長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

在りし日の名曲アルバム  鬼束ちひろ『 X / ラストメロディー』

2015年08月31日 11時12分05秒 | すきなひとたち
鬼束ちひろ『 X / ラストメロディー』(2009年5月20日リリース UNIVERSAL SIGMA )

時間 9分57秒

 『 X(エックス)/ ラストメロディー』は、鬼束ちひろ(当時28歳)の15thシングル。
 前年2008年9月の体調不良による休養宣言からの復帰後初となるシングルで、前作シングル『蛍』から9ヶ月ぶりの新作発表となる。オリコンウィークリーチャート最高11位を記録した。


収録曲
作詞・作曲  …… 鬼束 ちひろ
プロデュース …… 坂本 昌之

1、『 X 』
 2008年8月に開催された野外ロック・フェスティバル『 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2008』への出演時に、新曲として初披露されていた楽曲。その際はピアノ伴奏のみで歌唱されたが、本作ではバンドサウンドとストリングスのアレンジが主体となっている。なお、バンドサウンドの楽曲がシングルの A面として発表されるのは、2004年の11thシングル『育つ雑草』以来のことである。曲のタイトルについては、リリース当時のインタビューにて「曲の制作途中で思い浮かんだ記憶があり、それが呼び寄せたタイトル」とコメントしており、由来やイメージは一切ないという。
 ミュージックビデオでは、鬼束との共演としてコンテンポラリーダンサーの森山開次(当時35歳)が出演している。

2、『ラストメロディー』
 ピアノとバンドサウンドで構成されるロックバラード。本作はミュージックビデオが制作されておらず、鬼束の A面扱いの楽曲でミュージックビデオが制作されないのは本作が初となる。




《本文まだまだ~ 3000》
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2017年は、今川氏真から目が離せない!?

2015年08月26日 22時53分44秒 | 日本史みたいな
2017年 NHK大河ドラマ主演は柴咲コウ、戦国時代『おんな城主 直虎』
 (スポニチアネックス 2015年8月25日付け記事より)

 2017年の NHK大河ドラマの主演を、女優の柴咲コウ(34歳)が務めることが25日、同局から発表された。タイトルは『おんな城主 直虎』。脚本は森下佳子氏で、戦国時代の女城主・井伊直虎を描く。

 柴咲演じる井伊直虎(?~1582年)は、戦国時代の女性領主。遠江国(とおとうみのくみ)井伊谷(現・静岡県浜松市)の当主として、内政に手腕をふるった。「女地頭」と称され生涯独身を貫いた。後に彦根藩初代藩主となる井伊直政(1561~1602年)の養母。

 柴咲は NHKドラマ初出演となる。会見で柴咲は、「大河ドラマ初出演になります。直虎という人物については初めて知った。これから彼女の魅力を模索してつかんでいくつもり。しなやかさと強さを併せ持つのは間違いない。そういった人物を演じるのに声をかけていただいたのは光栄」と意気込みを示した。
 さらに、「一度も大河ドラマにも出演したことがなく、他の(NHK)ドラマにも出ていなくて、いきなりの大役で驚いています。自分の生き方にも似る部分、まねしたい部分もあり、光栄です。」と、驚きと喜びを表した。
 また、「体力も含め精神力が問われるかな。飽き性なので1つのことを1年かけることはなかなかないが、そこが試される。今までやったことがないことをやるのは楽しみ。今の時代ではあまりないような、所作、動きをお稽古できることはすごく楽しみです。」とし、オファーがあった時は「やりたい!って。早い段階でお返事したかもしれません。1週間ぐらい」と振り返っていた。
 作品の見どころについては、「直虎と(深く関わる)4人の男というキーワードはある。ロマンスもあるんです、女性には共感できる一途さもあるんじゃないかな。」と語った。

 NHK大河ドラマは、今年2015年の『花燃ゆ』が井上真央(28歳)主演で江戸幕末を描き、来年2016年の『真田丸』が堺雅人(41歳)主演で戦国時代末期を取り上げ、2017年も戦国時代もので女性が主人公となる。



 なるほど大河ドラマ、三谷脚本の真田信繁の次は、そうきますか!!

 とは言いましても、時代がギリギリずれてるとはいえ、ちと地理関係が『真田丸』と近すぎるというか……もしかして、立場的に完全な「敵味方」なんじゃありませんか!?
 そりゃまぁ、敵味方の関係が完全に逆という意味では、今やってる『花燃ゆ』と『八重の桜』(2013年)なんかもう、気持ちいいくらいに正反対なので視点のまったく違う作品があってもいいわけなんですが、年を空けずに連続っていうのは、ちょっと……
 たぶん、少なくとも井伊直政と徳川家康は両作品に出てくるわけなんだろうし、そのへんの俳優対決なんか、とってもおもしろそうなんですが、それをやるんだったら、『直虎』でそこらへんの青春グラフィティをやってから、その後の『真田丸』にいくという順番の方がよかったんじゃないのでしょうか。逆はなぁ~。「あんな徳川ファミリーにも、昔はこんな苦労時代があった!」みたいな感じになるのかしら。

 それにしても、史実上の誕生年は不詳なわけなんですが、おそらくその経歴から見ても、いいなずけとなった親戚の井伊直親(1535~63年)とほぼ同年代のはずでしょうから、ということは、信長・秀吉・家康ともほぼ同じ世代で、しかも3人いずれともドラマ的にからんでいてもまぁまぁおかしくはない絶好の人物を主人公にピックアップしたということになりますね。
 ただ、信長・秀吉サイドに対しては、桶狭間合戦を通して、敵に近い複雑な感情をいだいている可能性も濃厚なわけで、同盟関係にはありながらも、決して織田政権の栄華を享受している立場にはなかった、常在戦場のかなり泥臭いドラマになることは間違いなさそうです。

 主人公の直虎さんの死去が本能寺の変の直後っていうのも、苦労しか知らずに逝ってしまった、みたいな哀愁が漂いますね。井伊家の興隆は、まさにそこからだったのに!
 そういう、関ヶ原合戦までにいけない(ダイジェストで最終回に流れる可能性は高いですが)で終わる戦国ものになるという点でも、この『直虎』は、女性が主人公でありながらも、あの『風林火山』(2007年)なみに質実剛健、言い換えれば「地味~な」正統派の大河ドラマになることも確実でしょう。

 さらに私といたしましては、この井伊直虎という人物の生涯を観るだに、「史上最弱の戦国大名」としても名高い(実際にはそんなことないでしょうけど)、あの今川氏真(1538~1615年)さまが、なんと「主人公の命運を脅かす強大な敵キャラ」として登場してくるであろうことがほぼ確定であることに注目したい!! うをを!!
 すごい! 大河ドラマの中で氏真が、急死した親父の敗戦処理係だけじゃなくて、ちゃんと独立した戦国大名として活躍する出番が与えられるかもしれないとは、な~んて夢みたいな時代になったのでしょうか!!

 これは、観ざるを得ない! 今のところ、『真田丸』以上に要チェックな作品になりそうなのは揺るぎありませんね!! きたる2017年は、今川氏真、そして、かなりえげつない執念深さで井伊家をつけねらう小野道高・道好父子のヒールっぷりに大興奮の1年になりそうです。

 た~のしみだなぁ~オイ♡


《おまけ》
『おんな城主 直虎』に登場しそうな戦国武将の、『信長の野望』シリーズにおけるだいたいの評価

井伊 直政(直虎の養子)…… 知力69、統率力81

井伊 直親(直政の父) …… 知力51、統率力46

井伊 直盛(直虎の父) …… 知力45、統率力63

徳川 家康       …… 知力102、統率力65

酒井 忠次(徳川四天王)…… 知力76、統率力82

本多 忠勝(徳川四天王)…… 知力66、統率力84

榊原 康政(徳川四天王)…… 知力45、統率力78

今川 義元       …… 知力88、統率力72

今川 氏真(義元の嫡男)…… 知力47、統率力30
※氏真のみ、あまりにも不憫な評価なので、平均ではなくシリーズ中でも最も高かった数値(『烈風伝』)を採用しています。それで、これ!?

織田 信長       …… 知力115、統率力108

明智 光秀       …… 知力93、統率力95

羽柴 秀吉       …… 知力95、統率力94


井伊直虎のざっくりした略歴
1、今川義元の配下時代(1530年代~60年)
1530年代
遠江国井伊谷領主・井伊直盛の娘・次郎法師、誕生

天文十三(1544)年
いいなずけだった親戚の井伊直親(10歳)の家族が主君・今川義元(26歳)に謀反の疑いをかけられ自害し、直親は信濃国へ亡命
井伊次郎法師(10代?)、出家

弘治元(1555)年
信濃国に亡命していた井伊直親(21歳)、今川義元の赦免を得て井伊家に復帰
井伊次郎法師、還俗?
直親は信濃時代にすでに結婚していたため、次郎法師とは婚姻していない

永禄三(1560)年 五月
桶狭間合戦で、井伊直盛(55歳)と主君・今川義元(42歳)、討死
井伊直親(26歳)、直盛の跡を継いで井伊家当主となる

2、今川氏真の配下時代(1560~68年)
永禄五(1562年)十二月
井伊直親(28歳)、主君・今川氏真(25歳)に謀反の疑いで攻められ討死
井伊次郎法師は、母親らの氏真への説得により謀反の嫌疑をかけられず

永禄六(1563)年
井伊直親の死後に井伊家の当主代行となっていた一族長老の井伊直平(次郎法師の曽祖父)、今川氏真による天野家の犬居城攻略戦への従軍中に死没

永禄七(1564)年
今川氏真による飯尾家の曳馬城攻略戦に従軍した井伊家重臣の多くが討死し、井伊直親の遺児・虎松丸(4歳 のちの井伊直政)は寺に預けられる

永禄八(1565)年
井伊次郎法師(30歳前半?)、「直虎」に名を改めて井伊家当主となる
井伊直虎、井伊虎松丸(5歳)を養子とし時期当主として育てる

3、徳川家康の配下時代(1568~82年)
永禄十一(1568)年
今川家重臣・小野道好に攻められ井伊谷を奪われるが、徳川家康(26歳)の配下となり領地を奪還する

元亀元(1570)年
徳川家康、井伊直虎の嘆願を聞き入れ、小野道好を井伊直親讒言の罪で処刑する

元亀三(1572)年 十月
井伊直虎、武田信玄(52歳)の侵攻によって井伊谷を奪われ、徳川家の浜松城に寄寓する

元亀四(1573)年 四月
武田信玄が病に倒れ撤退したため、井伊直虎、井伊谷を奪回する

天正三(1575)年
井伊虎松(15歳)、名を「万千代」と改め、徳川家康の小姓となる

天正十(1582)年 八月
井伊直虎、死去(50歳前後?)
井伊万千代(22歳)、元服して「直政」と名を改めて井伊家当主となる
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え、2005年にもう開園してたの!?  ~映画『ジュラシック・ワールド』観てきました~

2015年08月24日 22時19分11秒 | 特撮あたり
映画『ジュラシック・ワールド』(2015年6月12日公開 125分 アメリカ)

 『ジュラシック・ワールド(Jurassic World)』は、映画『ジュラシック・パーク』シリーズの第4作である。
 2011年にアメリカのカリフォルニア州サンディエゴで開催された大衆文化に関するコンベンション大会「コミコン・インターナショナル」に出席したスティーヴン=スピルバーグは、『ジュラシック・パーク4』の製作準備が進行中で、新しい脚本もすでに書かれていることを明らかにした。
 2013年1月、ユニバーサル・ピクチャーズは『ジュラシック・パーク4』が3Dカメラで撮影されると発表し、そして3月、コリン=トレボロウが監督およびデレク=コノリーとの共同脚本を務めて製作されることが明らかになった。同年6月にルイジアナ州バトンルージュのローリースタジオで撮影がクランクインし、後にハワイのカウアイ島でも撮影が始まった。推定総製作費約1億5千万ドル。

 出演者には、2014年2月にヴィンセント=ドノフリオが悪役で出演することが決定し、イルファーン=カーンはイスラ・ヌブラル島のパーク施設を運営する大企業の所有者として出演し、またシリーズ1作目にエンジニアのヘンリー=ウー役で登場したブラッドリー=ダリル=ウォンが再び、22年ぶりに同役で出演することも決まった。
 本作には、恐竜に関する最新の学説に基づいた「羽毛のある恐竜」は登場せず、シリーズとしては初めて「海生爬虫類」であるモササウルスが登場する。また、マイクル=クライトンによる原作小説に登場したカルノタウルスの性質に影響を受けたと思われる、遺伝子組み換えによって人間に創造された新種の肉食恐竜が登場し、本作で重要な役割を果たしている。
 なお、シリーズ第1・2作にジョン=ハモンド役で出演したリチャード=アッテンボローは、本作公開前の2014年8月に死去したため、本作には出演できなかった。

 2015年6月12日にアメリカをはじめとする世界各国で封切られ、オープニング週末3日間の興行成績が、全世界合計で約5億2410万ドル(約630億円)という驚異的な数字を記録し、堂々の第1位を記録した。日本での公開予定日は当初2015年8月7日だったが、世界でのメガヒットを受けて同年8月5日に繰り上げられ、公開後19日の時点で、公開2週間という驚異的なスピードで累計興行収入約50億2700万円、観客動員数約340万人を記録した。
 アメリカ・カナダ圏での興行成績は6億2千万ドル、世界全体での興行成績は15億4千万ドルを突破した(2015年7月時点)。


あらすじ
 イスラ・ヌブラル島で起こった「ジュラシック・パーク」事件から22年後。
 パークを計画したインジェン社はマスラニ・グローバル社(マスラニ社)に買収され、島はサイモン=マスラニ社長の所有となる。マスラニ社は、インジェン社の創立者である故ジョン=ハモンドが夢見た恐竜のテーマパークを、改めて「ジュラシック・ワールド」として実現させ、パークは今や、世界中から1日2万人の旅行者が訪れる人気の観光施設として成功していた。
 パークの運営責任者であるクレア=ディアリングは、訪ねてきた甥のザックとグレイに構っている間もないほど、忙しく働いていた。クレアは2人の世話をアシスタントのザラに任せ、オーナーのサイモンと、遺伝子操作によって創造された初のハイブリッド恐竜「インドミナス・レックス」について協議する。サイモンは、インドミナスを飼育するための防壁が適切かどうか、ヴェロキラプトル(ラプトル)の調教師であるオーウェン=グラディに意見を聞こうとする。その頃オーウェンは、パークの警備部門主任ヴィック=ホスキンスに、ラプトルを兵器として軍事利用する話を持ちかけられていた。
 クレアとオーウェンは、かつて交際していた仲だったが、性格の不釣合いで現在は別れていた。オーウェンは、クレアから伝えられたサイモンの要請を渋々受け入れてインドミナスの飼育エリアに向かうが、インドミナスは遺伝子操作によって手に入れた体温調節能力を利用し、飼育員2名を殺し、防壁を突き破って脱出してしまう。
 管理棟に戻ったクレアは、マスラニ社の私設兵隊を出動させてインドミナスを追跡させるが、インドミナスは保護色を使って兵士たちをかく乱し、捕獲作戦は失敗に終わる。クレアはパークの北半分を閉鎖し、来場客全員をパーク中央のメインエリアに避難させるようスタッフに命じるが、ザラの目を盗んで逃げ出したザックとグレイは、パークの避難指示を無視して散策を続け、インドミナスが逃げ込んだ立ち入り禁止の森林エリアに入ってしまうのだった。


主な登場人物

オーウェン=グラディ …… クリス=プラット(36歳)
 もと軍人でヴェロキラプトルの行動を研究し、ヴェロキラプトルの訓練を試みるパークの恐竜監視員。シリーズ第1作目に登場した恐竜監視員ロバート=マルドゥーンの役職を引き継いでおり、マルドゥーンの着用していた物と同じ型のジャケットを着ている。

クレア=ディアリング …… ブライス=ダラスハワード(34歳)
 もとインジェン社の科学者で、パークの運用管理者。姉のカレンに、パークに来園した甥たちの世話を頼まれるが、株主対策の業務に追われていたために秘書のザラに面倒を見させる。オーウェンとかつて交際していたが破局している。

ザック=ミッチェル …… ニック=ロビンソン(20歳)
 クレアの甥で、グレイの兄。恐竜にはあまり興味がないらしく、いつもスマートフォンをいじっている。

グレイ=ミッチェル …… タイ=シンプキンス(13歳)
 クレアの甥で、ザックの弟。大の恐竜好きでパーク内でよくはしゃいでいる。洞察力に優れており、両親が離婚しようとしていることにも気づいていた。

カレン=ミッチェル …… ジュディ=グリア(40歳)
 ザックとグレイの母親で、クレアの姉。夫のスコットとは一見仲が良さそうに見えるが、実は離婚調停中だった。

ロウリー=クルーザース …… ジェイク=ジョンソン(36歳)
 パークに常勤する、テクノロジーに精通したマスラニ社のオペレーター。インターネットオークションで購入したインジェン社時代の「ジュラシック・パーク」Tシャツを着ている。幼い頃から恐竜が好きで、失敗した「ジュラシック・パーク」の噂に興味をそそられていた。

ヴィヴィアン=オキアミ …… ローレン=ラプクス(?歳)
 パークのオペレーターで、ロウリーの同僚。

ザラ=ヤング …… ケイティ=マクグラス(32歳)
 クレアの個人秘書。パークを訪れたクレアの甥のザックとグレイの世話をしていたが逃げられてしまう。

バリー …… オマール=シー(37歳)
 オーウェンの親友で、オーウェンと共にヴェロキラプトルの調教をするパークの従業員。

ヘンリー=ウー …… ブラッドリー=ダリル=ウォン(54歳)
 シリーズ第1作目にも登場していた、もと「ジュラシック・パーク」の遺伝子エンジニア。ジュラシック・パーク事件の1年後から、インジェン社のチームとともにイスラ・ヌブラル島に取り残された恐竜たちの研究を続けていた。恐竜の様々な種を組み合わせることによって新しい種を創造できると主張しており、サイモン=マスラニの賛同を得ていた。
 インジェン社を自社の傘下に置いたサイモンによって2000年に抜擢され、「ジュラシック・ワールド」の建設におけるマスラニ社の重要な遺伝子学者として再び活躍することとなった。

サイモン=マスラニ …… イルファーン=カーン(48歳)
 マスラニ・グローバル社(マスラニ社)の最高財務責任者で、「ジュラシック・ワールド」の設立および所有者。1970年代初頭に設立されたインドの通信ネットワーク会社マスラニ社の創立者サンジェイ=マスラニの御曹司。父サンジェイは、インジェン社の創立者ジョン=ハモンドの親友だった。1992年に亡くなった父に続いてマスラニ社の後を継ぎ、通信ネットワーク以外にも石油発掘など世界各国で様々な産業も行い成功を収める。
 1998年に、財政危機に陥っていたインジェン社の買収に成功し、2002年から3年間の歳月をかけて「ジュラシック・ワールド」の建設を行った。
 脱走したインドミナスの射殺を主張したオーウェンに対し、「巨額の金をかけたのだから簡単には殺せない。」と生け捕りを命じる局面もあったが、パークの安全性のためならば出資は惜しまないと発言したり、安全性を高めるために部下のオーウェンの意見を聞こうとしたり、ホスキンスからのラプトルの捕獲作戦への利用の提案を断る、インドミナスを創造したウーを叱責する、捕獲チームの失敗後に自らヘリを操縦してインドミナスを追うなど、ある程度のモラルのある一面も見せていた。

ヴィック=ホスキンス …… ヴィンセント=ドノフリオ(56歳)
 「ジュラシック・ワールド」の警備を担当するセキュリティ部門のリーダー。パークの安全対策のためにインジェン社からマスラニに雇われた。
 シリーズ第3作の後にイスラ・ソルナ島から脱出してカナダに飛来した3頭のプテラノドンを退治し、2001年からは「ジュラシック・ワールド」建設工事現場での労働者の安全を守るために雇われた、という経歴がある。


登場する恐竜及び古生物

ヴェロキラプトル(体長2.0メートル)
 本作では、獰猛な性質からパーク内で一般公開はされておらず、人間を信頼するようにオーウェンらの調教を受けている。
 ヴェロキラプトルの行動を研究するオーウェンに命名された、長女「ブルー」、次女「デルタ」、三女「エコー」、四女「チャーリー」の4姉妹が行動を共にする。遺伝子操作と戦闘訓練により、過去シリーズに登場した個体よりも戦闘能力が上がっており、過去作同様に高い知能を持ち、調教師であるオーウェンの指示を聞き分けることができる。同時に孵化した姉妹であり、彼女たちを幼少から育ててきたオーウェンにとっては実の娘同然の存在でもある。脱走したインドミナスに対応するため、オーウェンと共に討伐作戦に赴く。

ティラノサウルス・レックス(体長11~13メートル)
 シリーズ第1作に登場した個体と同一のティラノサウルスで、首にはクライマックスでのヴェロキラプトルとの戦いで付けられた傷跡が残っている。
 ジュラシック・ワールド建設開始に前後してマスラニ社に捕獲され、25年間以上生きた長寿のティラノサウルスとして、パークの目玉となって飼育されている。

モササウルス(体長約12~18メートル)
 シリーズで初めて登場する巨大海生爬虫類。
 パークの湖エリアでは、イルカショーのように餌のホオジロザメを捕食するアトラクションが催されており、複数飼育されている。本作に登場するのは1頭のみ。

アパトサウルス(体長21~26メートル)
 パーク最大の巨体を誇る恐竜。
 作中では、アパトサウルスの頭部がアニマトロニクスで再現されている。

アンキロサウルス(体長5~11メートル)
 「生きた装甲車」とも呼ばれる鎧竜。他の草食恐竜たちとは異なりジャングルの中に棲息している。

ガリミムス(体長4~6メートル)
 草食恐竜。パーク内の「ガリミムス・バレー」で群れで飼育されている。

パキケファロサウルス(体長4~8メートル)
 草食恐竜。パーク内の「パキケ・アリーナ」で飼育されている。

ディロフォサウルス(体長5~7メートル)
 エリマキトカゲに似たフリルと、特徴的なトサカを持つ肉食恐竜。
 本作では実物は登場せず、威嚇する様子を立体映像として映し出すことでヴェロキラプトルの足止めに利用された。

パラサウロロフス(体長10~13メートル)
 カモノハシ型草食恐竜。

ステゴサウルス(体長7メートル)
 草食恐竜。

トリケラトプス(体長9メートル)
 角竜型草食恐竜。

ディモルフォドン(翼長1.4メートル)
 小型の翼竜。インドミナスの脱走によって引き起こされた混乱の中で多くの個体が脱走し、パーク内に取り残された観光客を襲撃する。

プテラノドン(翼長7~9メートル)
 大型の翼竜。インドミナスの脱走によって引き起こされた混乱の中で多くの個体が脱走し、パーク内に取り残された観光客を襲撃する。

インドミナス・レックス(体長12メートル)
 本作に登場する架空の恐竜。
 ティラノサウルスの DNAをベースに、ヴェロキラプトル、カルノタウルス、ギガノトサウルス、テリジノサウルスなどの DNAを加えて遺伝子組み換えによって誕生させたキメラ恐竜。コウイカやアマガエルなどの現存種の遺伝子も取り込まれている。その頭部はティラノサウルスよりも、むしろギガノトサウルスのそれを彷彿とさせる厚みの比較的薄いものとなっている。これは腕部が著しく肥大化したために、身体のバランスを崩すことを防ぐためのデザインと推測される(実際、ティラノサウルスの腕部が異様に小さい理由として、その巨大な頭部と釣り合いをとるためという説がある)。
 ティラノサウルスを上回る巨体になるようにデザインされており、完全に成長すれば15メートル以上に達すると言われている。成長促進のために取り込まれたコウイカの DNAにより、カメレオンのように体色を変えることができるカモフラージュ能力の他、アマガエルの DNAによる赤外線反射能力、テリジノサウルスの DNAによる非常に大きく力強い前肢と、強化ガラスを一撃で突き破る爪、140~160デシベルにもなる雄叫び、生まれた時に埋め込まれた追跡装置の位置を正確に記憶して体内から取り除き、さらにそれを囮として利用するほどの高い知能、他の恐竜を楽しんで殺す残忍性を持つ。
 なお、体色を変えるカモフラージュ能力を持つという特徴は、原作小説『ロスト・ワールド ジュラシック・パーク2』に登場したカルノタウルスに影響を受けたと言われている。


劇中未登場の恐竜たち
 劇中には登場しないものの、ジュラシック・ワールドのパンフレットによれば飼育されている設定となっている。

バリオニクス(体長8~10メートル)
 シリーズ第3作に登場したスピノサウルス(体長15~17メートル)に近い、魚食型の肉食恐竜。

スコミムス(体長11メートル)
 シリーズ第3作に登場したスピノサウルスに近い、魚食型の肉食恐竜。

エドモントサウルス(体長9~13メートル)
 パラサウロロフスに近いカモノハシ型草食恐竜。

ミクロケラトゥス(体長2メートル)
 トリケラトプスに近い角竜型草食恐竜。「ジュラシック・パーク」時代から復元されていた恐竜とされているが、映像作品には登場していない。

メトリアカントサウルス(体長7~8メートル)
 ティラノサウルスの遠い祖先にあたる肉食恐竜(アロサウルスに近い)。「ジュラシック・パーク」時代から復元されていた恐竜とされているが、映像作品には登場していない。


テーマパーク「ジュラシック・ワールド」について
 舞台となった島はシリーズ第1作と同じ、イスラ・ヌブラル島という架空の島である。イスラ・ヌブラル島はマスラニ社の最高財務責任者サイモン=マスラニがインジェン社を買収したため、マスラニ社が島を所有することとなる。そしてマスラニ社が島で新たなる恐竜のテーマパーク「ジュラシック・ワールド」の建設を行った。マスラニ社はパーク建設のために12億ドルを費やしたとされている。
 『ジュラシック・パーク』の原作小説では、島の中心部に広大な人造湖があるとされていたものの、映像作品ではこれまで描写されてこなかったが、本作では「ジュラシック・ワールド・ラグーン(イスラ・ヌブラル・ラグーン)」という名前の湖として登場し、湖に面して「ジュラシック・ワールド」のビジターセンターなどの観光施設が作られている。「ジュラシック・ワールド」のビジターセンターには、「ジュラシック・パーク」創設者のジョン=ハモンドの銅像が設置されている。
 「ジュラシック・ワールド」は2005年6月に開園し、開園1ヶ月で9万8120人の訪問客を記録し、現在は年間1000万人の観光客が訪れるパークとなっている。パークは訪問客を増やすために様々な新型アトラクションを行い、訪問客は増えていった。島の中心の人造湖「ジュラシック・ワールド・ラグーン(イスラ・ヌブラル・ラグーン)」に面したビジターセンターを中心に島の最南端まで、パーク施設が新たに作られており、生物学的環境の維持、サファリ、動物園とテーマパークからなる、シーランド風リゾート様式の一大総合娯楽施設となっている。島にはヘリポートや港施設などがあり、ヘリコプターやフェリーボートで島に行けるようになっている。ビジターセンターを中心にモノレール駅、恐竜を造る創造ラボ、植物園、サムスンイノベーションセンター、ヒルトンホテルやレストランやゴルフコースやなどの施設がある観光客領域が広がり、パーク内での乗り物やアトラクションによる観光では、「T・レックス王国」、鳥小屋、「白亜紀クルーズ」、ラグーンに面した水中観測所などの施設がある。恐竜ショーでは「トリケラトプス・テリトリー」と「パキケ・アリーナ」、ラグーンで行われるモササウルスの餌やりショーなどが行われ、パーク内には18種の恐竜が生息している。 その他、インドミナス・レックスという新種の恐竜を飼育するための非公開の飼育エリアなどがある。
 島の北部には、活火山であるシボ山があり、パークの約65% は、火山による地熱エネルギーを利用した電力供給を行っている。また、島の北部および西部には「ジュラシック・パーク」時代から放置されたままの旧ビジターセンターなどの施設が残っているが、再利用はされていない。


主なスタッフ
監督       …… コリン=トレボロウ(38歳)
脚本       …… コリン=トレボロウ、デレク=コノリー(?歳)、リック=ジャッファ(?歳)、アマンダ=シルヴァー(?歳)
製作総指揮    …… スティーヴン=スピルバーグ(68歳)
製作       …… フランク=マーシャル(68歳)
撮影       …… ジョン=シュワルツマン(54歳)
音楽       …… マイケル=ジアッチーノ(47歳)
視覚効果     …… インダストリアル・ライト&マジック
アニマトロニクス …… レガシー・エフェクツ
製作・配給    …… ユニバーサル・ピクチャーズ
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片道100km かけて、知人の一家だんらんのもようを観に行ってきました

2015年08月22日 23時58分54秒 | 日記
 どうもこんばんは! そうだいでございまする~。
 みなさま、今年のお盆は、いかがお過ごしでしたでしょうか? お休みとはいえ、大変お疲れさまでございました!

 わたくしめはと言いますと、今年は山形での就職1年目という新人真っ只中の状態でしたので、お盆シーズンは諸先輩がたが休んでおられる間にヒーコラヒーコラ働かせていただきまして、お盆明けからボチボチ遅れてお休みをいただくというスケジュールになっておりました。
 まぁ、ちょっと時期が遅れたというところで、実家なんですからご先祖様のお墓参りなんて一人でチャッチャとできますし、だいたい行楽シーズンも帰省ラッシュもおさまって静かになった町で休めるなんて、むしろなんというぜいたくか! ありがとうございます~。

 というわけでありまして、今週は連休をいただいてちょっと出勤して、また連休をいただくという飛び石なのんびりウィークとなりました。そして、土曜日には、わたくしの生涯で初めての「長距離ドライブ&帰りは夜道」を敢行しまして、知り合いのお方の舞踏公演を観に行くという一大イベントがあったのでありました! うをを、大丈夫なのか!?
 ……って、まぁこうやってのほほんとブログを更新してる段階で、大丈夫だったということなんですけれども。


 私が今回おもむいたのは、山形県の中西部に位置する「庄内町(しょうないまち)」という町でして、この庄内町は、日本海に面する山形県の2大市「鶴岡市(県内人口第2位)」と「酒田市(県内人口第3位)」に挟まれたかたちになっており、庄内平野の中央部を占める県内でも重要な穀倉地帯となっております。ただし、庄内町自体は海に面してはいません。
 庄内町の人口は約2万2千人ということで、山形県内の「町」の中では人口第2位となっているそうです。

 いや~、前にも言ったかと思うんですが、私、いちおう山形生まれの山形育ちではあるんですが、故郷の山形市から外には、ほっとんど行ったことがないのよね。もちろん、庄内町なんて今回が初めての来訪になるわけでして。

 そもそも、私がこの庄内町へ行くきっかけとなった知り合いの舞踏公演は、山形県内でのツアー公演という形を取っていたようでして、21日金曜日に山形県内の東根市(ひがしねし)で上演して、22日の土曜日には庄内町のホールで上演するという日程になっていました。
 東根市ね! そこだったら、私の住んでいる山形市からも近いから良かったんですよ。車で40分といったところですよね。でも、金曜日は仕事だったのでどうしてもそっちにできず、やむなくむちゃくちゃ遠い庄内町公演のほうを予約することになってしまったと。

 山形市から庄内町までの移動距離、およそ100km。

 車で100km……どうなんでしょう、ドライブが好きな方にとっては、どうってことない距離なんでしょうかね。ただ、私はこんな距離、続けて運転したことなかったもんで……かなりの難業のようにとらえて、この予定が決まった1ヶ月前からそ~と~気構えて待ち受けておりました。
 だからといって、たいして練習という練習ができるわけでもないし……まぁ強いてあげれば、数日前の連休のドあたまに、20km くらいの山道を運転して朝日町の温泉に行ったことくらいが練習になるんですが、20km だもんねぇ。

 そんな感じでなんとも心もとないまま土曜日当日となり、公演の開演時刻は夜7時ということだったので、余裕を持って昼すぎの3時30分に出発という運びになりました。さすがにこれだけあれば、迷って間に合わなくなるということもなかろうて……

 それで、恥も外聞も無く躊躇せずに我が車のカーナビゲーションシステム発動! とあいなったのですが、カーナビ自体めったに使ったことのない初心者の悲しさといいますか、「着くんならどんな道でもいいっす!」という飛びつき方が裏目に出てしまい、最初に出てきたルートを妄信してその通りに猛進(法定速度内)しますと、

 高速道路つかっちゃったよ……

 まぁ、いいんですけどね。ちゃんと行けたからいいんですけど、そんなに急いでるわけでもないんだから、2000円、使わなくてもよかったんじゃないかと思うんだけどなぁ!

 いいですいいです、行きと帰りが違う道のほうがおもしろいしねぇ。いざ運転を始めてみたら、あれよあれよといううちに事前に一般道で調べてたルートとはぜんぜん違う方向に向かいだして、「あぁ~、これ、お金払うやつだ。」と事態を飲み込んだときには、すでに私は時速100km を出してほぼ無人のハイウェイをひた走っていたのでありました……と~ば~す~ぞ~!!

 結局、私が行きに選んだのは「東北中央自動車道」から「山形自動車道」に接続して、山形市から見れば「時計回り」に西にいって北へとまわる「月山越え」ルートとなりました。一般道で行くとしたのならば、それとは逆の、「国道13号線」から「国道47号線」に接続して、「反時計回り」に北にいって西にまわる「最上川沿い」ルートになるわけですね。なるほどなるほど。

 いや~、前後にほとんど車のない高速道路の快適なこと! 途中で雨も降りましたが、基本的に山沿いのカーブが続くのですっ飛ばすわけにもいかず、ほどよいスピードで運転の練習に最適だな、と思っているうちに、あっという間に庄内平野に出て、見わたす限りの田園地帯が広がる目的地周辺に着いてしまいました。実は高速から降りるタイミングを間違えて遠回りになってしまったのですが、それでも2時間きっかりで会場の庄内町文化創造館ホールに到着してしまいました。ホールは見間違えようがありませんやね。田んぼしかないところに、ドデーンとコンクリートの巨大なオブジェが置いてあるって感じでしょうか……?

 2時間で到着って、夕方5時30分だから、開演の1時間30分前に見知らぬ町に着いちゃったよ! とりあえずおなかはすいてるけど、どうやって時間をつぶせばいいんだ!?

 そんな不安をいだきつつ、いちおう会場だけ確認しておこうと館内に入ってみますと、施設はコミュニティセンターとしても機能しているらしく、どうやら小学生の演奏練習会や中高生の部活でどこかの部屋を利用するらしいわこうどでにぎわう活気がありました。そうそう、こういうホールは使う人がいなくっちゃあしょうがないですよね。

 そして、そんな中でも、やたら異彩をはなつ身のこなしでウォーミングアップをしている方々が、廊下にちら、ほら……ミュージシャンでもない、スポーツマンでもない、役者でもない……じゃあダンサーさんだ、ありゃ!

 多分あの中に、だいたい13~4年ぶりに会うことになる私の知人もいらっしゃるんだろうなぁ、と近づいてみますと、なんとその輪の中には、壁に両手をついて、両足をこきざみに震わせながら微妙に横に移動していき、館内にすえつけてある消火器になみなみならぬ関心を見せる、赤ちゃんの姿が! あらかわいい!! あぶないからさわっちゃダメよ!

 近づいてみると、やはりあにはからんや、その赤ちゃんのかたわらで入念なアップを重ねるお母さんこそが、私の知人であり、今回の舞踏公演の企画・上演を一手に取りまとめた、ダンサーで NPO法人「手をつなぐメキシコと日本」の創設者でもある横尾咲子(よこお・さきこ)さんだったのでありました。お久しぶりでございます!


 咲子さんは、もともと私の高校時代の同学年で、確か1~2年同じクラスだったこともある同年のお方でした。私は当時、演劇部に所属していろいろバカなことをしていたのですが、咲子さんはとっても熱心に部の公演を観にきてくださるステキな麗人、といった印象で、とてもじゃないですが気楽に友達なんて言える距離の近さは、私のほうにまるで築く度量がそなわっていなかった、という感じでしたね。美人なんだなぁ。

 そんな高校時代を経て、その後、少なくとも私にとっては思ってもみなかったことなのですが、大学も卒業かという2001年ごろになにげなく観に行った東京の舞踏公演の折り込みチラシの中に、あの咲子さんと同じ名前の方の公演のお知らせが入っていて、どうやらプロフィールから見てもあの咲子さんに違いないと連絡してみたところ、やっぱりあの咲子さんだったということで、彼女の練習風景を見学に行くという名目で、天下のお茶の水大学の構内に侵入しおおせたのも、学生時代の良い思い出であります。なぎなた持ったお女中がたに「不心得者!」って追いかけられるような深窓の聖域なのかと思ったら、意外とふつうの大学キャンパスだったので安心しました。あと、お茶の水大学に行こうとして JRの「御茶ノ水駅」で降りたのも、いい思い出です……東京あるあるミス! みんなも気をつけよう!

 高校時代から、とにかく身のこなしがかっこよくて歌がうまいということは存じ上げていたのですが、まさかダンサーを目指しているとは……
 当然、練習を拝見した後に、その成果のダンス公演も観たのですが、その終演後に、本人から「日本じゃなくて海外に行く」という言葉を聞いたときには、さらにビックリしたものです。このお方は、いったいどこまで羽ばたいていくのであろうかと……

 そして、その後メキシコで同じくダンサーの伴侶を得て、かの地の大学芸術部で教鞭を執りながら3児の母となり、そして、NPO法人を立ち上げて日墨両国を股にかける舞踏人生を謳歌しておられるとか。

 結局、私が千葉にいた時代は、咲子さんの帰朝公演も山形県内が多かったようなので、それらのことを風のうわさで知るのみだったのですが、今年になっていよいよ私も山形暮らしとなったので、どうにかして十数年ぶりに咲子さんとコンタクトをとってみよう、と模索していた矢先の、今回の山形ツアー公演だったのであります。こりゃ行かないわけにはいかない!!


 とまぁ、そんな歳月を経て庄内町へ、ということになったのですが、特に劇的なこともなく、予定の1時間30分も前にあっさりと咲子さん本人に再会することができまして、「じゃあ、開場までそこらへんうろうろしてきますんで、また。」と実に煮え切らない挨拶をして、外をほっつき歩くこととなりました。

 しかしまぁ、ほっつき歩くと言いましても、ホールの周辺はただただ地平線のかなたまで広がる青々とした田園地帯と、街道沿いの大手スーパーやらガソリンスタンドやらパチンコ屋がボンボンボンと並んでるといった感じで、生活するには困らないけど、みたいな……
 ちょっと歩いたら、なんだか日本の城郭の天守閣みたいな造りのビルがあったので、おおっと思って中に入ってみたら、何の建物なのかはっきりしない上に、天守閣部分は関係者以外立ち入り禁止。さらにその付近には、「和心」というショッピングセンターみたいな建物の隣に、高さ10m はあろうかという、江戸時代のお代官さまみたいな風貌をした男性の巨大銅像があったのですが、これも、ショッピングセンターがまるごと全店閉店のようにひっそりと静まりかえっている上、銅像も「和心の像」と名前があるだけで、いったい誰をモデルにしたのかもさっぱりわからない始末。

 さびしい……よくわかんないけど、今は機能していない建物に出会うこと自体さびしいのに、答えのないモヤモヤがたまっていき、それを聞くべき人に出会えないのもさらにさびしく。見知らぬ土地でさびしくなるのは、やーねー!

 のちに調べてみたところ、あの天守閣みたいなビルは、かつて温泉施設だった場所らしいんですが、今は営業を終えており、温泉としては、その向かいにある「町湯」という非常にスマートなデザインの施設がその役目を継承しているそうです。もうちょっと時間があったら入りたかった!
 そして「和心の像」は、幕末の家老とか実業家とか、庄内平野の近代化と発展に大いに寄与した5人の偉人をモチーフに造られたモニュメントだったのだそうです。なるほど、それで個人名がなかったんだ。
 余談ですが、文化創造館の中でいろんな催し物のチラシやポスターを眺めていたら、庄内町の公式イメージキャラクターとして、明らかに郷土出身の、あの幕末の尊皇攘夷家・清河八郎を意識したかと思われる、「八郎くん」というカッコかわいいキャラクターのイラストが描かれていたのには度肝を抜かれました。清河八郎がマスコット化してるよ……「回天」って書いてある扇もってるよ……
 革命家が公的機関のマスコットになるって……有名人だからいいんでしょうけど、清河八郎とか最上義光がマスコットキャラクターになる世界って、ご本人はどう思われるんでしょうかね。苦笑してる表情しか浮かびませんけど。

 そんなこんなで、閉め切ったお店が並ぶ無人区域と、車がどんどん集まっていく大手スーパー区域との対比を見ながらしみじみ感じ入るわたくしだったのですが、結局、街道沿いによくありがちなラーメンチェーン店に入り、「土曜日の夕方」といえば、異常に高い確率でお店の TVで流れている印象のある、「西田敏行さんがナレーションをやってる旅番組」を眺めながらラーメンをすすったのでした。あれ、あの『人生の楽園』っていう番組、なんであんなに観ていてさびしい気持ちになっちゃうのかね!? やっぱ、あれも『サザエさん』効果みたいなやつなのか!

 ともあれ、そういった「さびしい一人旅」気分に叩き込まれるパンチをわりとラッシュで喰らったあと、あらためて文化創造館ホールに乗り込んだ私。どうしよう、これで舞踏公演もなんかさびしい内容なんだったら、100km の夜道を2時間かけて山形に帰る気力なんてあったもんじゃないぞ!?


日本メキシコ協同制作舞踏公演 『ともに在る juntos existimos 』 (2015年8月22日 山形県庄内町文化創造館・響ホール 小ホール)


 いや~そこはそれ、全身全霊をかけて「生きることはすばらしいことだ」を体言する舞踏公演なのであります。よかったねぇ、おもしろかったねぇ、元気になったねぇ!!

 今回の公演は小ホールでの上演ということで、客席も定員50名という設定で非常にコンパクトな360°円形の舞台構成になっていたのですが、客席もほどよく埋まり、こう言ってはなんなのですが、地方ホールで1回しかやらないこの公演をよくぞ見つけて集まってくれた、というにぎわいになっていると感じました。観てくれる方が多いのは、客としてもうれしいものですよね。

 作品の内容は、咲子さんと、新潟県十日町市を拠点とする芸能集団「巫座(かんなぎざ)」の女優でダンサーの佐藤あゆ子さん、山形県中西部の霊峰・羽黒山で現役の山伏を務めていらっしゃる文化調査団体「日知舎(ひじりしゃ)」主宰の成瀬正憲さん、そして咲子さんのだんな様でメキシコ合衆国公式契約アーティストのエスパルタコ=マルティネス・カルデナスさんの4名の組み合わせで送られる、何パートかの舞踏で構成された1時間ちょいほどのものでした。

 だいたい、言葉のほぼない舞踏を言葉で解釈することほど野暮な作業もないので、感想をつらつらと述べるのもあんまり意味がないのですが、とにもかくにも、出演者、特に私と同い年で3児の母でもあるはずの咲子さんが、あいも変わらず思いっきり元気に全身をフル稼働させて踊りまくっていたのが、理屈抜きでとってもうれしかった!

 やっぱりこう、自分の肉体の細部まで意識がゆきわたり、パーツごとの動き方を知り尽くしている人のダンスというものは、身体全体が非常に大きく見えるもので、踊っているときの咲子さんは、とにかく力強く、すばやく、しなやかな動物になっているんですね。知性を捨てているわけではないんだけど、その人生で身につけてきた膨大な知性を、その1時間のうちだけ、全て「動性」に変換して放出している、という感じなのでしょうか。もちろん、それはムチャクチャに身体を動かしまくって最後までつっぱしるということなのではなく、会場の空気を敏感につかみとりながら動き、休み、また立ち上がるという、ごく自然な「生のいとなみ」の凝縮ですよね。

 そういう身体全体の動きもすごいのですが、ダンサーさんはやっぱりチャーミングな「稚気」があってこそなんだな、ともしみじみ感じたのが、咲子さんとあゆ子さんとのかわいらしい「いたずらしあいっこ試合」で、そこで一言もしゃべらないのに、とにかく2人、特に咲子さんの表情が雄弁に試合の一進一退を実況しているわけなんですね。
 端的に言えば、咲子さんの「まゆげがうるさい」ということになるのですが、顔の表情、特に眉毛の微細な上下やカーブが、相手の攻め方に対して「やるわね……」とか「そこそうくると思った!」とか「そうきたんだとしたら、次はどういこうかな……」などと、まぁ~饒舌に言葉を発しているわけなのです。うるさいです! 最高ですね~。

 そして最も重要なのは、咲子さんが、お客さんにそういった微細な点をちゃんと観させるクローズアップの仕方を心得ているというか、いつのまにかお客さんの視線のカメラワークを乗っ取ってしまっているというテクニックを備えた舞踏家になっている、ということなのでした。
 これはすごい! 咲子さんは確かに、始めから美しい肢体を兼ね備えて舞踏の道に入るという天賦の幸運に恵まれていましたが、その上に、いまや若さだのみでなくとも「一生踊っていける」技量を確実に身につけていたのです。彼女の知人として、こんなにうれしいことがあるでしょうか。「知人」だなんてもどかしい、なにを今さらですが友人になりたい、できれば親友になりたい!! でも、メキシコは遠い……ま、とりあえずは大ファンということで。

 もうひとつ、今回とってもしたたかに思い知らされたのは、「母は強し。」ということで、そりゃさぁ、最近生まれたばっかりの赤ちゃんを抱っこしながら踊られちゃったら、そりゃあ目を見張らざるをえんだろう! あの赤ちゃん、私が開場1時間30分前に出くわしたあの子じゃないの。
 そうか、あの壁づたいプルプル歩きは、彼女(赤ちゃん)なりの入念なウォーミングアップだったのか……こいつぁ将来、両親に負けない大物になるぞ! と思っていたら、舞台に出ているあいだじゅう、ず~っとスヤスヤ眠ってました。やっぱり大物だ、この子!! 

 そして、実父のエスパルタコさんの犬になりきった舞踏を指さして、その赤ちゃんに「ほら、ワンワンだよ~。」と語って聞かせる咲子さん……母ちゃんが「犬だ」って言ったら、さすがの父ちゃんも子どもにとっちゃあ犬同然よ!! 圧倒的すぎる母性の勝利を見た瞬間でした。

 今回の作品は、「母性」の咲子さん、「少女性」のあゆ子さんといった姉妹のような女性2人の軽やかな躍動感に満ちた舞踏に対比して、エスパルタコさんは舞踏を通じて「思い悩みながら生きていく」、山伏の成瀬さんは本場、修験道仕込みの呪術ステップ「反閇(へんばい)」を通じて「大地に根ざしながら生きていく」というテーマを持っていたように見受けたので、男性2人は自分の肉体、特に脳みその重さや、地球の重力といった「重さに耐えながら生きる」宿命を演じていたと思います。そういう意味では、日本とメキシコという範疇でとらえるよりも、むしろ「生きてるんだからどこもいっしょ」という在り方を4者4様であらわす、単なる異種コラボレーションにとどまらない一貫性を持った、とてもおさまりのよい協同作品だと感じました。

 それにしても、上演中は客席から、咲子さんとエスパルタコさんという母父の生きざまを見届け、その後はカーテンコールからアフタートークにかけて舞台上でうろちょろ遊びまわっていた2人のお子さんといい、舞台で早すぎる親子共演を果たした赤ちゃんといい、両親が心の底から好きでいっしょにやっていることを、子供たちが隠し事なく間近で見ることができている家族の姿って、とてつもなく美しい風景だな、と感じました。ここに大人の計算が入ったウソがあったらどうしようもなく自画自賛な話になって見るに耐えなくなってしまうのかもしれませんが、いかんせん、裸一貫で他者と勝負する舞踏の世界なんでねぇ。とってもハッピーな『子連れ狼』なわけです、咲子さんとこのご一家は。そもそも、母ちゃんが先陣きってエネルギッシュに生きてる時点で『子連れ狼』もへったくれもないんですけど。

 いや~、実に! 実にすばらしい一家だんらんの様子を拝見いたしました。片道100km かけて、見知らぬ土地に来た甲斐は十二分にありました。

 これほどまでにクオリティの高い作品が、山形県の、しかも人口が多めの山形市とかでもない地方の小さな会場で、1日1回だけという稀少さで上演されているとは……でも、あくまで舞踏はライブの息遣いを感じるものなのですから、東京のお客さんがいっぱい入る会場でやっても、動画で録画しても、おのずと限界というものがあるのよね。とにもかくにも、こんなに近くで感じられる会場で、あの日あの時の4人の躍動に接することができた奇跡に感謝、感謝であります。咲子さん、また近いうちに日本で踊ってくれませんか!? いつまででも、お待ちしております!!


 そんでまぁ、あらためて車に乗り込み、一般道で最上川沿いに東に向かってから南の山形市を目指すという夜のドライブを敢行して帰宅したのですが……
 こわ~!! 夜の大きな川のすぐ近くを、ほとんど私の車しか走ってない状況で1時間くらい運転するのって、めちゃくちゃ怖かった! ていうか、寂しかった!!
 そりゃまぁ、ガードレールも土手もちゃんとあるから川面そのものとの距離はけっこうあるはずなんですが、そこらへんが照明いっさいなしでなんにも見えず、ただひたすら、たまにかかる車のヘッドライトの光も吸収してしまうような、墨汁みたいな液体のかたまりが確実に近くにあるという存在感が、ひんやりした湿気をまといながらず~っとまとわりついてくるわけです。

 やっぱり、行きを最上川沿いにするべきだった……帰りはとにかく孤独な2時間でしたよ! 山形市にそうとう近くなるまで、他の車がほぼない状態でしたからね。おかげで、行きと同じくらいの2時間ほどで家についたのでよかったはよかったんですけど。
 しかも、さすがは2003年モデルのカーナビを搭載したままの中古車というべきか、大事なジャンクションに限って、カーナビの画面上で私の車が空中を飛ぶ飛ぶ! 道路のない空間をぐ~るぐる回る一台の車。もちろん最終的にふつうの道に乗っかるわけなのですが、「道路があって当たり前」という私のあさはかな常識の世界の殻をいとも簡単にうちやぶるアウタ~ゾ~ンの存在を肌で感じた30秒間でした。こわ~。


 そんなこんなもありましたが、今回の往復計200km のドライブは、余計な出費をはさみつつも無事大成功に終わりました。まぁ、なにはなくとも目的のダンスがおもしろかったのが決定的だったわけなのですが、庄内町にまた行くかどうかは……どうかな。

 さぁ、まず片道100km と夜道はなんとか経験したので、お次のドライブはさらに遠出して、どこらへんに行きましょうかねぇ。東京くらいまで車で行けたら最高なんですが、1人で行くとしたらどうやっても新幹線で行くほうが割に合うそうなんで、ねぇ。


 結論、「咲子さんファミリー、大変お疲れ様でございました!」&「一人ドライブはさびしい!」
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勝ち負け言うつもりはないけれども!  映画『日本のいちばん長い日』

2015年08月17日 22時51分28秒 | 日本史みたいな
 はいはいど~も、こんばんは! そうだいでございます。みなさま、夏まっさかりの今日このごろ、いかがお過ごしでしょうか?

 私はいろいろ言っているように、今年は実に18年ぶりに山形で夏を味わうという生活を送っているところなんですが、さすがは盆地、東北だって夏の暑さはそんなに変わんないやねぇ。ただ、朝夕がしっかり涼しくて、熱帯夜もどうやらなさそうなのがとってもありがたいです。ほんとに暑いのは日中だけなんですね。もちろん、外に出たときの熱中症は十二分に気をつけないといけませんけど。

 そんな、千葉時代に比べたらいくらか楽な夏をエンジョイしているわけなんですが、ヒマなときはいちおう映画を観にいっとこうかということで、今回もちょっと気になっていた1本を観てきました。
 まぁ、そんなに期待して観に行ったわけでもないんですが、やっぱり終戦から70年目という今年のタイミングを考えたら、これはスクリーンで観とかなきゃいかんのじゃなかろうか、ということでありまして。


松竹版『日本のいちばん長い日 THE EMPEROR IN AUGUST』(2015年8月8日公開 136分 松竹)
 半藤一利のノンフィクション『日本のいちばん長い日 決定版』を原作に映画化され、戦後70年にあたる2015年に全国公開された。

主なスタッフ
監督・脚本 …… 原田 眞人(66歳)
撮影    …… 柴主 高秀(57歳)
美術    …… 原田 哲男(49歳)
音楽    …… 富貴 晴美(30歳)
編集    …… 原田 遊人(37歳)
製作・配給 …… 松竹


主なキャスティング
内閣総理大臣・鈴木貫太郎    …… 山崎 努(78歳)
外務大臣・東郷茂徳       …… 近童 弐吉(55歳)
海軍大臣・米内光政(元首相)  …… 中村 育二(61歳)
陸軍大臣・阿南惟幾       …… 役所 広司(59歳)
情報局総裁・下村宏       …… 久保 酎吉(59歳)
内大臣・木戸幸一        …… 矢島 健一(59歳)
枢密院議長・平沼騏一郎(元首相)…… 金内 喜久夫(82歳)
国務大臣・安井藤治       …… 山路 和弘(61歳)
国務大臣・左近司政三      …… 鴨川 てんし(67歳)

内閣書記官長・迫水久常        …… 堤 真一(51歳)
総理大臣秘書官・鈴木一(貫太郎の長男)…… 小松 和重(47歳)
宮内省庶務課長・筧素彦        …… 笠 兼三(41歳 笠智衆の孫)
陸軍大臣官邸の女中・絹子       …… キムラ 緑子(53歳)

阿南綾子(惟幾の妻)   …… 神野 三鈴(49歳)
阿南喜美子(惟幾の次女) …… 蓮佛 美沙子(24歳)
秋富(阿南喜美子の婚約者)…… 渡辺 大(31歳)

鈴木たか(貫太郎の妻)     …… 西山 知佐(50歳)
陸軍大将・鈴木孝雄(貫太郎の弟)…… 福本 清三(72歳)

陸軍省軍務課員・井田正孝中佐           …… 大場 泰正(42歳)
陸軍省軍事課長・荒尾興功大佐           …… 田中 美央(41歳)
陸軍省軍事課員・椎崎二郎中佐           …… 田島 俊弥(35歳)
陸軍省軍事課員・竹下正彦中佐(阿南陸軍大臣の義弟)…… 関口 晴雄(39歳)
陸軍省軍事課員・畑中健二少佐           …… 松坂 桃李(26歳)
陸軍参謀総長・梅津美治郎大将           …… 井之上 隆志(54歳)
陸軍第二総軍司令官副官・白石通教中佐       …… 本郷 壮二郎(39歳)

陸軍東部軍管区司令官・田中静壱大将 …… 木場 勝己(65歳)
陸軍東部軍管区参謀長・高嶋辰彦少将 …… 奥田 達士(47歳)

陸軍近衛師団第一師団長・森赳中将      …… 高橋 耕次郎(53歳)
陸軍近衛師団参謀長・水谷一生大佐      …… 香山 栄志(47歳)
陸軍近衛師団歩兵第二連隊長・芳賀豊次郎大佐 …… 安藤 彰則(46歳)
陸軍近衛師団参謀・古賀秀正少佐       …… 谷部 央年(34歳)
横浜警備隊隊長・佐々木武雄大尉       …… 松山 ケンイチ(30歳)
陸軍通信学校・窪田兼三少佐         …… 青山 草太(35歳)
陸軍航空士官学校・上原重太郎大尉      …… 松浦 海之介(23歳)

陸軍大将・東条英機(元首相)…… 中嶋 しゅう(67歳)
陸軍士官学校・藤井政美大尉 …… 戸塚 祥太(A.B.C-Z 28歳)

海軍軍令部総長・豊田副武大将  …… 井上 肇(54歳)
海軍軍令部次長・大西瀧治郎中将 …… 嵐 芳三郎(50歳)
海軍大将・岡田啓介(元首相)  …… 吉澤 健(69歳)
米内海軍大臣副官・古川少佐   …… 原田 遊人(37歳)

侍従武官長・蓮沼蕃大将 …… 姉川 新之輔(66歳)
侍従長・藤田尚徳    …… 麿 赤兒(72歳)
侍従・徳川義寛     …… 大蔵 基誠(36歳)
侍従・三井安弥     …… 植本 潤(48歳)
侍従・入江相政     …… 茂山 茂(39歳)
侍従・戸田康英     …… 松嶋 亮太(37歳)
侍従・岡部長章     …… 中村 靖日(42歳)
女官長・保科武子    …… 宮本 裕子(46歳)

日本放送協会放送員・館野守男 …… 野間口 徹(41歳)
日本放送協会技師・保木令子  …… 戸田 恵梨香(27歳)

昭和天皇 …… 本木 雅弘(49歳)



 いや~もう、錚々たるオールスターキャスト作品でございますけどね。
 太平洋戦争の非常に重要な最終局面をドラマ化した作品、という内容にこだわらずとも、単純に現在2010年代におけるスター名鑑、として楽しめるような俳優陣になっていますよね。これはやっぱり、1800円払ってスクリーンで観なきゃねぇ。

 言うまでもなく、この『日本のいちばん長い日』は、すでに48年前に一度映画化されています。こちらもまた、今や伝説ともいえる当時の名優のみなさまが終結したとてつもないオールスター映画になっていましたね。当然、私は DVDの形でこちらを観ていたのですが、まぁ~これが滅法おもしろいんだ! かなり深刻で厳粛な「終わり」を描いた挽歌であるはずなのに、笑えるところはもちろん笑えるし、スペクタクルもちゃんとある娯楽映画になっているんですね。
 こっちのほうも、情報を載せておきましょう。


東宝版『日本のいちばん長い日』(1967年8月3日公開 157分 東映)

 モノクロ、東宝スコープ作品。 「大宅壮一・編」名義で発表されたノンフィクション『日本のいちばん長い日』(1965年 文藝春秋社)を、「東宝創立35周年記念作品」として映画化した。

 原作の本来の著者である半藤一利は、刊行された1965年当時は文藝春秋新社の社員であったため、営業上の理由から「大宅壮一・編」として出版された。序文のみを大宅が書いている。半藤を著者において「決定版」とした改訂版は、戦後50年にあたる1995年6月に文藝春秋社から刊行された。

 昭和天皇と当時の内閣が御前会議において降伏を決定した昭和二十(1945)年8月14日の正午から、深夜に発生した宮城事件(きゅうじょうじけん)、そして国民に対してラジオ(日本放送協会)の玉音放送を通じてポツダム宣言の受諾を知らせた8月15日正午までの24時間を描く。

 東宝版に登場する、航空士官学校の「黒田大尉」という人物はフィクションであり、これは、航空士官学校の上原重太郎大尉と、通信学校の窪田兼三少佐をミックスさせた人物である。現在は上原大尉が殺害犯であるとする証言が大勢だが、窪田は戦後も生き残っており、自分こそが森師団長を殺害したと証言していた。
 東宝版で昭和天皇を演じた八世・松本幸四郎は、ピントをずらした遠景撮影や手のみ後姿のみのカット撮影、および声のみで演じており、その表情が明確に作中で映し出されることはなかった。

 作中、畑中少佐が放送会館内のスタジオで放送員の館野に正面から拳銃を突きつける場面があるが、館野自身は後年、畑中少佐ではなく、少佐と一緒に入ってきた少尉が背中に拳銃を突きつけた、と証言している。


主なスタッフ
監督    …… 岡本 喜八(43歳)
脚本    …… 橋本 忍(49歳)
製作    …… 藤本真澄(57歳)、田中友幸(57歳)
音楽    …… 佐藤 勝(39歳)
美術    …… 阿久根 厳(42歳)
録音    …… 渡会 伸(48歳)
照明    …… 西川 鶴三(57歳)
製作・配給 …… 東宝

主なキャスティング
内閣総理大臣・鈴木貫太郎    …… 笠 智衆(63歳)
外務大臣・東郷茂徳       …… 宮口 精二(53歳)
海軍大臣・米内光政(元首相)  …… 山村 聰(57歳)
陸軍大臣・阿南惟幾       …… 三船 敏郎(47歳)
厚生大臣・岡田忠彦       …… 小杉 義男(63歳)
情報局総裁・下村宏       …… 志村 喬(62歳)
農商務大臣・石黒忠篤      …… 香川 良介(70歳)
大蔵大臣・広瀬豊作       …… 北沢 彪(56歳)
司法大臣・松阪広政       …… 村上 冬樹(55歳)
内大臣・木戸幸一        …… 中村 伸郎(58歳)
枢密院議長・平沼騏一郎(元首相)…… 明石 潮(68歳)

内閣書記官長・迫水久常        …… 加藤 武(38歳)
内閣書記官・木原通雄         …… 川辺 久造(35歳)
内閣官房総務課長・佐藤朝生      …… 北村 和夫(40歳)
内閣理事官・佐野小門太        …… 上田 忠好(33歳)
総理大臣秘書官・鈴木一(貫太郎の長男)…… 笠 徹(笠智衆の実子で東宝社員)
鈴木総理大臣私邸の女中・原百合子   …… 新珠 三千代(37歳)

外務次官・松本俊一     …… 戸浦 六宏(37歳)
宮内省総務課長・加藤進   …… 神山 繁(38歳)
宮内省庶務課長・筧素彦   …… 浜村 純(61歳)
情報局総裁秘書官・川本信正 …… 江原 達怡(30歳)

陸軍省次官・若松只一中将             …… 小瀬 格(36歳)
陸軍省軍務局長・吉積正雄中将           …… 大友 伸(48歳)
陸軍省軍務課員・井田正孝中佐           …… 高橋 悦史(32歳)
陸軍省軍事課長・荒尾興功大佐           …… 玉川 伊佐男(45歳)
陸軍省軍事課員・椎崎二郎中佐           …… 中丸 忠雄(34歳)
陸軍省軍事課員・竹下正彦中佐(阿南陸軍大臣の義弟)…… 井上 孝雄(32歳)
陸軍省軍事課員・畑中健二少佐           …… 黒沢 年男(23歳)
陸軍大臣副官・小林四男治中佐           …… 田中 浩(33歳)
陸軍参謀総長・梅津美治郎大将           …… 吉頂寺 晃(61歳)

陸軍第二総軍司令官・畑俊六元帥    …… 今福 正雄(46歳)
陸軍第二総軍司令官副官・白石通教中佐 …… 勝部 演之(29歳)

陸軍東部軍管区司令官・田中静壱大将 …… 石山 健二郎(63歳)
陸軍東部軍管区参謀長・高嶋辰彦少将 …… 森 幹太(43歳)
陸軍東部軍管区上級参謀・不破博大佐 …… 土屋 嘉男(40歳)
陸軍東部軍管区参謀・稲留勝彦大佐  …… 宮部 昭夫(36歳)
陸軍東部軍管区参謀・板垣徹中佐   …… 伊吹 徹(27歳)
陸軍東部軍管区参謀・神野敏夫少佐  …… 関田 裕(34歳)

陸軍近衛師団第一師団長・森赳中将      …… 島田 正吾(61歳)
陸軍近衛師団参謀長・水谷一生大佐      …… 若宮 忠三郎(56歳)
陸軍近衛師団歩兵第一連隊長・渡辺多粮大佐  …… 田島 義文(49歳)
陸軍近衛師団歩兵第二連隊長・芳賀豊次郎大佐 …… 藤田 進(55歳)
陸軍近衛師団参謀・古賀秀正少佐       …… 佐藤 允(33歳)
陸軍近衛師団参謀・石原貞吉少佐       …… 久保 明(30歳)
陸海軍混成第27飛行集団団長・野中俊雄大佐  …… 伊藤 雄之助(48歳)
横浜警備隊隊長・佐々木武雄大尉       …… 天本 英世(41歳)
航空士官学校・黒田大尉           …… 中谷 一郎(36歳)
東京放送会館警備の憲兵中尉         …… 井川 比佐志(30歳)

海軍省軍務局長・保科善四郎中将       …… 高田 稔(67歳)
海軍第302航空隊厚木基地司令・小園安名大佐 …… 田崎 潤(54歳)
海軍第302航空隊厚木基地副長・菅原英雄中佐 …… 平田 昭彦(39歳)
海軍第302航空隊厚木基地飛行整備科長    …… 堺 左千夫(41歳)

侍従長・藤田尚徳    …… 青野 平義(55歳)
侍従・徳川義寛     …… 小林 桂樹(43歳)
侍従・三井安弥     …… 浜田 寅彦(47歳)
侍従・入江相政     …… 袋 正(35歳)
侍従・戸田康英     …… 児玉 清(33歳)
侍従武官長・蓮沼蕃大将 …… 北 竜二(62歳)
侍従武官・中村俊久中将 …… 野村 明司(35歳)
侍従武官・清家武夫中佐 …… 藤木 悠(36歳)

日本放送協会会長・大橋八郎    …… 森野 五郎(73歳)
日本放送協会国内局長・矢部謙次郎 …… 加東 大介(56歳)
日本放送協会技術局長・荒川大太郎 …… 石田 茂樹(43歳)
日本放送協会放送員・館野守男   …… 加山 雄三(30歳)
日本放送協会放送員・和田信賢   …… 小泉 博(41歳)
日本放送協会技師・長友俊一    …… 草川 直也(38歳)

昭和天皇 …… 八世・松本 幸四郎(57歳)

ナレーション …… 仲代 達矢(34歳)



 こっちもすごいですよね~。東宝版であるということがよくわかるというか、円谷特撮映画や黒沢映画を子どものころから観てきた私としましては、名前は出てこなくても「見たことある、この人!」という顔が次から次へと出てくる出てくる。これぞまさしく「しっぽの先まで楽しめる」映画ということで、2時間半という恐るべきボリュームなのに、長さを微塵も感じさせない緊迫感のつるべ打ちにしびれました。
 終戦に至る流れを描いているわけなので、大人の日本人ならたぶんほぼ全員がわかっている「結末」が待っているはずなのに、そこに行くまでの一連の群像劇にまったく弛緩がないというのはもう、すばらしいの一言です。
 さすがは天下の岡本喜八監督! でも、これだけ岡本テイスト満点の大作なのに、岡本映画といえばこの人という、岸田の森サマが出ていらっしゃらないのはなぜなのか!? ……と思ってみて調べてみたら、実は岸田さんが岡本映画に出演するのは、この作品の翌年の『斬る』(1968年6月)からで、まだ出会ってなかったということなのね。岡本監督も岸田さんも、どっちもまだまだ若かったんだなぁ!


 さてさて、こんな感じでミフネは出るわ笠智衆は出るわ、黒沢年男は若さでアタックするわ天本さんは狂いまくるわという稀代の名作を向こうに回して、今回の21世紀松竹版の公開であるのですが、さぁ、どんなことになっちゃってるんだろうか?

 観た感想としては、今回の作品はあくまでも『日本のいちばん長い日 決定版』の初映画化作品なのであって、『日本のいちばん長い日』を映画化した東宝版とは、多くの部分でエピソードがかぶっているとは言いながらも、全体像としては「まったく別の作品」という印象を持ちました。
 といいつつも非常に不勉強なことに、私自身、大宅壮一・編の旧版と半藤一利の著書である『決定版』とをちゃんと読み比べていないので確たることは言えないのですが、東宝版と松竹版とでは、「物語の中心にいる人物たち」というか、主人公とその周辺に設定した登場人物の人選がまるで別になっていると感じたのです。

 具体的に言えば、東宝版では陸軍の畑中少佐、椎崎中佐、井田中佐といった若手将校たちの決起によって発生した、終戦寸前の「宮城事件」を中心に描いていたのに対して、松竹版はそこもしっかり追いつつも、そこ以上の時間と熱量をかけて、阿南陸軍大臣、鈴木総理大臣、そして昭和天皇の三者のもようを物語の中心にすえていたように感じたのでした。そのぶん、松竹版における宮城事件の描写は、確かに重大な事件ではあったわけですが、全体的に成功する可能性の低い、最初から悲観的な雰囲気の目立つドライな視点からつづられていたような気がしました。まぁ、実際もそんな感じだったのでしょうね……松山ケンイチさん演じる佐々木大尉の乱入事件なんか、もう喜劇でしかありませんでしたもんね。それらに、東宝版で中丸忠雄さんや天本さんが演じた、狂気が天下を揺り動かすかもしれないという不気味な力の台頭はみじんも介入してこないのでありました。なんというか……実に平成っぽい! 醒めてるんですよね。

 実際、今回の松竹版は、作り方のスタイルとして「終戦に至るまでの経緯を、長いスパンで遠めの距離から客観的に見つめる」という冷静さを重視していたような気がして、フィクション映画としての盛り上がりを中心において緊張の24時間を各登場人物の主観に近いカメラワークの切り替えの連続で魅せていた東宝版とはだいぶ違った戦い方をしているな、という印象がありました。
 具体的には、松竹版は昭和四(1929)年に鈴木貫太郎が侍従長として、阿南惟幾が侍従武官として昭和天皇に仕えた関係から描写を始めており、同時に畑中少佐の周辺の物語も、少佐が陸軍省軍務局に転属された昭和十七(1942)年ごろから始められています。これによって、松竹版は東宝版にはなかった、昭和天皇の終戦の意志を実現しようとする鈴木首相と阿南大臣の強い動機の源となる絆をはっきりと提示したり、畑中少佐も決して戦争を終わらせまいといきり立ちまくっているばかりの人物ではなかったという部分を強調したりしているわけです。
 確かに、東宝版ではとても軍人のようには見えなかった好々爺そのものの鈴木首相も、かつては第十五代連合艦隊司令長官も務めたれっきとした海の軍人だったのであり、黒沢年男さんが演じた畑中少佐像も、どうやら実情とはかなりかけ離れた狂気の人のように描かれていたわけで、その点、松竹版の山崎努さんは暗殺されかけた経験もあり、あの東条英機とも激しく対立する軍人であったという鈴木首相をかなりの説得力で演じ切れていたと思います。松坂さんの繊細で理知的な演技もすばらしかったと思います。
 また、昭和天皇と同じように松竹版で初めて描かれることとなった阿南大臣の家族の描写も加わったことにより、歴史的決断を迫られた偉人という描写一辺倒になった東宝版の阿南大臣よりも、温厚な家庭人でもあった彼が、そのあたたかな日々を捨ててでも戦争を終わらせなければならなかったという悲劇も強く語られていたと思います。

 そういった視点から、松竹版は主演陣のキャスティングと脚本のピントの合わせ方が非常に功を奏して、東宝版にまったく引けを取らない完成度を持つ作品になったのではないか、と感じました。それはもう、さすがはあの傑作『クライマーズ・ハイ』(2008年)の経歴のある原田監督だな、というところがありましたね。


 ただまぁ、そういうことは頭ではわかるんですけれども、「映画としておもしろいのはどっち?」という話になっちゃうと、これはど~しても東宝版としか言いようがねぇんだよなぁ!

 これはもう、他ならぬ私そうだいが「昭和生まれである」ということも非常に関係してくるので、評価が偏重していると言われても仕方のないことなのですが、だって、出てくる人たちの顔を見てるだけでどんどんテンションが上がってきちゃうんだもんね、東宝版は。三船敏郎に笠智衆に加藤武に志村喬に伊藤雄之助に土屋嘉男にエトセトラエトセトラ……もう、みんながみんなオールスター! それで全員ちゃんと自分の持ち味を「わかってる」プロばっかりなんだから、これで居眠りしろというほうが難題です。天本英世さんの佐々木大尉なんか、もう笑うしかない天才的キャスティングですもんね。これは岡本監督してやったりというワンポイントリリーフでしょう。

 それに対して松竹版はというと、そりゃもちろん演技力は東宝版にまったく負けていないのだとしても、さっき挙げた主演陣の豪華さは言うまでもないにしても、その周辺は演劇界出身の実力派を集めたというおもむきがあり、「あぁ、どっかで見たことはあるかな。」といった感じか、もしくは初めて見たような若手で固められているといった堅実な布陣でした。
 まぁ、御前会議にカクスコの人が2人いる!とか、ちょっとおもしろいところはありましたが、全体的にそんなに体温の上がるキャスティングはなく……決して悪くはないんでしょうけど、映画作品のポイントが配役だけで上がる、という効果は少なかったですよね。安井大臣を演じた山路和弘さんはムダにカッコよくて笑ってしまいました。

 思った以上に存在感が際立っていて良かったのは、松竹版初登場の東条英機元首相を演じた中嶋しゅうさんね! もっとチョイ役なのかと思ってたんですが、あぁ、こういう種類の怖い人だったのかな、と納得させるすごみがしっかり出ていたのが素晴らしかったですよね。歴史的偉人じゃなくてちゃんと生臭い軍人兼政治家として物語の中でけむたがられていたと思います。この東条さん主人公で、もう1本作ってくれないかな!?
 あと、松竹版の藤田侍従長を演じた麿赤兒さんはセリフこそほぼなかったのですが、70歳すぎにしてあまりにもきれいな45°のお辞儀にため息が出てしまいました。さすが……


 そんなこんなで今回観た松竹版は、昭和の東宝版のフィクション性とはまったく別のテリトリーに比重を置いて、かなり手堅いドキュメンタリー調の名作になっていたかと思います。映画館で観たのは正しかったと思うのですが、何度も観たいとは思わないかなぁ。その点、東宝版は完全なエンターテインメントだから、DVDを買ってでも繰り返し観たくなっちゃうんだよなぁ。難しいところなんですが、東宝版でまったく省かれてしまった人間関係がしっかり描かれたという点でも、戦後70年を迎えた人々が作った最新解釈作品という点でも、松竹版が世に出た意義は確かにあったと思います。

 本木さんの昭和天皇は……まぁ評価はできないよね。TV業界にそれほど干渉されていないという意味で、「守られた現実味のなさ」がある本木さんが起用されたのは的確だったと思うのですが、おもしろくて斬新な冒険演技はまだまだできない役柄だしなぁ。『太陽』(2005年)のイッセー尾形さんは確かにおもしろかったんだけど、あれ歴史映画じゃないもんね。
 あの徳川慶喜役もそうでしたし、「粛々としたつまらなさ」をあえて自分に課しているキャラクターを演じることが多いような気がします、モックンって。度を過ぎたイケメンっていうのも、たいへんなのねぇ~。
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