長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

もはやここまで……『長岡京エイリアン』国家非常事態宣言、発令!!

2014年05月31日 23時35分17秒 | 日記
《急告》
 まさか、ここまで忙しくなるとは思わなかったわけだけど……なんの仕事も用事もないオフ日が「6月中旬」までおあずけ。目下、「15連勤」ロードも佳境に入ってきた「13連勤め」。日曜日の明日も元気いっぱい6時30分起き……みなさま、いかがお過ごしですか!?

 もう、色とりどりのお花いっぱいの地獄の様相を呈してきた5月も、ついに本日で最終日となりました。
 そこで、もともと今月末に発表するつもりだった、我が『長岡京エイリアン』に関するちょっとした変更事項を、ちゃっちゃと報告して眠りにつきたいと思います。遅刻はイヤだ~!! 今現在の就業体制につかせていただいて2年このかた、明確な遅刻が1回もないという、この当然の奇跡に感謝。


一、我が『長岡京エイリアン』は、生活スタイルの恐ろしいほどの忙しさと夏の資格試験に向けての準備から、定期的な更新は NHK大河ドラマのレビューのみの「週1回」に限定する。

一、ただし、よほど記録しておきたい、リアルタイムで観たお芝居や映画の感想、もしくは近況報告などは、不定期に更新する。

一、我が『長岡京エイリアン』は、当面のあいだ、新しい記事の更新よりも、過去の「本文が未完成」な状態のままになっている記事の補完・完成を優先させることとする。

一、以上のような形態から、毎月読む読書量と更新記事がかなり縮小されることとなるため、今まで毎月1日に更新していた「短期観測調査(短観)」は、明日6月1日の「5月度分」をもって終了する。


 以上!!

 ようするに、これまで、特にここ1年間の忙しさにかまけてじぇんじぇん完成する見込みが立たなくなっていた「本文マダヨ」記事の山々を、少しづつでも消化していくと、そういう時期に入らせていただきたいわけなんです。今度こそ、本腰入れてひとつひとつに命を吹き込んでいくぞ~。さぁ、物好きなあなたが気にかけているあの途中記事は、いつごろに完成することになるのかナ~!?


 あ~、疲れる。何をするにしても疲れる……お仕事の忙しさがひと段落する確証はまだ全然ないし、来月は来月でものすごい真剣勝負な予定がたてこんでるんですが、オフ日ゼロがなんぼのもんじゃいアホンダラ!! の精神で、明日からもがんばっていきたいと思いま~っす。まだまだ、気持ちはいけますよ!

 うをを、たとえ明日の野辺にたおるるとも、死ぬときゃ前のめりでぶっ倒れるぞ~い☆

 あ~、川村記念美術館に行って丸一日のんびり過ごしたい~。あと、スーパー銭湯にも行きたい。
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冷静と情熱のあいだにジッチャンの名をぶっかけたやつ  ~『金田一少年の推理ミス』シリーズという徒花~

2014年05月29日 23時51分03秒 | ミステリーまわり
第1作『金田一少年の推理ミス』(1995年3月 世田谷トリック研究会 データハウス)
・『オペラ座館殺人事件』の真相
・「六角村」密室殺人事件の真相(『異人館村殺人事件』)
・呪われた学校(『学園七不思議殺人事件』)
・呪われた学園(『首吊り学園殺人事件』)
・『秘宝島殺人事件』のなぞ
・『雪夜叉伝説殺人事件』のなぞ
・「赤い部屋」のなぞ(『異人館ホテル殺人事件』)
・『黄色い部屋の謎』(『金田一少年の事件簿』とルルー『黄色い部屋の秘密』との類似性)
・「ジッチャン」と「孫」(横溝正史の「金田一耕助」シリーズと『金田一少年の事件簿』との整合性)

第2作『金田一少年の推理ミス2』(1995年10月 世田谷トリック研究会 データハウス)
・「死の儀式」新たなる謎!(『学園七不思議殺人事件』その2)
・「生首神社」の謎(『飛騨からくり屋敷殺人事件』)
・美雪の誕生日&『金田一少年の殺人』を解く
・「タロット山荘」の謎(『タロット山荘殺人事件』)
・TV『金田一少年の事件簿』(ドラマ版『学園七不思議殺人事件』)
・『占星術殺人事件』との関係(『異人館村殺人事件』と島田荘司『占星術殺人事件』との類似性)
・ドラマの金田一少年(TV ドラマ第1シリーズと原作マンガとの差異)
・『公式ガイドブック』の公式度

第3作『金田一少年の推理ミス 激闘編』(1996年7月 世田谷トリック研究会 データハウス)
・「怪盗紳士」の秘密(『怪盗紳士の殺人』)
・「墓場島亡霊兵士」の秘密(『墓場島殺人事件』)
・新「蝋人形城殺人計画」(『蝋人形城殺人事件』)
・「学園七不思議」の真相(『学園七不思議殺人事件』その3)
・「悪魔組曲」をあばく(CD ブック『悪魔組曲殺人事件』)
・新「タロット山荘」のなぞ(『タロット山荘殺人事件』その2)
・怪談『うしろに立つ少女』(『学園七不思議殺人事件』とゲーム『ファミコン探偵倶楽部2』との類似性)
・「配役」勝手にシミュレーション(TV ドラマ第1・2シリーズ)
・TV「雪夜叉伝説」のなぞ(ドラマ版『雪夜叉伝説殺人事件』)
・読者のお手紙から

第4作『金田一少年の推理ミス 復讐編』(1996年11月 世田谷トリック研究会 データハウス)
・「魔術列車」を解く(『魔術列車殺人事件』)
・「電脳山荘」を解く(小説『電脳山荘殺人事件』)
・怪談「おどるピエロ」(『魔術列車殺人事件』と島田荘司『奇想 天を動かす』との類似性)
・小説「オペラ座館」のなぞ(小説『オペラ座館・新たなる殺人』)
・TV2を解く(TV ドラマ第2シリーズ)
・読者のお手紙から


ゆうむ はじめ(世田谷トリック研究会)

 オカルト評論家、謎本ライター、小説家。兵庫県神戸市出身。
 「オカルト現象は科学の領域で説明できる。」という信念をもち、超能力や霊、気功等を研究するかたわら、200万部を超える大ヒット作『磯野家の謎』シリーズで、いわゆる「謎本ブーム」の火付け役となった「東京サザエさん学会」に対抗して、『サザエさん』の研究をするための組織「世田谷サザエさん研究会」を単身で立ち上げ、著書『サザエさんの秘密』、『サザエさんの悲劇』(いずれもデータハウス刊)を発表。東京サザエさん学会の研究を痛烈に批判し、雑誌『週刊文春』誌上で論争になったことでも知られた。また、「世田谷○○研究会」(○○には作品名などが入る)の名義で『ドラえもん』や『ドラゴンボール』、『金田一少年の事件簿』などの謎本を多く執筆した。2000年以降は、「西風隆介(ならい りゅうすけ)」名義で『神の系譜』シリーズなどの小説を発表している。

超能力研究
『Mr.マリック超魔術の嘘』シリーズ(1990年 データハウス)
『新幽霊科学 神秘体験のベールを剥ぐ』(1991年 徳間書店)
『宜保愛子 霊能力の真相』(1991年 データハウス)
『どこが超能力やねん イカサマ超常現象を暴く』(1992年 データハウス)


《のっけからの本文マダヨ~》
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これはすごい……20年くらい、このニュースを待ってました

2014年05月27日 23時04分40秒 | すきな小説
『夜の寝覚』欠巻部の古筆切を発見 平安の長編
 (読売オンライン 2014年5月27日付け記事より)

 平安時代後期(11世紀後半?)の長編王朝文学『夜の寝覚(よるのねざめ)』の、失われた最終第四部(末尾欠巻部)の一部を写した、南北朝時代(14世紀中~後期)の古筆切(こひつぎれ 古代・中世の優れた書を書写した断簡)が京都府京都市で発見され、東京都日野市の私立実践女子大学が購入した。鑑定した国文学者の横井孝・同大教授(65歳)によると、末尾欠巻部と特定できる古筆切が発見されたのは今回が初めて。同じ部分の写本ではないかと推測されていた既存の古筆切9点とも類似するため、合わせて約2000字分の本文を復元できる可能性が出てきた。

 『夜の寝覚』は、貴族の女性「寝覚の上」の恋と波乱の生涯をたどる。作者は『更級日記』で名高い菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ 1008~59年?)とも言われる。内容的に4部構成とみられるが、末尾などの2部を欠いたまま転写されて後世に伝わり、本文の完全復元が課題となってきた。

 今回の古筆切は縦16.9センチメートル、横14.8センチメートルの高級紙に約190字が書かれ、桐箱や鑑定書には、「後光厳院(1338~74年 北朝第4代天皇)」の筆と記されている。書き始めには、「しらざりし やまぢの月を ひとりみて よになき身とや 思ひいづらん」の歌があり、散逸した物語の歌も収録した『風葉和歌集』(1271年)などに登場する寝覚の上が詠んだ歌とほぼ一致した。
 続く本文で、寝覚の上は登場人物「女三宮(おんなさんのみや)」の人柄を語っており、両者の関係も新たに判明した。さらに、紙のしみの位置が、末尾欠巻部の可能性が指摘されつつも確証のなかった既存の9点の古筆切と似ているという。このため横井教授は、「同じ冊子にとじられていた可能性が高く、失われた本文を計10枚分復活させることになる。」と話している。



 うをを!! これは早く読みたいです!!

 『夜の寝覚』はもう、私が中学生くらいのころ、最初にそのタイトルを知った時点でビビビッと魂を奪われ、それ以来ず~っと好きで好きでしょうがない作品なんです。なんか好き! とにかく超好き!! 私が「無人島に持って行きたい1冊」と問われたのならば、間違いなくここ20年間は、そしておそらくはこれからもオールタイム1位になり続けているはずの作品。それが、『夜の寝覚』!!

 なんか……その存在のすべてが女性なんですよね。勝手に私が思い描いているタイプの女性。いや、主人公がタイプとかいう単純な話なんじゃなくて、作品世界全体がタイプなんです。作者が好き、ということなのだろうか……いや、それだけでもない。現代に残る古典文学作品としての目立たなさもタイプなんです。ほんとに大好き。

 またのんびりと読み返してみたいな~。
 おそらく、これは私の「15連勤」貫徹を応援するための、天からのご褒美なのであろう……と稀有壮大な勘違いをしつつ、今夜もさっさと寝て明日にそなえたいと思います。


 は~、明日もなにごとも障らずに、嵐の中を疾走していけますように……愛に満ちた職場だよぉ、ホント。
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あぁ~息するのもめんどくせぇ  ~ステキなステキなにっちょーび~

2014年05月25日 23時13分55秒 | 日記
 みなさんどうも、おはこんばんちわ。そうだいでございますよ~んっと。きょう日曜日も、仕事に家事に、休日イベントに大忙しだったみなみなさま、本当にお疲れさまでございました!

 え~わたくし、本日の出勤で7連勤目でございま~す。そして、次にいただける予定のお休みまでの長い道のり、まだ折り返し地点にも立てていませ~ん。
 一応、確定はしていないのですが来月6月3日にどうしてもお休みをいただかなければいけない予定があるので(そっちも別のお仕事っちゃあお仕事です)、どうやら私の連勤ロードは、それまでの月をまたいだ「15連勤」ということで確定しそうです。

 オレは生き延びることができるのだろうか……けっこう、もうすでにボロボロなんですが。
 ともかく何度も言うように、途中でぶっ倒れて周囲のみなさまに迷惑をかけることだけはなんとしても回避しなければならないのですが、気候はどんどん蒸し暑くなるし、太陽サンサンサンシャインな真夏日にもなるしで……明日からはじまる1週間を無事に乗り越えられたら、まぁ~少しは自分にごほうびをあげてもよろしいかと。甘酒とかたい焼きとか。

 ……丸一日お休みの甘美さよ、いずこへ……たぶん、それは来月中旬くらいまでお預けになりそうです。でもまぁ、楽しみな予定がつまっちゃってるんだからこりゃあ仕方がない。なんにせよ、早寝早起きでがんばってまいりましょー☆


 そんなこんなで今日も今日とてヒーコラヒーコラなわけなんですが、そう言いつつも、本日は早めにお仕事をドロンさせていただきまして、東京にいらっしゃる、大変懇意にさせていただいているみなさまに会いに行きました。ついでにお夕食もご一緒させてもらっちゃったりして……もったいなきことでござりまする!

 そんでま、それが2年ぶりのことだったもんで、お邪魔している間はず~っと近況だのなんだのと積もりに積もったトピックの数々ででおしゃべりばっかりさせてもらっちゃって、ずいぶんと楽しいひとときを過ごさせていただきました。
 自分の中では、来年の頭に千葉を去るというスケジュールもあって、その前に会いたいと申し出たことがきっかけだったのですが、まぁ~、あつかましくも時間があいたらば、今年中にもう一回くらいはまたお邪魔したいと! でも、やっぱりお互いに忙しい日々を送っているということも確認いたしました。

 話をして盛り上がれば、一瞬にして15年前、タバコの煙がもうもうとしていた大学サークルの部室の中に舞い戻ってしまったかのような錯覚におそわれるのですが、まわりの風景は、もう言いようもなく変わり続けているわけで、生活のなにもかもが、新しい未来に向かって前進しているわけで……自由な時間は減っても、笑顔を見せあう機会があればステキじゃないかと、そんなせんかたないことにしみじみ感じ入りました。


 そういった、個人的にはそうとうにありがたい活力をもらった夕べだったのですが、その中で、最近のマイブームとなった『金田一少年の事件簿』関連のつれづれを話しているうちに、はじめちゃんが主人公じゃなくて、連続殺人の真犯人が主人公となって、はじめちゃんの名推理をまぬかれながら完全犯罪を目指すという革命的な「倒叙もの推理ゲーム」『金田一少年の事件簿 星見島・悲しみの復讐鬼』(セガサターン 1998年)の話になりました。
 その中で、「でっちあげスキャンダル記事のためにトップの座から転がり落ちたアイドル」が主人公(犯人)になるというシナリオがあって、その彼女が犯行に失敗した時におちいる多種多様なバッドエンディング(ほとんどの場合は逮捕)のひとつに、「偶然に同じホテルに居合わせた自分の気持ち悪いファンに襲われて無理心中させられる」という非常にキッツいものがあるといった話になって、まぁみんなで笑いあう流れになったわけです。殺すつもりなのに殺されんのか!みたいな。

 それで、なにげに自分のケータイの画面を開いたら、最新ニュースで、れいの AKB48の岩手事件が速報されてたわけなんですよね……このタイミング。


 ……こわっ!! 現実こわっ!!


 「板子一枚 下は地獄」とは、大海原をゆく漁師のみなさんの教訓だそうなのですが、なかなかどうして、陸の上にもそういうお仕事はほうぼうにあるようでして。

 世の中、どこもかしこも一寸先はなんとやらというタイトロープ状態なんですが、とにもかくにも、明日からまた気を引き締めて、事故、災難のないように、つつましやかに着実に、一歩一歩あゆんでいきたいとおもいま~っす!!

 スマ~イル、スマイル♪
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『軍師官兵衛』  視聴メモ 第20回『囚われの軍師』

2014年05月23日 09時55分09秒 | 日本史みたいな
『軍師官兵衛』第20回『囚われの軍師』(2014年5月18日 演出・本木一博)


登場する武将の『信長の野望』シリーズでのだいたいの能力評価(テロップ順)

小寺 官兵衛 孝高  …… 知力84、統率力67
 (演・岡田准一)

竹中 半兵衛 重治  …… 知力59、統率力91
 (演・谷原章介)

明智 光秀      …… 知力93、統率力95
 (演・春風亭小朝)

高山 右近 重友   …… 知力71、統率力75
 (演・生田斗真)

足利 義昭      …… 知力98、統率力86
 (演・吹越満)

荒木 村重      …… 知力52、統率力83
 (演・田中哲司)

母里 太兵衛 友信  …… 知力44、統率力80
 (演・速水もこみち)

丹羽 長秀      …… 知力82、統率力73
 (演・勝野洋)

柴田 勝家      …… 知力51、統率力87
 (演・近藤芳正)

織田 信長      …… 知力115、統率力108
 (演・江口洋介)

瀧川 一益      …… 知力66、統率力78
 (演・川野太郎)

佐久間 信盛     …… 知力57、統率力51
 (演・立川三貴)

高山 友照      …… 知力53、統率力59
 高山重友の父。信長への徹底抗戦を主張して息子と対立する。(演・小林勝也)

織田 信忠      …… 知力73、統率力69
 (演・中村倫也)

中川 清秀      …… 知力26、統率力75
 (演・近江谷太朗)

小寺 兵庫助 利高  …… 知力78、統率力63
 (演・植木祥平)

真木島 昭光     …… 知力65、統率力33 ※昭光は『信長の野望』シリーズにはいまだ登場していないのですが、鞆幕府時代に昭光と共に義昭に仕えていた幕臣・唐橋在通(一色昭孝)の能力値を元に推定しました。
 将軍・足利義昭の側近(演・小久保 丈二)

小寺 政職      …… 知力44、統率力49
 (演・片岡鶴太郎)

羽柴 秀吉      …… 知力95、統率力94
 (演・竹中直人)

小寺 職隆      …… 知力72、統率力55
 (演・柴田恭平)


ざっとの感想

○職隆「肝心なのは、この黒田の家を、姫路を! 守り抜くこと……」
 官兵衛の感情的に過ぎた独断専行によって、「当主不在」となった緊急事態の黒田家の中で、一瞬にして現役当主時代に戻ったかのように、ほれぼれする眼光と声のハリをもって家臣に対処する父・職隆! カッコイイ~♡
 ただ、黒田家一同がそろって深刻そうな表情を浮かべていたわけなんですが、ぶっちゃけ、黒田職隆には嫡男・官兵衛の他に次男・兵庫助利高(当時25歳)、三男・利則(当時18歳)、四男・直之(当時15歳)がちゃんといますんでね。官兵衛がいなくなっても、別に大丈夫っちゃあ大丈夫のような……
 要するに、官兵衛という才能が失われること自体はそれなりの損害なのですが、当主1人がいなくなったところで黒田家の屋台骨がガタつくことはないように、前もって職隆は「夜のお仕事」をまったく勤勉にこなしていたのでした。当時、立派に五体満足な当主候補が3人もひかえている、ということに対する家臣団の安心度と信頼度の絶大さは、他の何者にも変えがたい黒田家の信用保証になっていたと思われます。藤原道長とかハプスブルク家にはおよびませんが、職隆の「子宝の恵まれ度」は、それだけで素晴らしい天賦の才能なのでした。
 考えてみれば、あれほどの天才・豊臣秀吉をもってしても、そこのみに重大な欠陥があったがために、一族がああいう末路をたどってしまったわけでして……個人の才能よりも、子孫繁栄が大事なのよねェ~!! 戦国武将だって、しょせんは動物なのよさ。

○オープニング明けからやけにゴキゲンな将軍・足利義昭の蹴鞠コントが炸裂! うん、まぁ……御内書がほんとに功を奏しているのかは別にしても、お元気そうでなによりです。それはいいとしても、この備後国・鞆御所時代の義昭公がドラマでこんなに活き活きと描かれる機会は多くはなかったはずで、それほどに荒木村重謀反の日本全国に波及する影響が大きかった、ということを絶妙な角度からフォローするいいシーンになっていたかと思われます。真木島昭光の、この堂々たるイエスマンっぷり……父ちゃん、情けなくって涙が出てくらぁ!
 あえて苦言を呈させていただくのならば、どうせ鞆御所時代なんですから、ただの居館の庭じゃあなくて海辺の城塞っぽい情景を入れてほしかったことと、あと、義昭公って、蹴鞠そんなにお好きだったのかしら……? だって、6歳から30歳手前になるまで大和国の興福寺で坊さんやってた人なんですよ。イメージからやたら「ほっほっほ。」な公家っぽい言動が強調される義昭公なのですが、実際には、

「あぁ~、武家も公家もあわねぇ~。ほんと、マジお経よみてぇ~。」
 
 と、部屋でゴロゴロしている超インテリ&インドア派だったのではないのでしょうか。そりゃ正室もできませんわな。異性への愛を知らずに育った、哀しき男よ! 側室と子どもはちゃんといるけどね。

○まさか、高山右近の内応を総帥信長みずからが根回ししていたとは! 右近を引き込むために、織田政権領内の全キリスト教徒を人質にとる……さすがは信長、やることが本気印すぎ!! っていうか、赤ワインとテーブルクロスがもったいなさすぎるぅ! ああいう緊迫感あふれる席で、つがれた1杯目のワインをまたたくまに飲み干すオルガンティノもオルガンティノですけどね。
 余談ですが、ここで日本人修道士のロレンソ了斎を演じておられた俳優の秋間登さんは、かつて『秀吉』(1996年)で、あの松永弾正久秀を演じていました。つくづくキリスト教に縁のあるキャスティングなのですが、容貌のわりにやけに声にハリツヤがあって若々しいし、そのやけに目立つ「謎の東洋人」な存在感がたまりませんね。けったいなじい様やでぇ……

○編集の都合で、信長との会見の次の瞬間に右近の元に姿をあらわすオルガンティノ&ロレンソ。なんというフットワークの軽さ……おぬしら、ニンジャか!?

●入口に立ちはだかる牢番を、いつものまっピンクな衣装で「無礼者!」と一喝する、だしの方。
 いや、牢番は仕事で立ちはだかってるんだからさぁ! これのどこが無礼なんすか!? っていうか、つき人もなしにそんなチャラッチャラした格好でうろうろしてる子持ち人妻のほうがよっぽど非常識ですってば!! この非常時に、浅知恵なスタンドプレイもほどほどにしてくださいよ~っての。

○幽閉されてからやけに「男前指数」が上昇した官兵衛と、謀反を起こしてからやけに「北条高時指数」が上昇した小寺政職。なんだか、盛りあがってまいりました!
 『太平記』(1991年)での片岡鶴太郎さんは、放送第22回『鎌倉炎上』まで活躍していたわけだったのですが、さぁ、今回の『軍師官兵衛』では、どのくらいまで持ちこたえてくれますかな~? もうそろそろ立場がヤバいんですけど、まぁ政職は戦場で死ぬわけじゃないですから。

●荒木・政職方が発した「官兵衛死す」の報に疑念に抱きつつも、孫の松寿丸のために織田方につき続けることを涙ながらに決意する職隆。
 演じる柴田恭平さんも慟哭の名シーンなわけですが、官兵衛が死んだという情報を過剰に信じていない前提があって「官兵衛を見捨てるやも……」と語る職隆のスタンスがいまいちピンとこない。そこは死んだとドライに解釈して、ちゃっちゃと織田方に明確な恭順の態度を示すときなんじゃないんですか? 別に悩む余地はないですよねぇ。毛利方だって、今さら黒田家にこっちに来いとは言う気もないでしょうし。
 なんか、「死んだというのはウソで、これから官兵衛を人質にして荒木方が黒田家を脅迫してくるかも」というわけのわかんない可能性を異常に信じきって悲壮なことを言っている職隆の独りずもう感だけしか伝わってきませんよね。やっぱり『軍師官兵衛』の脚本は、「そこ広げてどうすんの?」と首をかしげるような要素を偏執的に拡大解釈する気持ち悪いクセがたまに目立つような気がします。
 どんな名優の演技でも、共感できない涙はきれいには見えませんよね。っていうか、黒田家の次男坊・利高の存在感のなさ、どんだけ~!?

●「官兵衛死す」のうわさが広がったとたんに、黒田家から飛び出て御着城の小寺家に帰参する家臣が続出!
 だだ、だから、次男坊の利高の存在感のなさ、どんだけ~!?

●あんな牢屋の中で、そんなにおおっぴらに「がさっ、がさっ。」と音を立てて、でっかい和紙に描かれた有岡城の絵図を読んでいたら、いくら隠しても牢番にバレないわけがないだろうがよ……やっぱ、あの人妻バカだ、もっとちっちゃい布みたいなやつに書いてこいっつうの!!
 あの牢番は iポッドでマキシマム・ザ・ホルモンでも聴きながら仕事してんのか!? 音で気づけバカンダラ!!

○職隆に捧げられた黒田家家臣団の起請文のように、一瞬しか画面に映らない小道具の文書にこそ、リアリティとドラマの説得力が宿る! ああいう文書を実際に執筆するプロの研究家の方の仕事を拝見したいもんだな~。そして、撮影に使ったやつでいらないのがあったら、1枚ぐらいちょうだいよ!!
 あれって、本物はホントに読むのが難しいんですよね……いい知らせなんだか悪い知らせなんだかが、まずわかんないもんね! ああいうの、サラサラッとリーディングできたらなぁ! なっても21世紀の日本じゃ、てんで役に立たないんだろうけどさぁ。

●右近の織田家帰参を聞いて、一も二もなく「オレもオレも!」と荒木のもとを離れる中川清秀……こいつ、ホンット最低だな! もとはと言えば、誰のミスの尻ぬぐいのために謀反を起こしたと思ってんだコノヤロー!!
 今回の『軍師官兵衛』の放送で、彼ほど損な役割を演じさせられて(史実どおりっちゃあ史実どおりなんですが、分の悪い説を採用されまくり)株を大暴落させた武将もいないでしょう。もう、憎ったらしいのをゆうに通り越して、哀れですよね。


結論、「第21回がとてもたのしみです。」

 内容としては、幽閉され続ける官兵衛と、重臣たちの裏切りが始まってじょじょに追い詰められていく荒木村重といったあたりが繰り返し語られる、全体的にスローテンポな回となったのですが、なにしろ随所で官兵衛を演じる岡田さんのアイドルらしからぬ実戦的なアクションがしれっと堪能できる、けっこうおもしろいエピソードになったと感じました。相手の襟首を使って首を絞めるとか、村重の刃から身をかわして城の壁を走って逃げるとか、いちいちものすごいぞ、この軍師!! さすがは元 SP。

 う~ん、右近とか清秀をどんどん脱落させていく信長の手腕はさすがなんですが、やっぱりそうでもしないと攻略が困難な、「難攻不落の総構え要塞」としての有岡城がまだ描写されていないのがもどかしいですよね。次回はぜひとも、そういったあたりの攻城戦シーンが観たいところであります!

 あいも変わらず、その女優としての魅力がかけらも伝わってこない桐谷さんなんですが、次回こそは!! と願いをかけつつ……でも、どうせ来週もまっピンクなんだろうなぁ。
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