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仮面の日米同盟  春名幹男  文春新書

2016年01月07日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

戦争に負けると言う事の実態を教えてくれます。 沖縄返還に際し、米国は中国/台湾との交渉のために色々な密約を当時の佐藤内閣と交わしていたそうです。 米国の偉いところは、その様な密約まで時を経れば公開する事です。 また、英語に堪能ではない平均的な日本人を代表する日本政府も、自分に都合のよい「意訳」を日本国民に発表しているのです。 ですから、日米の条約の実態は、我々国民の期待と少しズレタ所にあるようです。 

これは沖縄返還当時の米国政府の対日理解によるもので、現在もそれを引きずっていて、大きくは変わらないものの、対外交渉の厳しさ、他国の利益のためではなく自国の利益のためというあまりに当り前なものですが、その厳しさにはお人好しの甘チャンである日本人は付いていけない部分が多々あります。 自国の利益のためなら相手を欺く事も厭わないのが国際関係です。 当時のニクソン大統領、キッシンジャー補佐官の会話の中には「ジャップ」と呼び捨て、英国のヒース首相との会話の中には「日本人はシラミのようにアジアの各地に群がっている」と、悪口を叩き、日本の頭越しに中国と国交を樹立したのは当時の繊維交渉で佐藤首相が「トラストミー」と大見えを切ったのに空振りに終わって裏切られたニクソン大統領の対日制裁であったとの事です。 この当時[40年前)の欧米の対日観は、戦前(80年前)と少しも変わっていません。

そもそも自国は自分で護るという当り前の事さえ「戦争反対」というアホな国民が多いのですから、佐藤内閣が悪かったのではありません。 沖縄返還には米軍基地の自由使用と核持ち込み密約があったそうですが、これは仕方のないことだったのです。 戦争に負けると言う事は、戦争が終わった後、何十年も戦勝国にもてあそばれるという事なのです。

尖閣列島についても米国は日米安保条約の対象としながらも日本の領有権を認めていないのは、台湾との密約だそうです。 大国は自分の都合で2枚舌、3枚舌を使い、英語になれない日本人をオチョクルように自分に都合のよい条約に仕立てているのです。  沖縄の翁長知事の日本政府を相手に訴訟を起こす行為はあまりに近視眼で、全く目の前の現象しか見えていないのです。 コップの中の嵐を起こしても全く無意味です。 翁長さんは、任期中の公約などという短期的な約束のために意地を張ることなく、政府と一体になって長期的な解決、今後、米国とどの様に関わるべきかを考えるべきです。 敗戦国と戦勝国の関係を引きずった日米関係は決して対等ではなく、それは自国の防衛さえ米国任せと考えている国民にも大きな責任があります。

まあ、あの図々しい隣の大国との2者択一であれば米国の方がマシですが、もろ手を挙げて米国万歳とは言えない間柄であることを意識すべきでしょう。 日本人に必要なのはズルサ、平和ボケで自分と同じお人好しを他人にまで期待する能天気から脱する事です。 本書の緊迫した交渉過程を読んで思うのは、日本が一丸になって外国と渡り合わねばならないのに、国内で足を引っ張る野党の皆様です。まるで外国勢力の手先のようにも思えます。 「戦争反対」と、まともに聞こえる主張ですが、それが軍備まで抑えろと言うことでは目指すべき「平和」と反対方向へ向かってしまいます。「平和」というのは、軍備で抑え込まれた争いの無い状態でしかありえないのです。「民主主義ってなんだ?」とか「立憲主義」だとか、これまた視点の低い議論です。 戦闘行為こそ行われていませんが、国際関係は同盟国との間でさえ常に「戦争」なのです。

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