から揚げが好きだ。

映画とサウナ。

マップ・トゥ・ザ・スターズ 【感想】

2015-05-21 10:00:00 | 映画


ハリウッドセレブたちの裏側をシニカルで毒ッ気たっぷりに描いたコメディドラマ。クローネンバーグ映画の中では珍しく取っつきやすい内容であるが、登場人物を見つめる視線はやはり残酷(笑)。
かつて女優であった母を描く映画への出演を切望する中年女優、国民的ドラマで名を轟かす子役タレント。登場するキャラクターはアメリカのエンタメ界を支えるステレオタイプな人間たちだ。彼らが活躍する華やかなメディアの裏側にある、嫉妬、虚栄、金、家族の問題。映画は綺麗ゴトよりも汚物を捉えることを優先し、その姿はどれをとっても歪な形をしている。ハリウッドの隠れたスキャンダルを笑ってしまおうという、クローネンバーグのニヤニヤ顔が透けて見える。オスカー女優となったジュリアン・ムーアによる圧巻のキレ芸と、ミア・ワシコウスカの陰鬱な迫力に魅了される。2人の演技合戦がシンプルに面白い。物語は必然的に悲惨な展開へと導かれるが、そのままの流れで終わった印象が強くやや物足りなかった。

【60点】

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