から揚げが好きだ。

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LIFE! 【感想】

2014-04-04 00:19:13 | 映画


映画「LIFE!」を2週遅れで観る。
俳優のベン・スティラーが監督&主演。

「アナと雪の女王」から続いていた5作連続のフィーバーがようやく止まる。

空想癖のある男が、世界を旅して一皮剥けるという話だ。

ホントはもっと深い意味を込めて製作された映画なのだろうけど、
それ以上のメッセージがどうにも響いてこない。

自分が初めて海外旅行に行ったのは大学生の時だった。
タイから陸路で国境を超えてカンボジアに行った。
1人で1ヵ月ちょっとの期間だったが、自分の中の価値観が変わった気がした。
その後もいろんな国に行ったりしたけど、本作を観て思い出すのは
「踏み出したら、どうにかなるもの」だということ。
本作の主人公の場合、ヘリコプターに飛び乗るシーンがそれだろう。

「主人公はあなたです」というコピーは巧いと思う。
本作を見て共感できる人は多そうだ。

「世界に飛び出そう!」と一歩を踏み出す勇気を讃え、
自らの可能性に気づくことの素晴らしさを描こうとしている映画だと思う。

一見、素直に感動できるテーマっぽいが、どうにも興冷める。
映画が真面目過ぎる。。。。

監督ベン・スティラーといえば前作「トロピック・サンダー~」だ。
DVDの特典映像にあったNGシーン集で、主役のベン・スティラーと、
黒人を演じたロバート・ダウニー・Jrのバカバカしい会話のNGシーンが繰り返される。

ロバート・ダウニー・Jrの顔芸が可笑しいので観ているこっちは笑ってしまうのだが、
それを至近距離で受け止めるベン・スティラーはピクリとも笑わない。
演じながら「ダメだ、やり直し」と自らカットをかけて、撮り直す。
映画自体のお馬鹿っぷりからは想像できないほど、ベン・スティラーは真面目だった。

全く方向性の違う本作だが、その真面目さが全面に出ている印象。

感動させたい、讃えたい、といったメッセージをいかに観客に届けるか。
ある意味、その点に囚われているようにも映る。

回り道するようなハズしやユーモアもないので、面白くない。
観たままの展開なので、許容できるご都合主義も、本作では許容できない。
こちらの想像を超える感動を享受できないまま終わってしまった。

感動を誘うはずのラストの着地も弱く、
「なぜ、そんなに!?」と、ピンとこなかった。

主人公の空想シーンのクオリティは極めて高く、
個人的には、その世界をもっと肯定して描いても良かったと思う。

ベン・スティラーは主人公を好演してる。
顔つきがみるみる男前になるのがわかる。
主人公の敵役である再編担当者役の人は軽すぎてダメ。これはミスキャスだ。

グルーンランド、アイルランド、ヒマラヤと、彼が赴く僻地は雄大な自然に覆われ、
新しい自分に出会えた主人公の解放感と相まって、素晴らしい景色を堪能できる。

勿体ない映画だった。

「トロピック・サンダー~」の続編、また撮ってくれないかな。。。。

【60点】
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