から揚げが好きだ。

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悪党に粛清を 【感想】

2016-06-28 10:00:00 | 映画


レンタル開始1カ月後にようやゲット。北欧男子マッツ・ミケルセン主演の西部劇。シンプルイズベストな1本。面白い。
西部開拓時代、北欧からアメリカに移住してきた男。故郷から呼び寄せた家族が殺され、その復讐のために凶悪ギャングをブッ潰すという話。明確な正義と悪の構図と、情念を説明する余計な描写がないのが良い。言葉にならないほどの悲劇が主人公を襲い、絶望から憎悪へと変換するスピードが観る者を奮い立たせる。正義の元に主人公は突き動かされるが、そう簡単にコトは運ばず、圧政に苦しむ町人たちによって捕えられ、逆に散々虐げられる。カタルシスというのは、それまでのフラストレーションが大きいほどインパクトが大きくなるもので、その算段を織り込んだ展開にワクワクする。観終わって一言、痛快。インディアンによって舌を切られたというギャングの情婦の存在も効いていて、どう転ぶかわからない物語のスリルを増幅させる。まったくセリフはないものの、情婦を演じたエヴァ・グリーンが放つ妖気が素晴らしく、久々の当たり役だ。マッツ・ミケルセンはこのテの闇を抱える男を演じさせれば抜群で何ともシブカッコイイ。一連の騒動の背景にある油田開拓時代への幕開けもさりげなく描かれていて歴史の味わいも残す。
【70点】
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