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21ジャンプストリート 【感想】

2013-04-06 13:02:47 | 映画


今年の日本未公開映画(DVDスルー映画)のベスト1候補現る。

学園アクションコメディ「21ジャンプストリート」は必笑の傑作。
なんて面白いんだっ!

コメディ映画としてはホント久々のヒットかも。

おバカ映画という枠ではとうてい括れない、
演者と作り手のセンスが光りまくる完成度の高い映画だった。

物語は、警察学校を出たばかりである新人警官の2人の男子が、
新種のドラッグが蔓延しているという高校に潜入捜査のため入学し、
高校生活を送りながら、ドラッグの元締めを見つけ出すという話だ。

主人公2人の凸凹コンビが抜群に良い。
ジョナ・ヒル演じるシュミットと、チャニング・テイタム演じるジェンコは高校からの同級生。
頭は良いが運動ができず冴えない高校生だったシュミットと、学園内の人気者で
当時、勝ち組だったジェンコという対照的な2人が警察学校で再会し、新たな友情が芽生える。
高校時代、生きる世界が違っていた2人が、親友となるあたりは観ていて嬉しい。
邦画「桐島、部活やめるってよ」で感じた感覚によく似ている。

本作のポイントはコメディ要素の強い刑事ドラマでありながら、
同時に現代的な学園ドラマであることだ。

主人公の2人が高校生活を送っていた2005年の当時から、
高校でモテる男の定義が変わっている。
かつてモテていたのは、体育会系のチョイワル男子であったが、
今は、エコ意識が高い文化系男子である(ホントかどうか不明だが)。

「これはglee(グリー)のせいだ!」と、
予期せぬ環境の変化に戸惑うジェンコのセリフに吹き出す。

2人の入学時、アホな理由で計画していた2人の役割が逆転してしまう。
イケてるグループに属し、失われたバラ色の高校生活を取り戻すシュミットと、
未だかつてない地味な高校生活を送り出すジェンコという2人の構図が面白い。
冴えない連中とつるむようになったジェンコも、高校生活で新たな楽しさを覚えるあたりがミソだ。
それがクライマックスへの伏線になっているあたり、脚本の巧さよ!!

ジョナ・ヒルとチャニング・テイタムのパフォーマンスが最高。

ジョナ・ヒルは前作「マネーボール」で共演のブラピとともにオスカーノミニーになって、
演技派風情を出していたが元はB級コメディ俳優。本作では水を得た魚のようにはしゃぎまくる。笑
ジョナ・ヒルのハマり具合は想定内であったが、注目すべきはチャニング・テイタムの大健闘。
演技下手で有名なチャニング・テイタムであるが、その嘘っぽい演技も相乗してか、
単細胞よろしく、チョイ悪ながら、どこかピュアなジェンコを好演している。
体を張りまくるドタバタ劇は、彼のマッチョな体型とバカ正直さで一層可笑しくなる。

これまでの刑事アクションの定石をスルリと交わした、
アイデアいっぱいのアクションもイチイチ楽しい。

主演の2人も製作に関わっているように本作の制作チームは皆若いようだ。
若い感性の元、弾けた演出が画面からあふれ出す。ラストのエンドロールまで面白い。

元TVドラマのオマージュから、某有名俳優のいきなりの登場にも驚嘆。

いや~面白かった。
DVDながら吹き替えと字幕で2回観てしまった。

洋画興行の不幸は、こうした良作が劇場公開スルーされることだ。本作を観て改めて思う。
日本でヒットした「テッド」よりも、わかりやすくて共感しやすい映画なのだけれど。。。
TSUTAYA限定レンタルってなんやねん。

昨年の全米での大ヒットを受けて続編が決定したらしい。大歓迎!

続編を公開してくれる男気のある配給会社、出てこいやー。

【85点】
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