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22ジャンプストリート 【感想】

2015-04-03 13:15:24 | 映画


奴らが帰ってきた!!待望の「21ジャンプストリート」の続編は、今回も残念ながら日本での劇場公開はスル―され、最寄りのツタヤにはレンタル本数がたったの4本(悲)。
神がかり的な完成度を誇った前作には及ばないものの、監督ミラー&ロードのセンスは相変わらず最高。エンドロールが一番面白いってどういうことよ?(爆笑)。

前作の「21~」では、シュミット&ジェンコの新米警官コンビが、高校を舞台に合成ドラッグの潜入捜査を行う様子を描いているが、「22~」の本作は、その舞台が大学に変わっただけで、その他のプロットはほとんど変わらない。潜入捜査のはずが学園生活を謳歌し、友情や恋愛を経験し、クライマックスの舞台は「プロム」から「スプリングブレイク」に変わる。「おいおい、前作の焼き回しかよ?」と落胆するが、次第にそれが意図されたものであることに気づく。

本作の狙いは「セルフパロディ」だ。自らの作品を自らでイジるという斬新さ(笑)。同じシーンを繰り返しながら、予想をちょいちょいはずしていくことで笑いに転化させていく。ジェンコ演じるテイタムが主演した「ホワイトハウスダウン」を軽くいじるなど、そのセルフ・パロディはキャスト本人のキャリアにまでおよぶ。終始ニヤニヤが止まらない。下ネタ、性差別、人種差別なども軽々とユーモアにする逞しさも健在だ。前作で爆笑した、主人公コンビがドラッグを服用してハイになる描写は、本作でさらにパワーアップ。その映像演出と、ヒル&テイタムの豊かなコメディセンスに大いに笑う。本作で出番が増えたアイスキューブのしかめっ面も愉快で効果的だ。

但し、本作はパロディに重きを置いている分、前作で惹きつけられたドラマパートはかなり薄味に感じる。前作で、青春を取り戻したシュミットに変わり、本作ではジェンコがその役割に担う。だが、ジェンコが経験するスポーツ(アメフト)&友情物語が思いのほか、青春の光として響かない。すべてのドラマパートが、ユーモアの延長線上でしか捉えることができず、シュミットとジェンコのすれ違いも前作と同じパターンなので、そこは普通に「またか」と冷めしてしまう。おそらく、こうした点も織り込み済みで、前作とは違う方向性で作られているのだと思うが、個人的にはやや残念。いかに前作が良く出来た映画であったかということを再認識する。本作のリリースと合わせて「21ジャンプストリート」のBDが廉価版でリリースされたので速効購入した。

エンドロールが最高だ。「○ジャンプストリートの○番号を変えれば、いくらでも続編が作られるぜ!!」と、自虐、あるいは皮肉ともとれる続編パターンを矢継ぎ早に繰り出す。笑いが止まらない。まさにセルフパロディ。

本作の続編「23ジャンプストリート」の製作は決まっているとのこと。ミラー&ロードの続投は未定のようだが、彼らが続投したら、次回はまったく別のプロットの物語を描くのだろう。

【65点】
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