そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

安全な街 ニューヨーク

2005-12-06 22:35:07 | Diary
ニューヨークといえば危険な街。
暗くなってからの一人歩きなんてもってのほか。
地下鉄に乗ろうものなら、どんな目に遭うかわからない。

・・・そんな先入観をもっての初ニューヨークだったが、
そんなイメージは一昔前のものだった。
今やニューヨークは、すっかり「安全な街」に生まれかわっていた。

タイムズスクエアには人が溢れ、かつて銃声が響いていたという八番街あたりも問題なく歩くことができる。
もちろん今でもハーレムの奥の方やハドソン川沿いの地域は治安が悪いようだけど、そういった地域はかなり縮小している。

この変化はジュリアーニ前市長の治安強化政策が結実したもの。
警官を大量に増員し、ホームレスを強制的にシェルターに収容したとのこと。
おかげで、元々魅力的だったニューヨークは、観光客や善良な住民たちをますます魅了する街になっていた。

こういった傾向はニューヨークに限ったものではなく、サンフランシスコでも、かつて治安が悪かったSOMA(サウス・オブ・マーケット)地区などで同様の傾向がみられるそうだ。

アメリカの大都市が安全な街に生まれかわったことはもちろん喜ばしいことだけど、それじゃあ排除されたホームレスやマイノリティの人々がいったいどこへ行き場を求めたのか、と考え始めると複雑な気持ちがしなくも無い。
これも富裕層と貧困層が二極化するアメリカという国の一側面であるのか、とか。
そして、近い将来、日本も同じ道を辿るのかもしれない、とも考えてしまった。
コメント (4)
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