近くのセブンイレブンで買い物をした帰り、娘の同級生のお宅の近くを通ると、
お母さんが家の前で雪かきをしていた。
娘たちが中学生の頃までは、呼んだり呼ばれたりしてお茶を飲みながら、よくお喋りをした。
今で言うなら、ママ友ね。
家は歩いて5分もかからないのに、お互いに仕事を持っていたこともあって、
滅多に会わない。
つば付の毛糸の帽子、サングラス、マスクの私、わかるかなと思いながら
近づいて行くと、「しばらく~」と向こうから声をかけてくれた。
歩き方で分かったそうだ。
どんな歩き方なのかな~??まあ、いいけど。
お互いの近況、子供たちのその後、知り合いはどうしているか、などひとしきり
情報交換したあと、孫の話になったので、
「お孫さんにどう呼ばれてるの?もしかして、バーバ?」と聞いてみた。
一昨年、バス旅行で函館にお花見に行った時、
ツアー客の中に、おばあちゃん、お母さん、中学1年生くらいの女の子の親子三代がいた。
その女の子がおばあちゃんに向かって、何と、ババ、ババと呼んでいる。
「ババ、これ食べな」とか、ババ、ああしたらどう?」とか、言っている内容は普通だ。
それなのに、どうしてババなの!
呆れて母親を見ると、母親も平然としている。
当人のおばあちゃんも、何も感じていないようだ。
女の子は、機嫌が悪くてババと呼んでいるわけではなく、日常的にそう呼んでいるらしい。
やれやれ、どうなってるの???
それから少しして、おじいちゃんとおばあちゃんを、ジージ、バーバと呼ぶことが
流行りらしいということを知った。
私たちには孫がいないので、知らなかったのだ。
お父さん、お母さんが、パパとママなら、
おじいちゃん、おばあちゃんが、ジージとバーバでも不思議じゃないよね。
あの時のババは、バーバがだんだん短くなって、いつしかババになったものらしい。
それで、彼女に聞いてみたのだけれど、案の定、ジージとバーバだった。
そこで、「短縮されてジジババにならないように、今から言っておいたほうがいいよ」と、一応アドバイス。
「ああ~ん、もう遅いよ~、完全にジジババになっちゃってるよ~」と彼女。
そうか、遅かったか、と二人で笑ってしまった。
可愛い孫のことだから、何と呼ばれようとかまわないけれど、人前で呼ばれた時は、やはり気になるそうだ。
もっとも、みんながジジババと呼ぶようになれば、それがそのうち、普通になるのかも知れない。