珊瑚の時々お絵かき日記

夫と二人暮らし、コロナ自粛するうちに気がついたら中国ドラマのファンになっていました。

あれはモラハラだったと思う 1

2015年01月25日 | 日々のこと

20年位前、習い事でご一緒した人がいた。

当時50歳くらいで、いつも笑顔の親切な人だった。

すぐに仲良くなって、習い事の後でお茶をするようになった。

同じ趣味ということで、話題には困らない。

会話は弾んで、楽しかった。

でも、話の途中で、「私、バカだから」とか「私、常識ないから」というフレーズが

頻繁に入ることに気がついた。

「ええ、そんなことないでしょ、〇〇もできるし、××もできるし、スゴイと思うよ」

そのたび、彼女の素晴らしい点を挙げて、励ましていた。

彼女は、その数年前までフルタイムで働いていたそうで、

その時のことを聞くと、上司に信頼され、同僚にも頼りにされていた様子だ。

実務に強い人だというのは、私にもわかった。

それなのに、何故そんな言葉が出るのか、不思議だった。

たまには誰でも言うことかもしれないが、頻繁すぎる。

 

そのうち、どうやらご主人に、その原因があるらしいということがわかってきた。

お前は無知で、常識を知らない、自分が結婚してやらなかったら、誰にも相手にされなかったetc

そういう言葉を、ことある毎に繰り返していたのだ。

そして、気に入らないことがあれば、人前でも大声で怒鳴る。

そんな日常が、彼女を卑屈にしていた。

そのご主人は、忘年会や新年会を除けば、結婚してただの一度も同僚と飲んで帰るということがなく、

毎日午後6時前には帰宅して、夕飯を作り、家族に食べさせる。

短大へ行っていた娘の部屋の掃除までしていた。

それを聞いて唖然とした私、娘さんは嫌がらないのか聞いてみると、

習慣になってしまっていて、今更嫌だと言えないのだそうだ。

世間的にみれば、ギャンブルも浮気もしない、常に家族第一で真っ直ぐに帰宅、夕食まで作る。

まさに、家庭一筋。

何の文句があろうか、ということになる。

ましてや、モラハラなんていう言葉すらない時代。

彼女は、毎日ご主人に傷つけられるプライドを、外で他人に褒められることで、必死に修復していたのだ。

だから、褒め言葉を誘うフレーズを頻繁に発する。

そして、彼女の褒めて貰いたい欲求には限りがない。

褒めて褒めて症候群と言ってもいいかも知れない。 

 つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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