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徒然留学日記

30にしてドイツ留学を思い立ち、その後結婚。日々経験したこと、感じたことをつづっています

講義内容

2005-12-10 08:12:45 | 勉強
今受けている講義は学生2人だけ。来週後半からもう1人来るらしい。講義内容は「栄養」。今のところは途上国の子どもの栄養状態などを学んでいる。

今日の講義は印象深かった。

「栄養が十分に摂れていない途上国の子どもたち」というと、身体も小さく、手足も折れてしまいそうなくらい細い子どもたちが浮かんでくるが、他にもぱっと見は健康そうな丸い顔、そこそこ太い身体をしている子どもたちも実は栄養失調だという。

よくよく写真を見てみると手足がすごくむくんでいる。彼らは実は痩せた子どもたちよりも深刻な状況だという。痩せた子供たちは体の代謝機能が働き、自分の脂肪を代謝しているけれど、太い身体で栄養失調の子どもたちは代謝機能が働いていないため脂肪が蓄えられているという。さらに、彼らには食欲がないので、鼻からチューブで栄養を与えている状態らしい。

授業の最後、教授が言った。「例えば新聞で○○国で30%の子どもがmalnutrition(栄養失調)、という記事があったとするでしょ。でもそれは私にとっては何の情報も持っていないの。malnutritionにはWasting(身長の割りに体重が少ない)、stunting(年齢の割りに身長が低い)、underweight(年齢の割に体重が少ない)という3種類があって、stuntingで30%は途上国の平均値だけど、wastingで30%は異様に高い。30%という数字からstuntingだろう、という推測はできるけれども、何の意味もないの」

そうでしょうか。

新聞の目的の1つに専門家ではない普通の人が概要をつかむ、ということもあると思う。専門用語を使わず、いかに一般の人が世界の状況を知るか、ということは大切だと思う。

と教授に言ってはみたが、私の英語力が足りなかったせいか、

でもやっぱり私には無意味なの

といわれてしまった。専門家は新聞から情報を得るのではなく、違うところから得てください、と思った一瞬だった。
コメント
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