晴れ。コートがいらないほど。
E・M・シオラン「生誕の災厄」を途中まで読む。
著者の名前を知ったのは
山本夏彦のコラムでだっただろうか。
日曜に図書館で偶然見つけたので借りてきた。
なるほど「死んだ人」と称された彼が気に入るはずだという内容。
多くがアフォリズム(簡潔にまとめられた警句)の形式で書かれている。
ルーマニア出身の著者は「体系」を嫌ったらしい。
今のところ気に入ったものをひとつだけ挙げておこう。
「無意識は祖国である。意識は流刑だ」
訳者によると「生誕の災厄」とは
「生まれたことの不都合について」というような意味らしい。
太宰治の有名な台詞に「生れてすみません」というのがあるけれど
自意識のあり方の違いが興味深いところ。
同じアフォリズムに芥川龍之介「侏儒(しゅじゅ)の言葉」がある。
興味のある向きは比較されたい。
たしかに欧米の書物について「長すぎる」と思うものは少なくない。
もっともこちらが「草食系」で「漢字の力」を知っているからかもしれないが。
E・M・シオラン「生誕の災厄」を途中まで読む。
著者の名前を知ったのは
山本夏彦のコラムでだっただろうか。
日曜に図書館で偶然見つけたので借りてきた。
なるほど「死んだ人」と称された彼が気に入るはずだという内容。
多くがアフォリズム(簡潔にまとめられた警句)の形式で書かれている。
ルーマニア出身の著者は「体系」を嫌ったらしい。
今のところ気に入ったものをひとつだけ挙げておこう。
「無意識は祖国である。意識は流刑だ」
訳者によると「生誕の災厄」とは
「生まれたことの不都合について」というような意味らしい。
太宰治の有名な台詞に「生れてすみません」というのがあるけれど
自意識のあり方の違いが興味深いところ。
同じアフォリズムに芥川龍之介「侏儒(しゅじゅ)の言葉」がある。
興味のある向きは比較されたい。
たしかに欧米の書物について「長すぎる」と思うものは少なくない。
もっともこちらが「草食系」で「漢字の力」を知っているからかもしれないが。