白鳥に会いに行って川べりを見ていたら、シリンクスが思い浮かんだ。
半獣人の牧神パンに愛され追いかけられた妖精シリンクスは川べりで捕まえられそうになった瞬間、葦に変身してしまう…
ドビュッシーの無伴奏フルートのための「シリンクス」は調性も拍子も、ちょうど水面の揺らぎに似て定まらない。
無常感と不思議な神話の世界…キラリとした音からくぐもったノンビブの音まで試してみても、なんだかほど遠い気がして、?の数はそのまま。
久しぶりに吹いてみた緊張感は、20年前初めて対峙した時と変わらない。
掴みきれないものの魅力。
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