ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

深夜のバレエ鑑賞

2013年07月01日 | 芸術

 

夜中に目が覚めると、イタリア対ウルグアイをやっていて、三位決定戦の割には白熱の試合だった(結局PK戦でイタリア)。しかしこんなものを見てると眠気ががなくなると思い、BSプレミアムに変えるとそこはバレエの世界だった(あまりに対照的)。パリオペラ座バレエ団の公演を放映していたのだ。予め言っておくと、過去バレエはテレビで見たこともないし(ローザンヌのドキュメンタリーは除く)興味を持ったこともない。ただ、何気無しに見ていると、演目が「un jour ou deux」というもので、振り付けがマース.カニンガム、音楽がジョン.ケージ、舞台衣装、装置がジャスパー.ジョーンズとある。なんだかコンテンポラリーアートが凝縮していそうで興味が湧き、ついつい鑑賞してしまった。

バレエに興味はないがマース.カニンガムの名前は知っていた。そして、今さっき知ったのだが(ネットで)、ジョン.ケージは彼女のパートナーだったということだ。そのケージの音楽は、生活音のような工場か何かの単調な音を連想させるパーカッションがずっと繰り返され、そこに他の単調な音が重ねあわされるというもの。個人的にはブライアン.イーノの「Thursday afternoon」を思い出した。そんな単調に思われるような音楽(そこが良いのだが)をバックに、コンテンポラリーダンスが延々と続く。現場にいたら、眠ってしまいそうだ、それもかなり気持ちよく。で、そのダンスだが、一つのストーリーを表すようなものではなく(多分)、色んな動きの集合によって、ある一日或いは二日の出来事を表現している(のか?)。部分部分の動きそのものは、ユニクロのUNIQLOCKに能のような動きを加味したようなもので、ユーモラスな動きにも見える(適当)。衣装、装置のジャスパー.ジョーンズに関しては、彼らしいものというのは発見できなかった。装置は、暗くてよく分からなかったというのが正直な所である。

見終わって、良かったかと問われれば、はいっ!とはっきりは言えないが、何はともあれ、これだけ見続けたのは今までなかったので、これはこれで初めての体験として貴重なものではなかったかと思った。

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