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No240「飢餓海峡」~百戦錬磨の男を慟哭させたもの~

この映画の凄いのは、時代を感じさせること。 昭和22年、戦後の混乱期で、ひもじくて仕方がなかった時代。 そして、その10年後。 人物造形の凄さとともに、まるっと時代のようなものを考えさせられる。 元刑事の伴淳三郎が、牢の中の三國連太郎と話をした後、 「ある砂」を置いていく。 これまで虚勢をはってきた三國は その砂を目前にして、自分のしでかしたことの愚かさをつきつけられる。 やおら、ありったけの力で、床を掌で何度もたたきつけ、嗚咽する。 その音のなんと悲しいこと。はらわたまでしみるようだった。 とりかえしのつかないことをしてしまった後悔と腹立たしさが、 彼の心をかきむしる。 . . . 本文を読む
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