~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

鼻息もぴったり

2006年04月24日 16時09分43秒 | 室内楽
ピアニストの仲道祐子さんは、姉の郁代さんとよくデュオを組まれていましたが(現在はこのお二人のデュオ活動はお休みらしい)、
以前にこんな記事をみたことがあります。

(お二人は2台ピアノを背中合わせで弾くというスタイルをとられたことがあるらしいのですが)
「その際の息の合わせ方のポイントは?」
「姉の鼻息です」

それを読んだ時、私は大笑いしてしまったのですが、これが実は笑い事ではないのだ・・と近頃痛感しています。
よく、子供が連弾すると「せーの!」とか「1、2・・」とかいって合わせますね。
3拍のばすところなんか頭で「いち・に・さん」と拍子をとって、同じように手を上げます。
まさか、大人でこれやるわけにはいかない。
まだ横並びの連弾はいいです。手が見えるし、打鍵の瞬間というものは割合わかりやすい。
これが弦楽器と合わせるとなると、弓をひいたどの瞬間で音が出るのか、慣れない私にはいまいちわかりにくい。
しかも、何人も並ぶと、完全に死角になってまったく見えない楽器と合わせなければならない瞬間が多々あります。
これ、難しいです。どうするか・・・・
鼻息
そうなんです。
アンサンブルのピアノパートのみの練習の譜めくりをしたことがありますが、
この方一人で弾いていても、はっきり「スー」とか「フッ」とか息をしておられました。
ただ息してるだけではないです。ちゃんと聴こえる。
おとといのアンサンブルの時なんか、4~5人がいっせいに息するもんだから
「ゾーッ」と風が起こるような感じ(笑)。
当たり前なんですね。

昨年だったか、ピリスのレッスンがテレビであったとき、ピリスが
「息が出来てない!」と何回も言って、しまいには生徒の髪の毛をつかんで
「ここで吸う!」とか顔を上げさせたりしてましたけど、
ソロの演奏だって、呼吸がきちんとできてない演奏は、聴いてるほうも息苦しい。
「息が合う」といいますが、それは複数の演奏者同士の問題でもありますけど、
演奏者と曲(フレーズ)との問題でもありますね。
これがたぶん曲に「息(命)をふきこむ」ことにつながっていくのでしょう。

というわけで私、
「鼻息」も荒く(?!)練習いたしたいと思います。