~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

アンサンブル大会

2006年04月22日 22時13分13秒 | 室内楽
ま、まさにお屋敷でした。

20畳以上はゆうにあると思われる防音ホール。ピアノはペトロフのグランド。
壁はよく音楽ホールに見られる凸凹のレリーフ(防音・音響上の必要かと)。
部屋の一角にはバーカウンターがあり、メニューまで備えてありました。
コーヒーカップはマイセン、ロイヤルコペンハーゲン、ジノリ、大倉陶園などなど。

練習していってよかったです。場所負けしてしまいます・・・しかも至近距離でお客さん(演奏者も含めてですが)26~8名。

さて、お楽しみのプログラム
 1.パッヘルベル  カノン(子供の合奏)
 2.ベートーベン  弦楽四重奏曲第4番 ハ短調 作品18-4より第1&4楽章
 3.ドヴォルザーク 弦楽五重奏曲ト長調 作品77より第1&2楽章
 4.シューベルト  弦楽四重奏曲第14番 ニ短調 「死と乙女」より第1&2楽章
 5.ドヴォルザーク ピアノ三重奏曲第4番 ホ短調 作品90「ドゥムキー」より第4&5楽章
 6.モーツァルト  弦楽五重奏曲第4番 ト短調 K.516より第1&2楽章
 7.モーツァルト  Vn.とVla.の為の二重奏 K.424よりテーマとバリエーション
 8.ベートーベン  弦楽四重奏曲第10番 変ホ長調 作品74「ハープ」より第1楽章
 9.モーツァルト  二つのVn.とVc.の為の三重奏 K.266より第1&2楽章
10.ブラームス   ピアノ五重奏曲 ヘ短調 作品34より第1&4楽章


私、こんなにたくさんの室内楽曲を一日で聴いたことありません。
四重奏ってよくホテルのBGMなんかでかかってますけど、今日のはとてもとてもなんとなく聴くような類のものではなく、一曲終わることに「おーっ」とか「はーっ」とか言いたくなるような内容の濃さでした。
しかも、うまいんだな!これが。
やっと弾いてる人なんかいないです。ちゃんとアイコンタクトをとり、味わい楽しんで曲作りをしている。
いつも一人でピアノを弾いているものからすると非常に不思議なんですが、たとえば「5小節休み」というところがあったり、伴奏で同じ音型が延々続いたりするのに、よそ見していて、どうしてぱっと譜面に戻れるんでしょうか?
これが難しいあまり、私は暗譜してしまったわけなんですが・・・。

面白いことも多々ありました。
「死と乙女」のVnのS君。楽譜はコピーのままバラバラで譜面台に立ててたのですが、弾き終わったものから次々とはらはらと下に落とす。
見ているほうは、順番間違って落とさないか、弾いてる途中で落ちないか気が気ではない。でも、無事に終わりました。。。。不思議。
ベートーベンの「ハープ」の時(このお宅のご主人と奥様がメンバーに入っていた)、ここのワンちゃんがいきなり吠え始めた。いままで部屋の片隅で静かに静かにしていたのに。しかも、ちゃんと合いの手のように吠える。
終わってお客のひとりが「四重奏でなく、五重奏でしたね」(笑)
この家の女主人いわく「うちのフォルテ(ワンちゃんの名前)は不協和音が嫌いなのよ」

そしていよいよトリ、ブラームスの本番。
第1楽章・・・リハーサルよりはるかに良いでき。5人の集中もすばらしい。
第4楽章・・・1楽章につづきよい具合。このまま行くぞ~~~
          
突然、VnのS君(「死と乙女」と同一人物)の音がしなくなった
「すみませ~~ん。楽譜が見当たりません」
おいっ、コピーのぺらぺらのまま弾いてるからじゃないのか!
かくして惜しくも中断。楽譜は別のコピーの下に埋もれていたらしく、まもなく再開。
なにごともなかったかのように、熱く、濃い五重奏は興奮のうちに終わった。
中断はかえすがえすも惜しかったが、私のこれまでの演奏経験の中でこれまでにない濃さだった

終わって水をガブ飲みしていたら、隣で「熱かったなあ!濃かったなあ!熱かった、ほんとに熱かった」とつぶやいているお兄さんがいました(爆)

みなさんはこれから大宴会のようでしたが、私お先に失礼してまいりました。
ペトロフは無事だったでしょうか・・・・・・・