函館市の旧戸井町にある汐首岬と対岸の大間の間は北海道と本州が最も近い場所。
晴れていればここから対岸の大間の街並みが見えるらしい。
観光的にはそれでいいのですが、軍事的視点から見るとここは弱点となります。
外国の艦船などが津軽海峡を自由に航行することは許されないのある。
それでこの地に要塞を築くことになりました。
その要塞への物資と要員輸送のために1936年に建設が始まったのが戸井線で、
戦時中の物資不足のために工事は1943年に中断しました。
計画されたのは五稜郭ー戸井間の29.2㎞。
このように計画されたが完成しなかった鉄道路線は未成線といいます。
五稜郭駅からの路盤はほぼ完成したとされており、それは今でも見ることができます。
その中で一番有名な遺構が汐首岬灯台近くにあるアーチ橋です。
私は今まで、画像で見たことはありましたが現地に行ってその大きさに驚いた。
国道のすぐ上、この大きさは確かに画像だけでは想像できない。
“こりゃぁ凄い”というのが素直な感想です。
見ることができて良かった。
これを見た後、戸井市街地まで車を走らせていると途中に戸井線の遺構がいくつも見えました。
トンネルやアーチ橋がいくつも確認できました。
そうか、本当に完成間近だったのだな。
完成していれば風光明媚な路線として話題になったでしょうに。
もし開通したとしたら、今は“廃線跡”で同じ風景を見ていたでしょうね。
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