奥井みさき、旅の記録と徒然日記

仕事の合間に旅行、旅行の合間に仕事。
フリーライター・奥井みさきの旅日記と、日々思うこと。
札幌からです。

シルバーフェリーの座礁事故

2024-07-11 05:43:19 | 交通

7月2日、苫小牧ー八戸間を運航しているシルバーフェリーが苫小牧港で座礁事故を起こしました。

大手フェリー会社の座礁事故なんぞ、ここしばらくは記憶にありません。
第一報を聞いて非常に驚きました。

ところでこの時、津軽海峡フェリーから『当社管理船舶「シルバーブリーズ」座礁事故発生について』というリリースが出ました。
    → https://www.tsugarukaikyo.co.jp/topics_important/page/?id=1719879521hHcxS

どうしてシルバーフェリーの事故で津軽海峡フェリーがリリースを出したかというと、
「シルバーブリーズ」は同航路に就航している4隻の中でこの船だけが津軽海峡フェリーの用船だから。

船と乗組員は津軽海峡フェリーの所属で、シルバーフェリーがチャーター(用船)しているのです。
なので、他の3隻は機関・推進系が2機2軸ですが本船は1機1軸、外装にシルバーのラインがないなどの違いがあります。

見た目はシルバーフェリーですが、中身は津軽海峡フェリーなわけだ。
「シルバーブリーズ」に代わって引退した「べにりあ」も津軽海峡フェリーの船でした。

さて同航路は「シルバーブリーズ」の事故の影響でしばらく運航から離脱します。
その上「シルバーエイト」が定期点検中で今日まで運航離脱中。

これにより海路の輸送力が低下し、遅配が発生するなど物流に影響が出ています。
北海道と本州の間の海上輸送は微妙なバランスの上に保たれていることがわかります。

ところで同船は室蘭で仮の修理をした後、本修理に向け太平洋を航行中です。
今日5時現在、浜松沖を西に向かっています。

内海造船(広島県尾道市)か常石造船(広島県福山市)に行くと思われる。
これから夏休みに入るので早い復帰が望まれます。

月内には何とかしてほしいな。

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千歳市内に十勝バスの路線バスが走る!

2024-03-19 05:41:05 | 交通

千歳市内に路線網を持つ、千歳相互観光バス(本社・千歳市)という会社があります。
運行エリアが千歳市内だけなのでなかなか馴染みがありませんが、
去年は最近では珍しいストライキを決行したことでニュースになりました。

同社はかねてより、運転手不足により現状通りでのバスの運行が困難と表明していました。
その結果、「市民病院プール線」と「図書館青葉線」の運行を3月31にで終了することになりました。

そして4月1日からその2路線の運行が他社に引き継がれると発表しました。

「市民病院プール線」は富士交通(本社・恵庭市)に引き継がれます。

富士交通は恵庭のタクシー会社となっていますが、
実は新千歳空港周辺でバスを使って「特定輸送」を行っています。
なのでバスの運行ノウハウはあるのでこれは納得だ。

「特定輸送」についてはここでは解説しません。

問題は「図書館青葉線」で、こちらは十勝バス(本社・帯広市)が引き継ぐというではありませんか!
あの十勝バスが、千歳市内で路線バスを?

どういうオペレーションをするのか、バスのカラーリングはどうするのか、
人員配置にしても本社から遠いところで効率が悪いだろうにどうするのか。

いろいろ疑問は多いのですが、とにかくそうなったようです。
もちろん、十勝バスサイドには勝算があった上での引き継ぎなのでしょうが。

千歳市内に黄色いバスが走るのかどうかはわかりませんが、面白い動きですね。

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津軽海峡フェリーの室蘭ー青森航路、運休中

2024-02-07 05:34:21 | 交通

津軽海峡フェリーは昨年10月に新航路として室蘭ー青森間に就航しました。
利用実績はどれ程のものであろうか。

その室蘭ー青森航路が1月13日から運休しています。

運休期間は3月26日までと4月3日~4月16日で、就航船「ブルーマーメイド」の船体整備、法定検査、
及び函館ー青森間の就航船「ブルーハピネス・ブルールミナス」の法定点検の代船運航のため。

船体整備とは、利用客から要望が多かった船室の一部個室化による改装です。
4名定員などの船室を減らし個室を66室つくるのだとか。

今までの「ブルーマーメイド」は個室がなかったからな。

さすがに函館ー青森間に比べ運航時間が倍近くになる同航路は個室の需要が高いのですね。
最近の長距離フェリーは個室のニーズが高く、各社の新就航船は軒並み個室を増やしています。

それに、室蘭ー青森航路は多少定員を減らしても需給関係からあまり問題はなかろう。

それから、函館ー青森航路就航船の法定検査による代船運航。
これは室蘭ー青森航路就航時からアナウンスされていたことなので予定通りの休航となります。

北海道と本州間の物流はトラック輸送に多くを依存しており、
1隻で1日1往復の室蘭ー青森航路より1日2往復できる函館ー青森航路を維持する方が大事なのですね。

さて、船体整備を終えた「ブルーマーメイド」の個室はどのようなものになるのか。
デッキプランを含め、気になるところではあります。

私も新装なった「ブルーマーメイド」に早く乗船したいと思うのであった。
いつ乗船できるのか、わかりませんが。

※画像は室蘭港で行われた船内見学会の時の「ブルーマーメイド」

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都市間バスの『ノースライナー』、4月から増便

2024-02-03 05:55:07 | 交通

十勝バスと道北バスは共同運行している都市間バスの『ノースライナー』を、
4月1日から増便すると発表しました。

『ノースライナー』は旭川と帯広を結ぶ都市間バスで、
今は狩勝峠経由が3往復、三国峠経由が1往復の計4往復の運行となっています。

それを4月1日から狩勝峠経由便を2往復増便し、三国峠経由便と合わせ6往復になります。
同時に落合駅(南富良野町)付近に停留所を新設し利便性の向上を図ります。

4月1日といえば、根室本線の富良野ー新得間が廃止される翌日です。
そこを狙って富良野駅以南の根室本線廃止区間から富良野や旭川への交通機関確保を狙ったものでしょう。

と同時に、JRでは辿り着けなくなった上川と十勝両エリアの移動を確保する手段になると思われます。

旭川市と南富良野町は同じ上川管内、相互の流動はあるのですが、
鉄道という大量交通機関では持て余すというのが現実でした。

ですが定員40名程のバスならその需要を過不足なく満たすことができる。
今回の増便はそういう思いがあるのでしょう。

旭川と帯広間の交流も然り、鉄道では供給過剰ですがバスなら大丈夫。

鉄道とバス、どちらがいい悪いではありません。
両方の特性を生かした存廃を議論してほしいですね。

これは『ノースライナー』に限ったことではありません。
関係者や各機関、しっかり論議して結論を出してください。

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札幌市内路線バス、運賃値上げ

2024-02-02 05:31:04 | 交通

既に報道されていますが、札幌市内の路線バス運賃が12月に値上げされます。

今の運賃は1区が210円、2区が240円ですがそれぞれ30円値上げされる見込みです。
路線バス運賃の値上げは2014年に消費税増税により10円アップした以外は27年ぶりになります。

27年も同じ運賃だったとは、今時頑張った方だよ。
その間、諸経費の値上がりが大きかったろうによくぞここまで来たもんだ。

バスはご存じのように運転手不足で路線の減便や短縮、休止が相次いでいます。
それもこれも仕事の大変さに比べて運転手の賃金が安いから。

そりゃぁ27年も同じ運賃なら運転手の賃金も上がるはずがない。
とすれば当然、運転手のなりてもいないはずだよ。

札幌市内のバス運賃は地下鉄やJRに比べても安くなっています。

札幌駅前から地下鉄宮の沢駅までは路線バスでは210円ですが、地下鉄では290円、
同じく新札幌駅まではバスは240円、地下鉄は330円、JRでは340円です。

もちろん、所要時間は全く違いますが。

諸事情を勘案すると今回の値上げは当然のこと、となります。
これでも、5年後にはバス会社の収支はトントンになるのだとか。

5年後にはまた値上げ?
運賃値上げだけでは解決できない構造的な問題がある。

公共交通機関はどうあるべきなのか、バス会社の努力に任せるだけでいいのか、
社会全体で考えなければいけないと思います。

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始発からの乗車、減った?

2023-10-25 05:15:44 | 交通

昨日は「高速おたる号」を使っていますというお話を書きました。

札幌ー小樽間の高速バスは全国的に見ても高頻度運行路線として知られています。
経路も北大経由や望洋台経由、また行き先も岩内やニセコなど様々です。

高頻度の運行なので始発からの乗車では座れないということはありません。
並行して走るJRの路線バスよりも間違いなく着席率は高い。

そもそも高速バスは、定員以上で運行することはないからな。

で、始発の停留所が札幌駅バスターミナルから赤レンガテラス道庁側に変わった。
札幌駅バスターミナルがあったエスタが閉館したので、これは仕方ない。

私もそれに連られていつも「高速おたる号」乗車していた停留所が移ったのは昨日の通り。
そこで何となく感じていることは、始発から乗る人が減ったなということ。

赤レンガテラスから乗るくらいなら、「北1西4」バス停の方が近い方が相当いるでしょう。
また“創成東エリア”から乗るには「時計台前」が至近ですね。

その他様々な要因があるのでしょうが、始発から乗車する方は減っている。

始発からはともかく、トータルで乗車人員が減っていなければ問題はないのですが、
これが原因で乗客が減っているならそれは気にしなければいけないな。

乗務員不足の折、利益が出なければますます拍車がかかる。
「高速おたる号」はドル箱なのでしょうから、これからも今まで通りでいて欲しいな。

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札幌駅バスターミナル、今日で閉鎖

2023-09-30 05:05:51 | 交通

札幌エスタは先月、営業を終了しましたが今日でバスターミナルが閉鎖になります。
これでいよいよ、エスタの解体が本格化するのだろうな。

札幌バスターミナルは私もいろいろお世話になりました。
近場の路線バスから遠距離の高速バスまで、駅近なので乗り継ぎも便利でした。

コロナ禍がなければ直近でも高速「とまこまい号」でフェリーターミナルまで行っただろうに。

最後に、ターミナルの様子をご覧ください。

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青函フェリー、2023年度「冬」に新造船就航

2023-08-24 05:27:49 | 交通

青函フェリー(本社・函館市)は今年4月4日に新造船「はやぶさⅡ」がデビューしましたが、
2023年度「冬」にまたもや新造船を就航させると発表しました。

新造船の就航により「3号はやぶさ」が退役します。

建造中のフェリーの様子は同社リリースをご覧ください。
     → https://www.seikan-ferry.co.jp/cms/storage/2/3b523cb284b355ba9c4e83a8ac50ebf9.html

同社は4隻のフェリーを運航していますが、これまで順次船齢の古い船をリプレイスしてきました。
今回のリプレイスをもって所有船の若返りが終わることになります。

この新造船について、私は去年10月のブログで触れています。
     → https://blog.goo.ne.jp/okui-m/e/ff7fa8a600048f8edbfb5bb8ed7241f6

ここでは新造船の投入時期を「2024年春」としていますが、
同社の発表では投入時期は「2023年度“冬”」となっています。

建造が順調に進んだのだな。

船名や船内図などはまだ未公表ですが、就航が楽しみですね。

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北海道初、北海道中央バスが高速バスで変動運賃制の導入へ

2023-07-29 05:10:51 | 交通

 

北海道中央バスは27日、高速バスの4路線で変動運賃制を導入すると発表しました。
バスで変動運賃制(ダイナミックプライシング)を導入するのは道内初です。

ここではその内容には敢えて触れませんので、詳しくは同社HPをご覧下さい。
    → https://www.chuo-bus.co.jp/

需要に合わせ価格を変動させるダイナミックプライシングは今は様々なところで見られます。
宿泊施設の宿泊料は季節や曜日によって違いますし、飛行機は便ごとに運賃設定が違います。

それは今は当然のこととして皆さん受け入れていると思います。

実は高速(都市間)バスの運賃が季節や曜日ごとに違うというのは道外では当たり前になっています。
利用者はその運賃を見ながら複数競合しているバス会社の中から利用するバス会社を選んでいます。

北海道は今まで、高速(都市間)バスの変動運賃制を導入してきませんでした。
その理由は、本州とは違い競合他社がなかったからだろうな。

今回、変動運賃制を導入するのは以下の4路線です。

スターライト釧路号(札幌ー釧路)、ポテトライナー(札幌ー帯広)、
ドリーミントオホーツク号(札幌ー北見)、高速はこだて号(札幌ー函館)。

この4路線は共に、北海道バスが「ニュースター号」を運行している区間です。

競合他社が現れれば競争原理が働き、経済合理性に基づき合理的な運賃設定がなされる。
これで利用者の利便性が上がれば何よりです。

さて両者、次はどうする?

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宗谷バスの稚内市内線

2023-04-22 04:50:17 | 交通

 

日本最北のバス会社、宗谷バス(本社・稚内市)。
同社のHPにも「日本最北端・稚内のバス会社」と謳っています。

私は宗谷バスを尊敬しているのですが、その理由は稚内市街地のバスの便数の多さ。

稚内市内の中心部を走る“市内線”は潮見5ー南稚内駅付近ー稚内駅ーノシャップを結ぶ路線ですが、
この本数が稚内市の規模の都市にしてはやたらに多い。

画像は稚内駅ターミナルの“市内線”の時刻表ですが、
平日の潮見5丁目方面へはデータイムでは毎時4本運転されています。

この“市内線”、最盛期の1970~80年代にはラッシュ時に5~6分間隔で運転されていたという、
地方の小都市としては考えられない高頻度の運転本数を誇っていました。

そしてこの“市内線”の間を縫って郊外からやって来るバスが入り混じり、
中でも一番頻度の高い稚内駅から南稚内方面へは平日で片道72本ものバスが走っています。

稚内くらいの規模の都市では考えられない本数で、それを維持していることに驚きます。

実際に稚内駅ターミナルで観察していると次から次にバスがやって来る。
大都市ならともかく、こんなところは他にはないぞ。

宗谷バスとしては利益を上げようとすると稚内市内と都市間バスしかない。
その他の営業エリアは過疎地で、どうひっくり返しても黒字にはなりません。

それゆえ稚内市内の路線を密にし、しっかり稼ぐという考えが根付いているのでしょう。
言うのは簡単ですが、実際にやるとなると簡単ではないぞ。

それをやり切っている宗谷バスは、やはり凄いと思うのです。
ちなみに初乗り運賃は220円、稚内に行ったなら一度はご利用くださいね。

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