私が滝上の実家にいた頃、最も早く旭川や札幌に行く手段は急行「紋別」に乗ること。
北見滝ノ上駅を早朝5時半頃に出発、渚滑駅で急行「紋別」に乗り換え、
名寄経由で道央に向うと旭川には10時頃、札幌には12時頃に着きました。
急行「紋別」は名寄本線の最優等列車で車両はもちろん全て急行型。
その途中に停車する興部駅で駅弁を食べた記憶があります。
それは「お寿司」、巻き寿司といなり寿司だけのシンプルな内容だったと記憶しています。
そこで早速、昭和41年発行の「鉄道弘済会道内時刻表」を見てみました。
駅弁の案内の中に興部駅の案内があります。
その中に“やまべすし150円”とあるではないか。
そうか、これが上興部駅で売られていたあの「やまべ寿司」か。
ここで私の記憶がつながりました。
大正14年から上興部駅で売られていた駅弁が後に興部駅で売られており、
同じ発売元の駅弁を私も食べていた。
しかもそれが平成に入り京王百貨店で復活していた。
そこに目をつけた京王百貨店も凄いことよのぉ。
今は名寄本線も廃止になり駅弁の発売元も廃業しました。
「やまべ寿司」も西興部村で今どうなっているかもわからない。
しかしこうして記憶を継いでいる私のような人がいることを忘れてはいけませんね。
実は京王百貨店の「駅弁大会」では同じ名寄本線の渚滑駅の「帆立めし」も復刻しています。
同じ廃止路線から2度の復刻駅弁。
字数も尽きてきたのでその話はまた次に機会に。
終わり