東洋一の金山と言われた“鴻之舞鉱山(金山)”、紋別から鴻之舞に至る途中にあるのがこの駅逓です。
開設は1926年、官設駅逓所として平屋建てで建てられました。
1934年に2階建て部分を増築、1940年に駅逓業務を廃止し旅館となりました。
旅館としては1949年まで、その後は住宅として使われていましたが、
今は上藻別駅逓保存会により修復され今は内部は鴻之舞鉱山の資料などを展示しています。
さて道道に面した駅逓の写真を見ると右が平屋建て、左が2階建ての建物となっています。
平屋建て部分が最初に建てられたもの、2階建て部分はのちに増築されてものとわかります。
中は中央に廊下があり、その両側に客室や台所、トイレなどが配置されています。
この辺りは北見市留辺蘂にある「武華駅逓」と似ています。
当時の駅逓の標準的なつくりで、それが今に残っている貴重な建物です。
それが評価され、2008年に国の登録有形文化財になっています。
駅逓の建物が紋別地方に現存している唯一の存在というのも貴重ですね。
建物の中の展示は鴻之舞鉱山のものが中心でこれは“鴻之舞金山資料館”だ。
繫栄した鴻之舞の郷愁はあるのでしょうが、この建物の価値はそれだけではなかろう。
この駅逓が地域に残した貢献をもう少し、掘り下げてもらえないものか。
*上藻別駅逓所
住 所:紋別市上藻別297-1
開館時間:9:30~15:30
入 館 料:無料(施設維持のためお気持ちを…)
公開期間:4月末~11月末、月曜日休館