フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

6月2日(日) 曇りのち雨

2024-06-03 13:19:15 | Weblog

8時50分、起床。

バタートースト、目玉焼き、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

トーストには昨日ナツキさんからいただいたみかんのジャムを塗って食べる。さわやかな甘み。

食事をしながらNHK将棋講座を観ていたら、棋聖戦の挑戦者になった山崎隆之八段の特集をやっていた。挑戦者決定戦で佐藤天彦九段(元名人)を破って、15年ぶりのタイトル戦挑戦を決めた。43歳という年齢は一般社会では働き盛りだが、藤井聡太八冠を頂点とする現在の将棋界ではとうにピークを越えた棋士である。事実、前期の順位戦B級1組では陥落の危機を経験した。しかし、そこから奮起して、若手棋士たちとの実践練習に意欲的に取り組み、今期はここまで7連勝と絶好調である。3月に緑内障の初期(進行すれば視野の一部が欠ける)と診断され、「体が万全な状態という意味でも、最後の大舞台かもしれない。そう思って指します」とインタビューに答えている。人から愛される性格で、心情的に彼を応援する棋士は多い。

近所のお宅の解体工事が終わった。百坪くらいの広い土地である。とりあえず駐車場になるらしい。

 

このアングルから我が家を観たのは初めてである。

昼食は妻と「マーボ屋」に食べに行く。

今月末に閉店ということで、たくさん客が入っていた。注文したものが出てくるまで時間がかかりそうだったがので、自宅に戻ってキンドル・スクライブを持ってきて、『ブルックリン・フォリーズ』を読んで待つ。今日中に読み終わりそうである。

料理が運ばれてきた。

私は海老チャーハン。ずいぶん海老が多い。マスターに「前からこんなに海老がゴロゴロ入ってましたっけ? 閉店の大盤振る舞いですか?(笑)」と聞いたら、「いえ、量は前と同じなんですが、海老をチャーハンと混ぜないでトッピングしたのです」とのこと。あぁ、インスタ映えを狙ってですね(笑)。

妻は冷やし担々麺。豆乳をスープに混ぜているので、辛さがマイルドになって食べやすい。分け合って食べる。

他のテーブル客の女性がマスターに「閉店までにもう一度来ます。いや、二度、いえ、三度来ます」と言っていた。

午後、だんだん雨脚が強くなってきた。

4時半に「ティールーム101」を予約しておいてので、傘を差して出かける。

先客はいなかった。

クリームチーズとパイナップルのシフォンを選んで、飲み物はマダムにお任せする。「クリッパーのライチ・フィエスタ(フレーバーティー)はどうでしょう?」はい、それでお願いします。

マダムがシフォンケーキの準備で厨房へ入った。

そこへテーパックを買いに常連客の女性がやってきた。私を見て、「今日はお一人ですか?」(卒業生の方と一緒ではないのですか?)と聞かれる。「はい、最近は寂しい老後を送っております」と答えると、「そうですか。相手の方にもいろいろとご都合というものがおありでしょうからね・・・」と慰めの言葉をかけていただく。

クリームチーズ&パイナップルのシフォンが運ばれてきた。

結局、今日も私が最後の客で、閉店時刻(6時)を30分ほどオーバーしてマダムとおしゃべりをした。マダムの夢は「シフォンケーキの本」を出すことだそうである。「本というのはどうやったら出せるのでしょう?」と聞かれる。そういう話はじっとしていてもなかなか向こうからはやってこないでしょうから、企画書を作って、そういう分野の本を出版している出版社に持ち込む(売り込む)のが一番いいです。就活と同じです。何社にもアプローチをしたら、どこかが乗ってくれるかもしれません。

ポール・オースターも『ガラスの街』が1985年にサン&ムーン・プレスから出版される前、17の出版社から出版を断られたそうである。

次週のオンデマンド授業の原稿と資料の準備に入る。

夕食はカレーライスとサラダ。

食事をしながら『花咲舞が黙ってない』(録画)を観る。

レビューシートのチェック。

木曜日の演習「現代人と社交」の3名の発表予定者からレポートが届く。期限をきっちり守ってくれて助かる。私の方から受講生全員にレポートを配布する。事前に目と通して、フォーラムに感想を投稿して、演習に臨むこと(質問やコメントを用意してくれるということ)。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

『ブルックリン・フォリーズ』読了。読み始めたのは5月28日だったが、この6日間、日々の生活の中に「ブルックリン・フォリーズ」という独立国のような物語世界があって、電車の中や、カフェや、自宅の書斎でその物語世界の扉を開けて、しばしそこに滞在した。一種の「どこでもドア」。いや、「どこからでもドア」というべきか。読書の楽しみとはそういうことである。

1時15分、就寝。