OBERON 日記

1999年1月25日。パソコン通信から始まった公開日記。
できれば、死ぬまで続けたい・・・(爆)。

お姉ちゃんはつらいよ

2008-10-18 19:49:53 | Weblog
今日の午前中は、尼崎で仕事の打ち合わせでした。思ったより早く終わったので、午後から、山猫軒を開店させることができました。月曜日も、終日、取材の予定なので、少しでも時間が取れれば、店は開けたいと思っていたので、嬉しかったです。やっぱり、細々とでも、守っていきたいものがあるものね・・・(^^)。

ところで、その、尼崎からの帰路は、JRからバスを乗り継ぎ、ちょっと離れたバス停で降りて、家まで歩いたのですが・・・その徒歩での帰り道の途中のことです。

小学校の低学年くらいのお姉ちゃんが、幼稚園くらいの妹を連れて、道を歩いていました。ぬいぐるみを抱いた妹は、何か気に入らない事があったのか、あるいはただ疲れてしまったのか、歪んだ顔で牛歩状態です。それに愛想をつかせた感じて、お姉ちゃんが、徐々に歩みを速めます。当然、妹は、取り残されます。

と、お姉ちゃんが、近づいてきたワタシに気付きました。お姉ちゃんは、慌てて妹の方を向き、「○○ちゃん、こっちやでぇ~、はよ、おいでぇ~」と言いました。その言い方は、妹を気遣ったものというよりは、わたしを意識したもののように、わたしには感じられました。つまり、小さいながらも、彼女の心の中には「姉は幼い妹の面倒みなければならない」という強い思いがあり、「今、自分は、それを放棄しようとした」という後ろめたさが生まれ、それを、通りすがりのオバサンに見つからないように、急いで『良い姉』を演じようとした・・・ように見えたわけです。

でも、それが、妹には逆に作用してしまって、姉ちゃんの呼びかけを切っ掛けに、妹は本格的に「おぉ~ねぇぇ~ちゃぁぁぁ~ん~~・・・びぇ~」と泣いてしまいました(^^;。

と、近くの畑で野良仕事をしていたオバサンが、「あらあら、お姉ちゃん、妹を泣かしたらあかんやん。お姉ちゃんやねんから、ちゃんと見たげな」と言い出しました。

わたしは一人っ子なので、このお姉ちゃんの立場を経験したこともないし、妹の立場になったこともないわけで・・・二人の女の子の、どちらのことも、リアルには理解してあげられないんですが・・・でも、それでもなんだか、これはお姉ちゃんが可愛そうだなぁって思いました。

もちろん、妹には妹の事情と思いがあるわけですけど、たぶん、泣いている彼女は、自分の気持ちを正直に表現できていると思うんです。それが「悲しい」でも「辛い」でも「悔しい」でも、それを素直に表現できてる・・・それは、とっても救いのあることだと思うんです。

でも、お姉ちゃんは、おばさんに注意されて、それを理不尽に思っていたとしても、それに反論できず、じっと堪えて「姉」を務めなきゃいけない・・・それが、この歳の女の子には、ずいぶん重い荷物だなって思うわけです。

とはいっても、そうして人は育っていくわけですからね。逆からみれば、あるい長い眼でみれば、お姉ちゃんの今の大変さや悔しさは、のちのちの彼女を素敵にしてくれるものなのかもしれませんけどね(^^)。

とにかく、そんな場面を目撃しつつ・・・やっぱり、「一人っ子」より、色々大変なことのある「兄弟姉妹がいる子」の方が、実のある体験ができるんだろうなと思ったのでありました。