ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

さっぱり中華

2023-05-12 09:30:18 | 健康・病気・薬・食事
中華料理は脂っこい。

ある意味、真実だと思うが、中国料理は多民族料理であり、奥の深さは世界屈指だと評価している。ちなみに中華料理といった場合は、日本に合わせた中国料理だと私は理解している。

日本人が大好きな天津飯は、日本に居たシナ人の料理人が日本人に合わせて作った料理で、本国はもちろん天津の街にもない料理として有名だ。

また日本人が大好きな餃子だが、中国では水餃子か蒸餃子が普通で焼いた餃子なんて、食べ残しを下働きの下人などが焼き直して食べる料理だと聞いたことあある。これは受験漢文で有名な多久先生のお話だった。

そうはいっても、魔改造好きな日本人は、わざわざ焼くことを前提に餃子の皮を練り上げ、美味しい焼き餃子を完成させてシナ人さえも楽しませている。

私は蒸料理が多い点心などが好きだが、やはり全般的に中国料理は脂っぽいと認識している。だからこそ、銀座のS先生の事務所の近所にあった中国料理店「桂華楼」の料理に驚いた。

ここは広東料理が中心なのだが、全般的にあっさりとした味付けが特徴で、しかも美味しい。昼時のランチメニューも良かったが、やはりコース料理のバランスの良さには感動したものだ。特に締めに頂く炒飯はパラパラ、薄口でありながらしっかりと味を主張している絶品だった。安い店ではなかったが、値段に見合う旨さであったと思っている。

ちなみに私は体調の悪い時、ここで単品で中華粥を頂いていた。優しい味で胃腸の負担にならないお粥料理を気軽に出してくれるこの店は貴重だった。それだけに閉店が惜しまれた。

内情は知らないが、閉店の理由はおそらく夜の接待飲食の激減だと思う。当時、官官接待などが批判にさらされ、また談合批判などからの接待飲食が減ったことなどが影響していたと思う。

この店が閉店して以降、あれこれと探したのだが、未だにこの店の味に近いものさえ見つけ出せずにいる。美食とは贅沢であり、日本においては接待の慣習があったからこそ花開いたものだったのかと、いささか諦め気味である。

ちなみに私がこの店の味に近いと思ったのは、シンガポールのラッフルズホテルの中にあった中国飯店。味は日本人向けとは言いかねたが、さっぱりとしながらも、しっかりと素材の味を主張する美味しい中華でした。もう20年前なので、今はどうなのかは知りませんけどね。
コメント
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