これは、ちょっと・・・ね。
原作の漫画は全27巻、累計発行部数7000万部の大ヒット作である。アニメもまずまずの成功作だと思う。最近は撮影技術の飛躍的向上も相まって、漫画作品の実写化も成句例が多い。
だが・・・これはいけない。
戦犯の一人は監督ではないか。多分、あまり原作の漫画を読みこんでいない。かつて「ピンポン」の実写化で成功したので、私は少し期待していたのだけれど、これはヒドイ。
そして脚本の質も低い。原作と映画は別物だと割り切るには、原作の設定に頼り過ぎだし、その再構築にも失敗している。第一、イイとこ取りを狙ったのだろうけど、取り上げ方が杜撰すぎる。
漫画の実写化といえば、最近「銀魂」「るろうに剣心」などが上手くいっており、映画業界でもノウハウを掴んだと思っていたのだが、やはりまだまだ分かっていない。
特に熱心な愛読者、ファンがいる漫画の実写化は、中途半端ではダメだ。監督が原作をしっかりと読み込み、世界観を俯瞰できるぐらいに理解していないと、絶対にファンは納得しない。
部分的には良いと思えるところもあった。主役のエド役のイケメン俳優の熱演は買えるし、他にも熱意を感じる演技は見られた。でもヒロインのウィンリー役の娘さん、美人だけど原作読んでないぞ。
久々にこれはダメだァと断じれる駄作でしたよ。映画館に足を運ばなくて良かった。