のろや

善男善女の皆様方、美術館へ行こうではありませんか。

犯罪王になりそこね

2009-05-28 | Weblog
ネタが無い時は夢の話に逃げる傾向があるのろ。

ということで

ミュージカル『キャッツ』の
犯罪王マキャヴィティ役に配役された夢を見ました。
ワルモノ大好きのろはもちろん大喜びですとも。
だってね

マキャヴィティ マキャヴィティ
悪魔のマキャヴィティ
地獄の花形 悪徳の化身


ですぜ!
その上細身で眼差し鋭く、額には深い皺が刻まれ身のこなしはまるで蛇のようってんですから、どこを切ってものろごのみのキャラクターと申さねばなりますまい。(舞台上でこう見えるかどうかはともかく)
仮面にマント姿でご登場ってのもいいじゃございませんか。このコスチュームを着るのは日本版だけのようですが、ともすればただの暴れ猫に見えてしまう他国のマキャヴィティさんよりもいいと思いますよ。

左からロシアのマキャヴィティさん→ドイツのマキャヴィティさん→ポーランドのマキャヴィティさん

ううむ、ポーランドのもいいなあ。猫には見えませんが。

ともあれのろはこの配役にとてもワクワクしていたんでございます。
きゃっほう!犯罪王!やったね!高笑いなら自信があるぜ!だけど私は成人男性をリフトせにゃならんのか!できるかなあ!
とね。
しかし惜しいかな、舞台に立つ前に目が覚めてしまいました。
残念至極。


まあ、これだけの話なんでございます。しかしこんな夢を見たちょうど翌朝に、ラジオからT.S.エリオットの”MACAVITY THE MYSTERY CAT"の朗読が流れて来たのにはちょっとたまげました。さすがは神出鬼没のふしぎ猫でございます。
”MACAVITY THE MYSTERY CAT"はミュージカル『キャッツ』の元ネタとなったエリオットの詩の一編で、この詩に曲を付けたものが劇中で歌われるわけでございます。
こんな具合に。

Macavity - the musical CATS, in HiDef


なんでも先日イギリスで行われた小学生の詩の朗読コンテストで、この詩を詠じたイラン移民の男の子が優勝したということで、彼の朗読がラジオで放送されたのでございました。

Yazdan Isfahani, 10, wins nationwide schools poetry competition - Times Online


猫の夢と申せばのろはひと頃、猫を殺す夢をよく見たものでございますが、最近はめっきり見なくなりました。
その代わりに自分が猫化する夢をみるとは面白いもんでございます。
そういえば最近ずっと日中の眠気が取れないんでございますが、もしや猫化が進行しているのでございましょうか。
そのうち『山月記』の李徴のように、闇の中から呼ばわる「のろや、のろや」という声に導かれて走って行くうちにいつしか猫になってしまった自分を発見するのやもしれませんて。
李徴は「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」が災いして虎になってしまったと自己分析しておりますが、これが変身の条件だとするなら、のろだって資格は充分にあるはずでございます。
しかも虎にまでなることもできず猫止まりとなれば、これまたいかにものろにふさわしいような気がいたします。