読書な日々

読書をはじめとする日々の雑感

『快感自転車塾』

2009年07月24日 | 自転車
長尾藤三『快感自転車塾』(五月書房、2008年)

速くなくても、カッコよく、疲れず楽しく自転車に乗ろう、をコンセプトにして、中高年向きのロードバイク&マウンテンバイクの乗り方を指南している本で、一年間ロードバイクに乗った経験から、こうした指南書を読んでみると、いろいろと学ぶところが多い。

自転車に長時間乗るときの体のメンテナンス
高野山に行ったときには片道4時間で50km以上を走ったのだが、それほどの疲れがなかったのは、こまめにおにぎりやエネルギーバー的なものを食べたり、とくに後半の上りで何度も休憩を取ったからだと、あとになってから気づいた。

この本でも、頻繁に休憩をすることを勧めているが、とくに中高年の場合には、急激に体調が悪くなることもあるだろうから、大事だと思う。とにかくへろへろになって帰り着くというようなことはしないほうがいい。といって、私は帰宅したときにはへろへろになっていることが多い。この場合、回復するのにも時間がかかるし、体も無理をしていることになり、あるとき一気にそのつけが回ってくるような気がして怖い。

こうした走り方をするには、こういうことをよく分かっているリーダーのいるグループで走るのが一番いいのだろうが、どうもそんなグループはありそうにもないから、一人で自分の体の調子に耳を傾けながら走ることになりそう。

自転車のメンテナンス
ロードバイクを買ってから一年経つので、そろそろメンテナンスのことも気になってきている。この夏にはオーバーホールをしようと思っていたのだが、考えてみれば、そんなことよりも、自分で出来るところは自分ですべきだろうと考えるようになってきた。

一番気になっているのは、チェーンとかリアギアーまわりの掃除だ。オイルが塗ってある部分なので砂やホコリがたまっているだろうから、定期的にきれにしてオイルを塗りなおしておいてやる必要があるのだが、パンク修理とかはまったく違和感がないのに、こういうことになると、つまり分解をするということになると、ちょっと尻込みするところがある。思い切ってやってみようか。

乗り方の基本
この本の第三章にはロードバイクに乗るときの基本的コンセプトが書かれており、一年間走っていろいろ試行錯誤をしてきた上で読んでみると参考になることや共感できるところがたくさんあった。

ライティングフォームについては、腰痛になったときに周囲からポジショニングが合ってないのではないかと言われたこともあって、すごく気になっていたのだが、週一くらいのペースで乗るようになり、かなり急なヒルクライムでどうやったら体全体の(上半身の)力を足に伝えるかということを考えて走っているうちに、なんかいろんな言い方で言われているフォームがこれだなと実感として分かるようになってきてからは、あまり気にならなくなった。それに体のほうもロードバイク特有の前傾姿勢に合ってきたのだろう。みんないろんな言い方をしているけれども(らくだのこぶだとか、背中を丸めるだとか、おなかをへっこめるだとか)、要するに体全体の力を無理なくサドルに伝えて、合理的にエネルギーを使いながら走るフォームのことなのだ。ただずっとそんなフォームをしている必要はなくて、リラックスしたいときにはハンドルバーをもって上体を上げればいいし、ヒルクライムや時速40Kmくらいを出したいようなときには、前傾姿勢になる。

ブレーキの使い方ははやり教えてもらわないと試行錯誤ではだめなように思う。最初は単純に強くブレーキをひけばいいのだと思っていたが、前ブレーキではなくて、後ブレーキでも強く引きすぎると、タイヤがスリップして危険だということが何度か経験して分かった。この本では、ブレーキは停車のためにではなく、擦りながら走るためのものと思えと書いてあり、なるほどと納得。また下ハンが通常の握り場所だというのも、急坂を下りるときにブラケットではブレーキが利かないからというのも私の実体験と同じなので、納得。

ただ私の持っているバイクのハンドルはアナトミック・ハンドルで、バーよりもかなり下になるし、これの位置をもっと手前に来るようにすると、ブラケットが下向きになって持ちにくくなるしで、あまり下ハンは使わないのだ。まぁどうしたもんでしょうね。

変速機の使い方もだいぶ慣れてきたが、私が中学生の頃に買ってもらったロードバイクの変速機が今のものとは違って、ペダルを回転させながら変速させないとチェーンがすぐ外れてしまうというもので(たぶん安物だったからなのだろうが)、ギアを変えるときについついペダルに力を入れすぎてしまい、この本でも指摘しているように、ガリガリなんて音をさせてしまう。今の変速機はよくできているので、ギアを変えてもそっと回転させてやればいいということに気づくのにしばらくかかった。とくに上りでは早めにギアを変えておかないと、それこそ止まりそうになってからでは遅すぎる。

レースなんかにでるような気はないけど、気のあった仲間を見つける、これが一番難しいような気がするな。
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