仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

可逆的操作

2018年07月15日 | 日記
『子どもの見ている世界 - 誕生から6歳までの「子育て・親育ち」』(内田 伸子著・春秋社刊)、心理学を学んでいる人は、当然の知識でしょうが、この本ではじめて「可逆的操作」という言葉を耳にしました。幼児心理学の大家ピアジェの論説だそうです。

「可逆的操作」とは、口径の大きなコップと小さなコップがあって、口径の小さなコップに注がれた水が満杯で、それを口径の大きなコップに移し替えると水位が低くなるが、「口径の小さなコップに戻すとまた満杯になるだろう」と言う展望をもてることだそうです。

あるいは、A地点からB地点まで歩数10歩だとすると、逆にB地点からA地点まで歩数は同じ10歩であるということが分かることです。

「可逆的操作」は、「注がれた水の量は変わらない」と言う認識、これを「保存」の概念といううそうで、この保存の概念が獲得されていないとできないのだそうです。

具体的操作期の子どもには、口径の小さなコップから大きなコップに水を移すと水位が低くなるが様子を見せると「水が減った」と認識するのだそうです。

この「可逆的操作」は5歳頃から理解できるようになり、「前に起こった出来事」「後に起こった出来事」をつなげて会話できるようになるのだそうです。5歳半から時間的な概念が成立するともあります。
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