仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

闇の中では眼が巨大化する

2013年08月11日 | 日記
昨日(25.8.10)の読売夕刊「よみうり寸評」に、ダイオウイカの眼の話が出ていました。
(以下転載)

太陽の光が届かない水深200肩以上の海を深海という。暗く冷たい海には、驚くほど多様な生き物の世界が広がっている◆東京・上野の国立科学博物館で開かれている特別展「深海」を見た。展示されている多数の生物の中でも、圧巻は全長5肩のダイオウイカ。人間の目には見えない微弱な光を感知するため、目がバレー甼-ル大に巨大化した。深海生物の進化に目を見張る◆食卓に上るマダラやキンメダイも深海魚だという。そう聞けば、暗黒の深海にも親しみがわく。キンメダイの目が大きく光って見えるのは、深海に適応したためらしい(以上)

ご法話で、光によって眼が育つということを言います。その例として「山口県秋吉台の鍾乳洞では、目の退化した魚は発見された」ということを聴きますが、これは誤解です。そうした事実はないようです。


本当は、メキシコ湾とカリブ海が交わるホルボッシュ島の鍾乳洞内に目が退化した珍しい魚がいるということです。洞窟内が真っ暗なため、何万年という長いあいだ生活しているうちに目の働きが必要なくなり退化した。
 魚だけでなく、まったく光のない世界に棲む虫たちには目が退化している生き物が多くいるようです。
 通常、光のある世界では、目が見えない劣性遺伝は、存続が難しく子孫が繁栄しない。しかし、暗闇では目が見えないという劣化遺伝子の存続を許し、遺伝子レベルで次世代に引き継がれて行く。
目が見えることは、目自身が勝ち取ってきた成果ではなく、光によって育まれてきた結果だということです。
コメント
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