仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

僧侶派遣④

2013年08月10日 | 日記
先に僧侶派遣のマイナスとしては、「仏教がサービス業化することがあげられます。僧侶派遣が流行る背景に、日本人の宗教行動の事態、つまり信仰心による仏教との関わりよりも、初詣や墓参といった社会制度としての関わりの方が多く、その延長線上に僧侶派遣の需要があります。」と書きました。

その象徴として、『現代日本の葬送文化』に、寺院墓地をもとめて寄付を言われ、クリーンオフ裁判の事例が紹介されていました。

この裁判は(平成19年6月29日)京都地方裁判所で争われたものです。

「墓地の使川権利」のみを[買う]つもりで檀家になったものの、寺院惻としては、寺院への寄付を檀家に求め、そのかわり法要を含めた深いケアを提供するものとして認識していた。その意、識のちがいは、檀家のクーリングオツ裁判へと発展した。(本より転載)

この裁判は「墓地使用料前納金返還請求告訴事件」で、檀家になった側からすると“話が違う、お金を返してくれ”というものです。訴えた側が、公苑墓地などとの違いを、最初に気付くべきで敗訴になっていますが、都市化した地域での一般の方の意識、仏教に求めるのは儀礼だという意識が見て取れます。

大村英昭師が、既成仏教を「たしなむ宗教」化と言っていますが、儀礼としての宗教をもとめている一面が見て取れます。
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