仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

墓に誰と入るか

2010年08月07日 | 現代の病理
読売新聞社(22.8.7)一面のアンケート記事です。

地域社会や家族に関する全国世論調査(面接方式)で、誰と一緒に墓に入りたいかを複数回答で聞いたところ、「配偶者」67%が最も多く、「先祖」27%、「実の親」26%、「子供・孫」22%などとなった。(以上)

記事を読みながら思ったことは、お墓に先祖と一緒か配偶者と入りたいかという問題は、個人の趣向の問題としてしまいがちだが、自分は子どもたちどのような文化を残したいかという問題でもある。もし先祖を尊ぶという思いで参拝していれば、その後ろ姿を見て、先祖を尊ぶということを子どもたちは学ぶからです。

ところが最近の傾向として、お墓が個人(故人)に対して参拝する傾向が強い。これは参拝する人の思いであるが、その思いが子どもたちにどのような文化を残すかというところまで想像できておらず、その時の自分の感情だけを大切にして行動すうr傾向が強い。これは仮説です。だから「配偶者」と入りたいというコメントが多くなるのだと思う。

そもそも「先祖を尊ぶ」ことの大切さに価値や意味を見出しているのだろうか。その辺からして曖昧になっています。

もう少しレベルを下げて、家族の絆を大切に思うことの価値や意味を想像できるのだろうか。

もっとレベルを下げて、人は支え合ってしか生きることができないことを想像できるのだろうか。

そう考えていくと、孤立化趣向の現代人の病理は、刹那的な自己満足化の傾向がますます強くなってきているように思われます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする