超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

ACME/MONOBRIGHT

2011-05-12 22:20:15 | 音楽





MONOBRIGHTの「ACME」を聴いてます。これ、すげえ良いアルバムですね。傑作と言わざるを得ない。




完全に開いたな、というか・・・。
才能が開花した印象がある。「miu」とか、「夜明けのバル」とか、以前だったら書けなかったでしょう。
もっといえば前作の「雨にうたえば」とか「黒い空」だって。
割と一つの得意分野、ひねくれたギターロックを根本としてきたバンドだけに
ここ最近の飛躍っぷりには驚かざるを得ないですね。
だってもう、ふり幅が段違いだもの。
ソングライターとしてメキメキと上昇しているのが手に取るように分かる。肌で感じる。今の桃野くん。

で、更に驚きだったのは、そんな振り切れまくってる桃野くんを尻目に
なんと今回はヒダカが逆に今までのMONOBIGHTっぽい曲を書いているという・・・なんという逆転現象よ。
「Timeless Melody」とか、普通に初期のシングルにありそうなんですけど。
フロントマンがバリバリに新境地に挑戦してるからこそ
そこを客観的な視点で補うような曲を書いてて。
それが上手いなあ、って思うのと同時に元々好きだったんだろうな、とも思った。彼らの事。
「WONDER WORLD」も研究して書いたみたいな曲だもん。それでいて熱い。


一枚目、二枚目に関しての評価でたまに見かけたのは「手堅い」って文字だった。
それは良い意味でも悪い意味でもそうなんだろうけど
でも最終的にはやっぱり良作だったと思う。
でももう、手堅い良作を作ってる時期は終わったんだな、というか。そんな感触を受ける前作と今作。
更に付け加えると、恐らく以前が大人すぎたんでしょうね。
無鉄砲さというか、そういう無邪気な音楽への追求心は間違いなく今のが上です。
どっちかどう、って話でもなく、今はそんな彼らを追いかけるのがあまりにも楽しかったり。
次の予想がつかなくなった、って意味では今がベストなのでは?

前述の通りソングライティングの幅も非常に広く
ネオアコやパンク、シューゲイザーから打ち込みっぽいファンク、王道も常夏っぽいセンスも
持ちうる全ての技をぶち込んでアルバムにしてるんですけど
どの曲も興味本位ではなくガチもガチで
だからこそ恐ろしいまでにクオリティの高いアルバムに仕上がっています。
これだけの作品作れば、もう誰も文句なんて言えないでしょう。
もう全曲必殺曲、って形容出来るくらいどの曲も出色の出来です。その上ライブだって楽しみになっちゃう。
純粋な音楽の楽しさが十二分に詰まってるアルバムです。
全曲推しなんで機会があれば是非是非。




ヒダカ後初のアルバムって意味合い以上に、これがファーストだったんだなと個人的には思います。
そのくらい初々しくて、フレッシュで、眩しいアルバムですね。
前作で魅せたアンニュイな表現も継続、って部分も「ADVENTURE」大好きな身としては嬉しかったり。





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