超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

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望郷/cinema staff

2013-05-25 16:20:46 | 音楽


















cinema staff2年ぶりのニューアルバム「望郷」を聴く。















前作の「SALVAGE YOU」でも思ったんですけど
どんどん垢抜けて面白いバンドになっていってるなあ・・・と思いました
正直今まででも一番良かったと感じるくらいに良くて洗練されてるアルバムですね
とにかく一曲一曲のフォルムが今まで以上に明確で聴き方を迷わない
しっかりと楽曲ごとに目的意識があって
それが聴き手にちゃんと伝わって来るのが今作での一番の進化なのかな、って個人的には
どの曲も各々の方向性で突き抜けてて良い意味で引っかかる部分がないというか
真っ当に音楽の奥深さを楽しめるアルバムに仕上がっている感じがして
個人的には名盤と称して差し支えない気はしています
ここまでスカッと突き抜けてて深みも内包されてる作品に仕上がってるとは予想外でした
タイトルとコンセプトからしてもう少し重たいアルバムになってるのかな?とか思ってたので(笑

シネマスタッフは出てきた当初から何かと先輩バンドと比較される事が多くて
それはそれで安心感があったしある意味アピールにもなってたと思うんですが
今作ではそれを完全に吹っ切れた気がするんですよね
もうシネマはシネマというか
他の誰にも似てないオリジナリティを手にしたというか。
それは多分飯田瑞規のボーカリストとしての成長も加味されてるとは思います
初期の衝動を頼りに突っ切る歌い方とはまるで違う明確な「歌心」を得ている事で
よく比較されてきた先輩バンドとの差別化がまず済んだ
単純に歌が上手くなっている印象ですね。
それに伴って楽曲の雰囲気にどこか気高さというか、慈しみというか、美しさみたいなものが出てきて
その丁寧に暴走したり感情の上下を訴える感覚は恐らくシネマスタッフの専売特許だと思うので。
より音楽的になってきた感覚もあったりして
そういう意味でも如実に進化を感じれて楽しいアルバムですね
最早一曲一曲に差異が存在しなくどの楽曲も均等に楽しめるアルバムを生み出している
そういうトータリティのセンスも含めて個人的には何一つの不満も無く最後までツルッと聴けたアルバムです
どの楽曲も突き抜けて素晴らしい正に今が実りの時期である事を高らかに告げるような作品ですね
その分初期のような衝動剥き出し感は減ってますけど、
多分このクオリティだったら初期ファンも納得してもらえるくらいのタフさはあると思います
疾走感のある曲はとことんスカッとするし、バラッドはとことん沁みるしで
そういうメリハリや緩急も含めて今推しておきたいアルバムですね。


シネマスタッフは多分初期のコンセプトは焦燥感的なものを表現してるように思えたんですけど
このアルバムからはそれとは真逆の希望だったり前に進む為のエネルギーを感じるんですよね
その変化と、それでも付いてくる説得力が本当にツボで
聴いてる最中も気分は抜群に良いです
それはきっと今まで散々焦燥を歌ってきたからそう感じるんでしょうけど
中にはそういう初期のテイストを引き摺ったままの楽曲もあったりで完全に変わってないのもまた良いですね
その希望がやたら沁みるのはきっと雰囲気や歌声がシリアスで気高さを内包してるからなのでは・・・と思うと
益々バンドには元々こういう方向性のが逆に自然体で合っている気もしちゃったりして
その意味でも坂道を下っていくような一気に変わっていく快感があった作品ですね
そうやってガムシャラに転がりながら光に向かう音像もまた
少年性に溢れてるのも間違いないのでそれもあって素直に「良いなあ」って思えたんだと分析

そして楽曲の幅自体も明確に広がっていてその手数の多さにも進化を感じられた一作でした
シネマとは思えぬくらい突き抜けて明るさを表現している「待合室」は驚いたけど面白い一曲
「いたちごっこ」みたいにダンサブルな快感を突き詰めた楽曲もあれば
再びオルタナに挑戦している「時計台」の気持ち良さ、
スッと沁み込む壮大なロック「望郷」は間違いなく名曲だし
「あのスポットライトを私達だけのものにして」はコロコロと曲の表情が変わる構成が非常に粋に感じる
そういう緩急の面白味は「夏の終わりとカクテル光線」にも活かされてるし
ここに来ての衝動ド真ん中ソング「蜘蛛の糸」の存在も楽しい
慈しみのロック「小さな食卓」もやっぱり新しいアンセムだと思うし情感も伝わるし
最後の「溶けない氷」は今までにないくらい荘厳なロッカバラードに仕上がってて圧倒的だし・・・という事で
どんどん縛りがなくなって純粋に良い音楽だったり良い歌を追求されている気がします
それがやっぱり一曲一曲のフォルムが明確になった手応えを与えてくれてるんだと個人的に思う
そんなシネマスタッフのメンバーが音楽愛を絞り切って出来上がったと想像しているこの一枚、
金字塔的作品として是非届いて欲しいなと願っています。
ロック好きは勿論、
音楽好きなら反応してもらえるくらいの入り口の広さと個性、センスに溢れた傑作だと思ってる
事実初聴きの時点でニヤニヤが止まらなかったくらい良い具合に感じましたからね(笑
一曲一曲を丁寧に仕上げるという地力が功を奏しまくっている傑作アルバム
唯一無二の聴き心地で大満足でした。













これからの二人は、雨の中をただひたすら歩く。(日記)

「止まない雨はない」んじゃなくて
「雨の中を歩こう」って
そういう堅実なメッセージ性に満ちてるからこそ、この希望を受け取りたくなるんだと思う。
音楽的な洗練度・クオリティの高さでは間違いなく最高傑作にあたる作品です。長く聴ける作品かと。





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