「現役」になりつつある櫻井。
実際に「勝ちがすべて」と言われると個人的には「そんなことはない」って思う
だけど「勝てなきゃ楽しくない」のも正しいし「負けてても楽しい」なんてのは言い訳に過ぎないとも思う
でも、そこまで頑張った経験だったり熱量は確実にその人個人の糧になってくれるし
深空の言う通り決して無駄にはならない
けれどそれに甘えて善戦しようなんて考え方もまたダメで
あくまで勝つつもりじゃないと、成功を掴む気分でないとその糧を得る事は出来ない
「楽しんで勝つ」というのは文字通りの楽して~という意味では決してなく
まず自分が大好きなものを精一杯楽しんで、それに対して全力を尽くして
その上で勝つ・・・というストイックな思想なのだと思いました
それを全力で楽しむ為には、
辛い事も嫌な経験も重ねなければいけない
でもそれを含めて自分の全てを賭けられる対象を見つけることが出来たら、向き合える事が出来たら・・・
そっちの方がどう考えても幸せに決まっている。
少しずつ上手くなって
少しずつ技術を身に付けて
そういう自分自身の成長や精神的な向上と一緒に歩んでいくのもまた「楽しい」、と
元々「出来ない人々」の集まりだっただけに、こういう根性を見せ付ける流れは堪らなかったですね
こういう泥臭い部分を大きく描くからこそ、後々の感動にも繋がる・・・
正にクロス・マネジらしい良回に仕上がってたように思います
初期から考えると、今の和峯のような考え方に近かった櫻井が
再び現役の頃のような気持ちに戻ってるのが確かな成長を感じさせてくれて良かったです
今の彼にあの頃のようなひねくれた感情なんて一切なくて
もう一度可能性を信じる、信じられる
一人の熱血少年に立ち返ることが出来てるように思います
情熱を失くしかけてた彼が再びここまで頑張れるようになったのは間違いなく深空のお陰で
今の彼にはもう迷いも、揺らぎも、グジグジした気持ちも一切なく
あるのは真っ直ぐな気持ちだけ―
になっているシンプルさが読んでて心地良かったです
泥まみれになる事を含めて「楽しい」と宣言出来る深空の強く揺ぎない想いの変遷・・・も含めて
今週はスポ根作品としてすごく秀逸な回だったなと
深空自身もまた初期のガムシャラだけだった日々を乗り越えて
一つ一つ強くなっていく今が本当に楽しいと言い切れるまで成長出来た
そういうキャラの様子を眺めてるだけでもカタルシスいっぱいの今週だったなあ、と
その成果が実るか実らないかは別として、ここまで振り切った努力描写に感動したのが本音ですね。
試合、本当に期待しています。
和峯さんは、もしかしたら相手を叩き潰す度に妙な罪悪感があるのかもしれないですね?
その辺の描写も含めて蝶蘭との試合描写にワクワクさせてもらいます。
みんな懸命な努力が確かな進歩を感じさせてくれた27話でした。
それにしても、扉絵良い味出してるなあ・・・(笑)。