超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

(アニメ)琴浦さん 第7話「この世界に私は」 感想

2013-02-26 17:48:03 | アニメ












この世界で私は。










百合子部長と室戸くんのエピソードが大好きですね~
百合子部長がここまで自発的に仲間を集めて頑張れるようになったのは彼のお陰でして
自分の母親がインチキと疑われて、それをずっと言われ続けた為どこかで疑う気持ちが芽生えた
自分の大好きなものを信じる気持ちが徐々に去勢されていったという話なんですけど
そこで室戸くんが本心から自分の母親を信じてくれた気持ち
初めての他人からの肯定、
それで疑っていたわずかな気持ちが完璧に消え去った、という・・・。実に人間くさいエピソードですよね

自分では〇〇は〇〇だ、って強く思っていても周りもそう思ってくれるとは限らない訳で
人ってとてもとても脆弱な生き物ですからそこでブレちゃう事も多いんですよ。
だって、自分だけで意見発してても結局は一人相撲でしかないから
どうにも不安に陥る気持ちは抑えられない
止まらない
そういう時に、他人の口から出してくれる肯定の一言がどんなに嬉しくて、救われる事なのか・・・
その重さと百合子部長の室戸くんに対する気持ちがよく滲み出ていた良いエピソードだったと思います
だから百合子部長の中では室戸くんを振り向かせたい気持ちもちょっとあるのかな、なんて
前半の目配せ失敗の場面では個人的に相当ニヤニヤしてしまいました(笑
やっぱりこの二人、主役に負けないくらい好きです。
承認欲求を強く感じさせるエピソードだったので、個人的にも感情移入を含めて観る事が出来た気がする
いつかこの二人が恋人っぽくなるお話も心から観てみたいですね。サブキャラが良い作品は間違いないです。


だけど、メイン二人もまた良かったですね
かつて琴浦さんは「生むんじゃなかった」と生まれたことを否定された訳ですけど
そんな彼女がここに来て「ハッピーバースデイ」と生まれてきたことを祝福されたという流れ
思わず目頭も熱くなりましたが、それもまた琴浦さんの努力の成果でもあって
すぐに逃げなかった
トラウマから疑心暗鬼にならなかったからこそ
掴むことの出来た幸福と想いの結実。一度は生を疎まれた彼女が存在を祝福される流れは非常に美しく
ようやく1話の衝撃の痛恨がここに来て緩和された気がして素直に感動してしまいました。
かつての表情のまま暗黒を生きる母親と
かつての自分の殻を一歩破って再び豊かさに向かい始めた娘
その行く道が交差する事は有り得るのだろうか・・・と少し不安な気分になりつつも(笑
いつかは分かり合える日がくればいいな、と個人的に願っております
疑ったままサプライズに突入~ではなく、信じ切った先に幸せが待っていたという凄く象徴的なお話でしたね
ギャグもいちいち面白かったし(笑)。相変わらずのハイクオリティっぷりに脱帽でした。
一つ一つトラウマを乗り越えていく琴浦さんの姿は若干脆くも力強い。
そして、とても美しい事のように思えます。
先週先々週のエピソードも「回復」を端的に表現していたと思いますが今週はそれ以上の出来栄えで
改めてここまで見て来て良かったな、と ようやく一人の少女が本当の意味で存在を許された、そんな深い一話で。

真鍋くんも相変わらず男前だった。
琴浦さんって性質的にサプライズの通じない相手だったので
敢えて距離を置き会話を遮る事でサプライズを隠し通した、と
それもまた琴浦さんの知りえない喜びやカタルシスを初めて与えてあげられた、という事で
非常に格好良いと思ったし、多少滑稽でも、滑稽だからこそいじらしくて素敵な男の子だなと
そういう裏表がない部分が彼の一番良いところであると再確認出来ました
知っちゃってたらぶっちゃけつまんないですからね。
ドキドキが半分薄れるわけで
そこまで考えて琴浦さんの為に尽くしてくれた心意気が素晴らしいな、って
ようやく琴浦さんにも心から他人を信じる気持ちが芽生え始めたこともまた積み重ねの成果を感じさせてくれて
全体的に彼女の変遷をしっかりと味わえた好エピソードに仕上がっていたと思います
和尚が母親を連れて来てくれたのもあの日の約束を果たしてくれたようで・・・
個人的にはグッと来ました。
本当に印象に残るシーンの多いアニメですね。そこが好き。







それにしても前半のエロス追及の流れも面白かった(笑
すっごく健全に「男の子」やってるなあ・・・と。あれが本能ですよね。表に出さないだけでね。
そして森谷さんも3P妄想といちいちネジが外れてて純粋にクスクス出来たのが良し。
今週もまた密度が濃くて満足度の高い仕上がりでした。来週はデート回みたいで素直にニヤニヤ出来そうですな!