超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

kocorono全曲レビュー その2「3月」

2010-03-31 23:51:15 | kocorono全曲レビュー

さて、今日で3月も終わりですね。
明日から4月。
という訳で月末恒例「kocorono」全曲レビュー、その2は「3月」です。
 今年の3月も去年に引き続き濃かったなあ。
夜に電車が止まってずっと中で死にそうになってたこととか。
あれは本当に凍え死ぬかと。
といいますか今年の3月は微妙に寒かったですね。雨も多かったし。



この「3月」という曲は、疾走感のあるギターロック、ですが
文字通り本当に疾走してるような雰囲気の歌詞であり
音自体は非常に勢いのあるバンドサウンドなのに
歌詞の中ではグッタリとしてうなだれている、みたいな
そういったアンバランスな感じがとても耳に残る曲です。
 そしてこの曲は所謂「サビのない曲」でもあります。
今でこそ状況が違うとはいえ、当時はこういう音は全然浸透していなかったはずで
そこでこういう白黒のはっきり付いてない方向性で一曲をやり切る、ってのは
中々出来ないよなあ、なんてことを思いつつ
出来るだけシンプルにそぎ落としたサウンドは、やっぱり聴いていて気持ち良さも十分にあるよな、とか思います。


「何でそこまでしてぼくを ぼくをいためつける
 もうたくさん それでじゅうぶん ブルーにそまるぼく」


3月の晴れ渡る空に自分の心を重ねて、憂鬱な感情に浸っている。
思春期っぽい雰囲気もあれば
疲れ切った大人みたいな雰囲気もあって、
そのどちらにしても「やりきれないよなあ」みたいな感情が、
ただそのまま剥き出しで鳴らされているような
そういう曲であると思っています。

それと、春が来て街は賑わっているのに、自分の心は全然賑わってないという
ひとりぼっちの寂しさ、みたいなものも感じられる曲だ、とも。
音は爽快なのに、詞はとても寂しい。そんな「3月」。



次は「4月」です。月末に、また。



ゆらゆら帝国解散に寄せて

2010-03-31 20:16:09 | 音楽


本日付けを以ってゆらゆら帝国が解散を発表した。



昨年神戸に住む男子高校生からメールを頂いて、彼はゆらゆら帝国の大ファンだったんで
今どんな気持ちなんだろう?って思ったのがまず最初で、
じゃあ自分はどんな気持ち?と考えると
実は驚くほど寂しくないし、悲しくない。
むしろ「ああ、今なのね」という感じ。
・・・動揺はしたけれど。


ゆらゆら帝国は中学生の頃からファンである。
丁度eastern youthとかbloodthirsty buchersと同じ時期から聴き始めていたはずで
そこから数えるともう10年以上聴いてきたことになる。
10年以上聴ける音楽、ということでもある。
そこまで長く付き合ってきたファンなのに、解散しても別に悲しくないとはどういうことか。
 Syrup16gが解散した時は人生やめようかと思ったくらい悲しかったし
NUMBER GIRLなんて「なんでだよ!」って怒りの気持ちのが強かったくらいだし、
スパルタローカルズだって畜生、って思いはあった。
LOSTAGEから中野が脱退した時も相当に落ち込んだくらいである。
 それらと比べても、思い入れに関しては負けないはずのゆらゆら帝国の解散という事実をなぜ悲しめないのか?


答えは一つ、全く違和感のない解散だからである。
要は、これ以上ないくらい納得の行く解散というか。 
個人的にはね。
それとインタビューでも限界が来たらバンドはやめる、とか
いつもこれが最後かもみたいな気持ちで作ってる、みたいな事をちょくちょく言っていたと思うので
(ニュアンスだけで正確な発言ではありません)
そのことも含めて、ああそれが今なんだな、って思うだけというか。
「空洞です」ってアルバムは、確かに行くとこまで行ってしまった、ってアルバムだったと思うし。
あそこからまたガレージ色の強いロックに戻るのも違う気がするしね。
 だから、残るのは感謝と尊敬の気持ちだけですよね。
彼らが残してきたものは、すっごくすっごく大きいものばかりだと思うし。
日本のロック、オルタナシーンに於いてね。
バンドは解散しても音源は残る~とはよく言いますが
彼らに関しては残らざるを得ないというか
そうなるだけの音と個性が確実にあるというか。
音楽活動は続けていくみたいなので、また新たな刺激もあると思う。
その時を信じて、今はただただゆらゆら帝国の残してきた偉業を称えるだけ。です。
 本当に凄いバンドだったと思う。
心からの感謝を。



あと個人的にちょっと思うのは、彼らに続けるような後続のバンドの出現も大きいと思う。
具体的に言うとおとぎ話とOGRE YOU ASSHOLE。
彼らの音楽にはゆらゆら帝国の影響を感じさせる部分が往々にしてあり
かつゆらゆら帝国にも負けないくらいのセンスと個性、出来栄えを兼ね備えてると個人的には思う。
自分たちが影響を与えたバンドが
自分たちにも負けないくらいの活動をしてるからこそ、今回のような決断に踏み切った部分もあるのでは?と思うけど
実際はどうなんでしょうね。
他の人のライブレポ読んでたらOGREのライブに坂本慎太郎が来てた、って記述を見たことあるけど。うーむ。


ちなみに、私的にゆらゆら帝国の最高傑作は「ゆらゆら帝国Ⅲ」ですかね。
全曲名曲とか、そんなレベルだと思います。

最後に、去年行ったワンマンライブのレポートを貼っておきます。
何気に最後のワンマンだったんだなあ。結果的に。
行けて良かった。

http://blog.goo.ne.jp/nijigen-complex/e/8f60c1e29deec748d0a3350d1a8f1371



今まで本当にありがとう、ゆらゆら帝国。




ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド 第11話「アンダーワールド」 感想

2010-03-31 02:00:29 | アニメ


もの凄いクオリティでした・・・。色々と。


という訳で、クライマックス直前、「ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド」の感想。
今思ったんですがこのタイトルもよくよく考えると「正に!」って感じのタイトルですね。
今更だけど。
確かにみんな踊らされてるもの。
スタッフの本気を垣間見た11話目でした。



前回の引きの続き、
ミナ姫が三種族の皆さんに目で弄ばれて、
アキラはというと相変わらず賭けの対象にされていて、しかも絶賛苦戦中。
姫さまは結局辱めを受けたものの、
一応手出しは受けずに済んだみたい。
とはいえ、あんなことされたら恥ずかしいに決まっている。てか、そんなレベルじゃないよな。
当然の如く落ちるミナ姫。
しっかしここら辺は正直やってくれたなー、って感じだった。
だってこれ、いくらヴァンパイアとはいえ、あの光景はアウト臭いぞ(笑)。
東雲元生徒会長といい何気に際どいシーンいっぱいあるなあ。

ただ、ここで終わる彼らでは全然なく
ミナの真実を訊かされても、それでもミナを守る、生き抜いてやると決意するアキラ
そんなアキラの強い意志に打たれて、自分も戦う事を決意するミナ姫。
なんて熱い展開なんだろう。
テロメアが絡んでるとか、アキラの1年前の記憶の事とか細かい複線は気になりつつも
基本的にはあくまでシンプルな展開なんで燃える燃える。
 個人的にはミナ姫がいかにも捉われのお姫様~みたいな腑抜けた状態になった時はう~ん、って思ったけど
その後はっぱ掛けの効果もあって直ぐにアキラの生存に自分の全てを賭けたシーン、
あそこは本当に格好良くて
やっぱりミナは気高いダーク・ヒロインじゃないと!って思いましたね。
三枝さんも何気にすげえ役立ってたと思う。
メンタル的に。


その後、少年漫画のような気持ちよい王道展開に突入、アキラのサバイバルが本格的に開始したわけですが
やはりそう事は上手く行きませんね。
ミナの真実を知った事で精神的に落ち込み獣人化が出来なくなり、
ついでに1年前の記憶のことも徐々に脳裏を掠めるようになり、中々戦いに集中できない。
敵はバカみたいに強いし。
 そんな中、メイリンが助けに来てくれたのは不幸中の幸いでしたが
「ミナとはどうやっても結ばれないんだよ」的なことを言われた挙句
ここでメイリンのアタックが。
このタイミングで?とは思ったが、しかしだからこそドラマチックですね。
でも結果的に助けたというよりは更に悩ませた形になってしまいましたが。

答えが出ないまま、
三枝さんとミナの姿に変身して誘惑された事にアキラが激昂し、
その力でなんとか獣人化に成功、
ギリギリの状態で打ち破ったわけですが体も精神状態も満身創痍。
ミナの方は完全に迷いなくアキラを信じて自分の身を賭けた訳ですが
アキラの方はややしこりが残った状態な訳で
これが今後どうなっていくのか。
二人が結ばれる事はありえるのか。
 ってのが今後の主な注目ポイントってことで展開も含めグッと観やすくなった印象、
今週はめちゃめちゃ盛り上がった感じがしてますが(自分の中では)、
クライマックス、更に高まったドラマチックな展開を大いに期待して、今週の感想は〆です。
幼い頃の記憶は、アキラも結構取り戻した?みたいで
それがアキラの活力にも繋がったのだと思います。
だからこそ1年前の記憶とやらが非常に気になりますね。その辺も含めて来週がホント楽しみですね。


アクションと色気とバイオレンスと熱血が完全に一体化していて、
今週は今まででも随一の見応えでした。
7話といいこういう話を作るのが本当に上手いなあ。スタッフ。
 でもこれ絶対に子供には見せちゃいけねえだろうな(笑)。
個人的にはすっごく手ごたえを感じた一話でした。



手おくれか

2010-03-31 00:17:30 | 音楽


「Yeah 完全マヒなのさ
 カラッポはラクだぜ」

「ぬけがらでいーよ 何も欲しくねえよ
 ほっといていーよ ほっといていーよ」(日本酒を飲んでいる/Theピーズ)



「もう誰とも目を合わせらんねえ」(手おくれか/The ピーズ)



「こんな風な世界は嫌だよ 確信がないと呼吸さえも苦しい」(羽根/ランクヘッド)



なんかこういう歌聴いてると逆に気持ちいいのは何故だろう。
むしろ気力が沸く感じ。
手おくれか~♪って頭の中でずっとリフレインしてるわ。
手おくれか。
手おくれか・・・。