いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

AIの有効活用社会。 effective application society of AI

2018-12-11 19:51:24 | 日記
 (1)今年のノーベル医学生理学賞を免疫療法によるがん治療薬開発により授賞した本庶佑京都大特別教授は、授賞式のストックホルムで免疫療法により40年までにほとんどのがんは撲滅できると表明して先端的科学、医学の進歩の高さに自信を示した。

 iPS細胞は人間のほとんどの細胞、組織を再生できるとして臨床実験が行われており、難病治療への活用が期待されている。
 
 (2)ゲノム編集が注目を集めて、中国では研究する学者がゲノム編集の受精卵から双子の女児を誕生させたと発表(報道)があり世界を驚かせて、真偽はともかくとして世界の医学関係者から倫理違反だとして非難の声が上がり、当の中国政府もこの学者の発表を批判した。

 ゲノム編集による人間誕生は人類創造の普遍的な仕組みに反して医学、社会倫理に反する重要問題があり、研究の正当性、合理性、規律が確立されていない中で人間機能の働きが正常に稼働するのかわからない中での同発表には、これらを無視した行為に一斉に非難、批判の声が上がっている。

 (3)科学、医学が高度化し、先端化すればそれを活用する、利用することについて専門的な判断、基準、社会性、有効性が明確にされ国民的理解が進まなければならずに、国際的な合意、ルールづくりが必要だ。

 AI時代を迎えて人間が行ってきた業務の60%はAIが行えるという中で、世界ではAI活用の基本原則の策定が進んでいる。巨大IT企業、AI先進国の米国、欧州では企業の開発理念を定めて、EUは規制色の濃いガイドライン作成、米国は企業が自主ルール策定(報道)で動いているが、日本は検討する有識者会議で規制よりも有効活用を促す(同)方針を打ち出した。

 (4)AI開発が米国の巨大IT企業中心で動いており、それに従うことになる規制よりは有効活用をはかることが重要と判断したようだ。①人間中心、②教育、リテラシー、③プライバシー確保、④安全性確保、⑤公正競争確保、⑥公平性、説明責任、透明性、⑦イノベーションの7つのAI基本原則を並べている。

 AIに振り回されない人間社会の維持、確保の中で、AIを「人々の自由拡大や多様な幸せのために使われる」(報道)ことが必要との基本理念だ。

 (5)実際AIは「判断過程がブラックボックス化している」(報道)との懸念もあり、活用が期待される「免疫発見にAIを活用した場合に、なぜその判断をしたのかが示されなければ医師が判断に迷うことになりかねない」(同)からだ。

 つまりはAI能力に人間が振り回されることになる懸念があるということだ。かってチャップリンが産業革命社会の到来で「機械」に振り回される、使われる人間社会の未来を示唆したようにだ。

 (6)しかしその人間社会も若干、機械システムに振り回されるところはあるとはいえ、産業革命、近代化に順応して人間社会、人類の発展に活用、利用して情報化社会として有効に機能させてきた歴史もある。

 人口減少時代でAI有効活用社会(effective application society of AI)に工夫、開発が期待される。

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