いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

東京都の役割を考える。 we think about allotment of duties of tokyo

2016-08-01 19:32:14 | 日記
 (1)都知事選は序盤から優勢と伝えられた小池百合子さんが2位増田寛也さんに120万票近い大差をつけて初当選した。女性として初めての都知事となる。
 米国でも民主党ヒラリー・クリントン候補が党の予備選を勝ち上がって米国初の女性大統領を目指しており、女性の時代を象徴するものとなった。

 (2)近年の地方自治体の首長選挙は政党色を薄くして無所属として立候補して幅広く支持を集めるのが主流となっており、今回の都知事選も与党自民党、公明党の推薦を受けた増田さんに野党4党の推薦を受けた鳥越俊太郎さんを政党推薦のない無所属の小池さんが大差で破るという地方選挙の主流どおりの構図となった。

 小池さんは当初、所属する自民党に了解もなしに都知事選立候補を発表して、自民党の推薦を求めながら自民党都連などが増田さんを強く推す中で、自ら自民党への推薦を取り下げた。

 (3)この判断がまず小池さんのイメージ戦略として、潔(いさぎよ)さとかえって政党にしばられない自由な立場を演出して、特に無党派層、女性層の支持と理解を高めていったと考えられる。

 自民党の推薦を巡って対立をさらに高めれば、これに時間をかければイメージを悪くしたことは間違いない。自民党が後発の増田さんを推す中で、小池さんが自ら自民党の推薦を取り下げたのには「あれっ」とした意外感があって、クリーンでクリアーなイメージ、潔さ感があったのは、ただひとりの有力女性候補者ということもあり、序盤の選挙戦の入りに有利に働いた。

 (4)そうして小池さんが女性初の都知事となった東京都の役割(allotment of duties of tokyo)については、考えさせられた。
 日本の首都であり東京一極集中による地方過疎化、格差社会の問題を抱えているが、一地方自治体であることには変わらない。

 都知事選中、盛んに伝えられたのが東京都の都市規模の大きさだった。人口は1300万人超で「ポルトガルやギリシャ、スウェーデンを上回り」(報道)、予算規模は年間14兆円とこれも「ヨーロッパの小さな国の予算規模をはるかに超えて」(同)いるという一国家的機能を有していることだった。

 (5)東京都が抱える問題として東京一極集中効果を地方にどう還元するのか(東京都は徴収した税収の中から地方交付税として地方に回す負担も担う)、地方格差を解消するのか、国が抱える課題、問題をそのまま抱える、解決、解消する重要な役割を担う。

 待機児童問題、都市直下型地震対策、進む高令化社会、2020年東京五輪財政負担などどの候補者も選挙戦中は率先して取り組む主張をしていたが、都民人口もすごいがその代償としての一国家並みの税収予算、財政規模を考えればその対策、打つ手はあるわけだから、むしろ東京都には一地方自治体の役割以上に首都東京として日本の抱える地方自治、行政機能の課題、問題について積極的にかかわり展望、対策、解決策についてリーダーシップをとって存在感を示すことを期待したいところだ。

 (6)東京一極集中が続くなら、その効果を地方にどう還元するのかは東京都の主体的な(individuality)課題、問題でもある。これまでにない東京都行政、自治を目指すという小池都知事に注目が集まる。

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