(1)バイデン大統領がまだ大統領選を目指していた頃、ハリス副大統領を再び副大統領候補に指名してしかしハリス副大統領はまかされたむずかしいメキシコ国境沿いでの米国への不法移民対策で成果が上がらずに(現地視察も少ないといわれて)、これといった実績もなく政策に対する舌禍問題も取り上げられて評価は低かった。
(2)バイデン大統領が高令による判断力低下が目立ち民主党議員からも批判を受けて大統領候補から引きずり降ろされて、後任候補としてハリス副大統領しか見当たらずに後任大統領候補になった途端にクリントン、オバマ元大統領などが支持表明をしたこともあって支持率があがり、現在時点では共和党トランプ候補を上回る勢いがみられる。
(3)ハリス候補の政治的評価が低いとみられた頃からそんなに時もたたないうちに、バイデン大統領の大統領選撤退を受けて後任大統領候補に指名された途端に人気、支持が高くなったというのも民主党としてはハリス候補しかいないという複雑な思惑だ。
ハリス候補にはいいことは重なるもので報道によるとメキシコ国境沿いの不法移民流入の数もかなり減少しているといわれる。どうみてもハリス副大統領の指導が効いたものとは考えられずに(急なことなので)真偽のほどはわからない。
(4)民主党としては大統領選も本番、終盤を迎えてもうなんとかハリス候補を押し立てて盛り上げていこうというしかない思惑がみえるものだ。こちらの方は成果がみえてトランプ候補をわずかでも上回る支持率につながっている。
しかしこの支持率も「実績」のともなうものではなく、バイデン大統領の撤退を受けての緊急事態での民主党あげてのハリス候補支持、応援、支援しよう(するしかない)という「中身」のないもので、いつまで続くのかトランプ候補もハリス候補攻撃方法を練っているところだろうし本番、終盤を迎えてまだまだ予断を許さない状況だ。
(5)米国ではこれまで女性大統領はいなくて、8年前のヒラリー・クリントン候補の時も政治経験豊富で優勢とみられながら最後の最後で国民判断はメディアの予想を覆してトランプ大統領の誕生につながった。
トランプ候補はトランプ候補で、形勢逆転の中で自らを支持するテスラのイーロン・マスク(CEO)氏をトランプ政権で閣僚として起用する方針を示しており、トランプ候補の米国第一、保護主義による米国経済利益優先主義に期待するマスク氏の思惑と一致をみせている。
(6)トランプ候補も民主党ハリス候補相手に代わって手探り状態が続くとみられる。第3候補のケネディ候補にも触手を伸ばしている。