いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

盆・悩(bon-noh)。 worldly passions

2010-08-13 20:05:58 | 日記
 (1)日本の夏の歳時のひとつ「盆」の季節がやってきた。13日に迎え火で先祖代々(ancestor)
を招き入れ、16日の送り火で送り出す行事で、気の利いたところでは玄関先にロウソク提灯
の迎え火、送り火を焚く。京都五山の大文字焼きも8月16日の送り火だ。
 近年、野焼きはダイオキシン発生防止のため法律で禁止されているが、特定行事については、
特別に許可される。

 (2)今年は、ちょっと異変だ。何しろ、100才以上の全国の高年令者がお盆を迎えて200人弱
も所在不明(missing)だからだ。
 確認すべき子、親族もすでに相当の高年令者で、相当期間も連絡がつかずに確認の手立ても
ないのは、行動の不自由を考えると致し方ないところもある。

 国民の生命、生存、所在の確認は、国、行政の基本業務で、長年に渡っての不作為の責任は
大きい。デタラメな年金記実の混乱と根は同じで、所在不明者にその年金支給を長年続けてきた
事実も明らかになった。
 国民の投資(税金)、給付への信頼を損なう側面も関係して、意図して不正受給していた者は
別にして、年金が振り込まれてどこかで生存してしているのかと判断する行動不自由な高年令
者の子、親族がいても、それは国、行政の無責任、不作為が原因だ。

 なかなか、「盆」だからといって迎え入れられていいものか、お迷いの祖先もいて、どの世に行
っても悩みがつきないのは国民としても申し訳ないような不思議な気持ちだ。

 (3)8月15日は、いわゆる終戦記念日(war's end memorial day)でもある。沖縄の普天間基地
移設先の問題も8月末の候補地、滑走路工法の具体化もあり、国内の治外法権の原状回復、
実質的平和も避けてばかりはいられない。
 米国(米軍)は今年11月のオバマ大統領の訪日までの移設具体化を表明しているが、日本
首相の広島の記念式典後の会見での「米国の核の抑止力は必要」発言では、米国の思うがま
まの日米同盟関係は変えられない。
 過度の不協和音は避けるべきだが、8月15日に世界平和について、唯一の被爆国の日本と
しての役割、発信力の意味、意義を問いたい。
 この日は、甲子園の若い球児もプレーを中断して平和を祈る日だ。

 (4)デフレ、円高、消費低迷の経済は、一時1ドル84円台の円高ドル安で15年ぶりの高値水
準を記録した。景気はゆるやかな回復基調としていた政府、日銀も、今は手の打ちようもない。
 ここでも、米国のドル安容認、輸出拡大の財政政策の影響だ。輸入効果もデフレ、消費低迷
では先行きが見えない。生活に見合った収入ではなく、収入に見合った生活で少しはいいので
はないのか。GDPもそう言っている。

 (5)今年の盆は、先祖に顔向けできない日本の有り様だ。昨年、国民は本格的な政権交代を
選択した。国民も政治も経済も、「政権交代」の意味、意義についてもっと深く自信と可能性を自
覚すべきだ。
 政権交代の出足でつまづいたからといって、どうも疑心暗鬼(suspicion begets fears)が強す
ぎる空気が、重い。

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