いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

医療「原価」と食料「自給」と。 medical cost and self-supply

2010-08-12 19:57:24 | 日記
 (1)原価(cost price)のよくわからないものに医療費(sick payment)、診療報酬(fee for the
medical examination)がある。病院経営が成り行かないからか、診療報酬が引き上げられた。
 そもそも健康回復や生命維持の高度な判断を医学の専門的な技術、知識に全面的に委ねる
当事者関係から、患者の立場は受動的で極めて低い。

 医療に対するインフォームド・コンセント(informed consent)も近年になってから必要性が叫
ばれて、しかし一般的にはどんな治療形態、方法で、どう機能回復し、どんな成分の薬を服用
しているのか、医療費、診療報酬の仕組みを理解できる人、聞ける人は少ない。

 外科手術ともなると、長時間で複雑、繊細な医療行為でその専門性、目的性は高く評価され
る。検査も含めて、高度で精度の高い医療機器への先行投資もある(しかし不特定多数の利用)。
手術内容によっては、数百万円から数千万円の医療費にのぼるものもある。
 普通、患者はその時のために長年の投資効果による担保としての医療保険の適用を受けて
40分の1程度の自己負担で済ます。

 医学の高度な専門性、安全性、技術力を医療費、診療報酬として、具体的数値としてどう原価
評価するのか、診療報酬の引き上げに際しては広く「開示基準」が整備されて当然だ。
 医学までもが需要と供給の関係でもあるまいし、技術力のスタンダード(standard)の公平性、
公正性の確保で広く、等しく、質の安定した医療行為を受け入れて、社会資本としての公平基準
で理解できる医療費原価の透明性が求められている。

 病院経営が成り行かない原因は多岐に渡るが、国民の投資に応える医学行政、病院自らの
開示性、透明性、自律性が基本だ。

 (2)グローバル社会でも、自国で食料自給(self-supply of provisions)は基本だ。米(ご飯)か
ら小麦(パン)への食生活の変化で、米作の減反政策もあり米主食の日本の食料自給率も右肩
下がりで、09年度の食料自給率は40%。政府は20年度までに50%までの回復を目標として
いる。

 グローバル社会の中で、日本人の食育、食生活をどう形成して、あるべき健康のためのグランド
デザインをどう描くのか。長寿社会の日本といっても、65才以上が40%を占める20年の少子高
年令化社会での食料事情と、その後の多様な食生活形態の少子化社会を控えて食料自給の意
味合いも変化する。

 現在の食料自給率40%は、社会生活情勢を見ればけっこう適当なところではないのか。
 自国での食料自給政策で、国による農業の優遇が過多だ。そもそも高度な技術力、開発力を
持つ日本農業の「自立(independence)」によるグローバル化で、食料事情の新展開が強く望ま
れる。

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