(1)石破首相は今回就任早々の解散を「日本創生解散」と言った。党首討論では裏金議員に「最終的な判断は主権者たる国民に任せる」として、主権者たる国民が判断した場合公認することはあるとも語った。こういったあぶない議員が参加する頼りない日本創生論ではなさけないだろう。
(2)近年は選挙のたびに「1票の格差」が問題になり法廷闘争に持ち込まれるが、自民党裏金議員90名以上が非公認、公認を問わずほとんどが立候補する異常選挙であり、国民の「1票の価値」(value of a vote)が問われる選挙だ。
自民党議員90人以上の裏金議員は国会議員として、あるいは国民として「悪い事」をしたのは間違いないので、主権者たる国民の判断にまかせる前に自民党として党内的に処分の仕方はあっても対外的に善悪の「けじめ」はつける必要がある。
(3)日本は治安の悪化が社会に広がっている。情報化社会、SNSを使った犯罪が目につくが、政治のさらなる劣化、悪化、不正横行が社会思想、社会現象につながっている、影響していると考える。
危険なのは当の政治、政治家たちがその重要性、危険性、腐敗を直視せずに向き合わず、自己弁護、擁護に終始している小ささだ。
(4)落ちるところまで国家、政治、国民、社会が気がつかないでは、取り返しがむずかしい。本来の「日本創生解散」とはそういうことに早く気づくことだ。そういう意味では自民党の善悪の判断が働かないとすれば、解散の大義(憲法、天皇の国事行為が求める)は「国民の1票の価値を問う」ことにある。
本ブログでも国会議員総とっかえ論と書いたが、そういうとてつもない、どんでもない時に来ている。
(5)ノーベルウイークが始まって、少々驚きがある。これまでのノーベル賞は研究業績、成果、評価が歴史的経過を受けたものに対して授与されることが多かったが、今年は物理学賞、化学賞ともに「AI」研究業績者が選ばれた。
「AI」は現在社会では大きな影響力、評価、成果、効用は受けているが、社会問題として解決すべき課題(人間とAIの労働分担、著作権、知的財産権、信頼性など)が現存しており、安定社会基盤として熟成しているかといえば疑問(過去には一度ノーベル賞授賞研究がその後否定されたことがある)もあり、ノーベル賞も目新しさ、発掘に移行している変化がみられる。
いっそ政治にAIを活用できないか。