いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

異例の予算成立。 singular coming in force of the budget

2022-02-23 20:39:58 | 日記
 (1)107兆円超の「過去最大」の政府の22年度予算案が「過去2番目」の早さで衆院を通過して、法令で年度内の成立が確定した。特筆すべき予算通過で、さらにこれに野党の国民民主党が政府の当初予算案に賛成(票)を入れるという「過去にも1例」しかないこれまた異例の特筆すべき予算成立となった。

 (2)国民民主党の玉木代表はこれまで政府とは「是々非々」の立場で臨むと述べており、予算案賛成理由として「コロナ禍で予算の早期成立が求められている」(趣旨報道)として賃上げなど岸田首相の姿勢と「方向性は同じ」と語っている。

 政府の予算案というのは政府の政策、方針を実行する、実現するための財源、財政的裏付けになるもので、野党が政府の当初予算案に修正することもなく賛成するというのはそれは野党ではなく与党的立場であることを表明することを意味して、国民の玉木代表の政策ごとの「是々非々」の対応とは意を異にする別次元のものだ。

 (3)岸田首相が国民民主党の要請によるガソリン税軽減の「トリガー条項」実施を約束したとして政府予算案に賛成したと述べているが、仮に岸田首相が了解したとしてもその「一方針」と政府のすべての政策財源の予算案の賛成とでは比較しようもなく落差が大きく、とても国民民主党の政府予算案賛成は「是々非々」で臨む対応といえるものではない、国民玉木代表のひとりよがりでしかない。

 (4)国民民主党内では前原代表代行は政府予算案に反対する意向(報道)を示したといわれて、党内で党の顔といえる代表と代行が意見対立するという不協和音も伝えられている。少数政党だが前回衆院選では議席を増やして国民の期待を受けた矢先で党方針、路線を巡って空中分解することも考えられて、今後国民民主党が与党とどういう関係で臨んでいくのか参院選を控えて都民ファーストの会との連携も強めており、公明、維新との利害関係、思惑も含めた政界再編もからんで動向が注目される。

 (5)前回衆院選でも立憲、共産の野党選挙協力が国民有権者から否定(勢力減退)されて、これに距離を置く維新、国民民主党が勢力、議席を増やして、世界的傾向の保守思想傾向の強い今日的国民意識が台頭しており、国民民主党の今回の政府予算案の賛成行動はこうした時流に乗ったものと考えられる。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする