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トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

テイカカズラの種子

2020-01-16 | 樹木 草花


テイカカズラの種子が飛んで来て葉に絡まっていた
テイカカズラの名は、藤原定家が焦がれていた式子内親王の墓にカズラとなって絡みついた、という謡曲の物語から付いた

キョウチクトウ科テイカカズラ属の常緑樹林に生える常緑つる性木本
茎から気根を出して樹幹をよじ登る

葉は条件によって違う形で「異形葉」
幼時芽生えて地面を這う葉は、小さくて緑の地に白い葉脈が浮き出ている
成長して樹上に出ると革質で光沢のある5cm程の葉になる
花は5~6月 葉腋に集散花序を出し、3cm程で白く咲く
花びらの一方の縁が縮れて、プロペラ型に捩じれる
1個の花で、10cm以上もある細長い実をハの字型に2個付ける
初冬に実は裂け、頭に絹毛を付けた種子を風に飛ばす

7~8月に果実と共に茎葉を採り、刻んで乾燥したものを煎じて飲むと解熱効果がある

カワウ

2020-01-15 | 野鳥
 

何のポーズか、池の杭の上で頭と尾を跳ね上げてじっとしているカワウ

留鳥 東北地方北部では漂鳥
内湾や湖沼 河川などに居る
集団塒や集団繁殖地から、早朝に隊列を作って餌場に向かう
泳ぎは得意で、潜水して魚類を捕る
ウ類の翼は他の水鳥に比べて、尾脂腺が未発達で油分が少ないので水に濡れやすく、よく羽を広げて乾かす姿を見る

雌雄同色
繁殖期には頭部から頸にかけて白い羽毛が生える繁殖羽になる
カワウの繁殖期は早く、11月頃から始まりこの時期は子育て真っ盛り
繁殖はコロニーを作って樹上で行う
大きさ81cm 翼開長129cm

スイセン

2020-01-14 | 樹木 草花


スイセンの名は漢名の水仙を音読みにしたもの

ヒガンバナ科スイセン属の多年草
属名はNarcissusは、水に映る自分の姿に恋した美少年ナルシスが、この花に化身したと言うギリシャ神話に因む
地中海沿岸原産で平安時代に中国を経て入ってきたとされ、原産地のものとは少し変わったニホンズイセンと呼ばれるものになった

地中には黒い外皮に包まれた卵球型の鱗茎(球根)がある
葉は晩秋に伸び始め、30cm程の線形
葉の中心から花茎を伸ばし、12月~4月に芳香のある花を数個横向きに浸ける
花は白色で平開する
のどの部分に黄色で杯型の副花冠がある
花は咲くが実は出来ない 鱗茎で増える

全草毒草で特に根茎にリコリンを含む有毒植物
生の鱗茎をすりおろし、布でしぼった汁に小麦粉を入れ、クリーム状にしたものを患部に張ると、腫れ物 肩こりに良い

カンザクラ

2020-01-13 | 樹木 草花


年明けを祝うようにカンザクラが開き始めた
カンヒザクラとヤマザクラの交雑から生じたと言われる栽培品種
秋から咲く桜を除くと、最も早く咲き始める桜で2月に咲くが、この個体は特に早く咲ので楽しみにしていた

普通花時には朱色を帯びた若葉がかなり開くのだが、まだ葉は付いていない
葉は厚くて質は硬く、縁はうねり先端は急に細まり短い尾状 やや上向きの淡鋸歯
花は淡紅色の中輪一重、ほぼ円形で優しい感じがする

ロウバイの花

2020-01-12 | 樹木 草花


ロウバイの花がやっとという感じで一輪咲いた
ロウバイ(蠟梅)の名は、中国名蠟梅から付けられた 蝋細工のように見える花の姿からこの名があると言われる

ロウバイ科の落葉低木 高さ2~5mになる
中国原産で江戸時代初期に渡来した
葉は対生で、葉身は7~15cmの卵形又は長楕円形
先端は尖り 縁は全縁 質はやや薄く表面はざらつく

花は1~2月に咲く
芳香のある2cm程の黄色の花が咲き、花被片は多数らせん状に付く
内側の花被片は小さくて暗褐色で、外側の花被片は黄色で光沢がある
雄しべは5~6個、雌しべは壺型の花床の中に多数付く

花が終わると花床が大きくなって、3cm程の長卵形の偽果になる
偽果の表面は木質化し先端には雄しべが残る
中に1.5cm程のそう果が数個入っている ゴキブリの卵にそっくりと言う

今頃の時期に開花前の蕾を採り 風通しのよい直射日光の当たらない所で乾燥させる
これを煎じて飲むと咳や解熱に良い
又この蕾をゴマ油に漬けて、この油を患部に塗るとやけどに効く

ヨシガモ

2020-01-11 | 野鳥


美しいカモと言う意味の「をしかも」が変化した名前と言われている
オスの頭がナポレオンの帽子のような形なのでナポレオンハットの愛称がある

冬鳥 北海道で少数が繁殖している
子育てはメスが抱卵、育雛をする
中部地方以南の本州に多く、湖沼 河川 内湾などに居る
採餌は水上でも陸上でも行い、イネ科植物の種子などを食べる

オスは冠羽の形が特徴的で、三列風切は鎌状に長くて尾羽を覆う
メスは他のカモに似ているが、頭部の羽毛に灰色味がある
大きさ48cm

イヌシデメフクレフシ(虫こぶ)

2020-01-10 | 樹木 草花


イヌシデの枝に普通の冬芽と異常に大きい芽が並んでいた
大きい方は虫こぶと言われている芽

植物の葉に「こぶ」や、芽が異常に肥大していることがあり、中に虫が居ることから虫こぶとか虫えいと呼ばれている
虫こぶの形成生物の何らかの刺激で寄生される植物の細胞 組織が異常に増殖肥大したもの
名前は、寄生植物+形成される部分+形態的特徴+フシ(虫こぶの事)で命名されることが多い

イヌシデメフクレフシの形成者はソロメフクレダニ(ソロはシデ類の俗称)
越冬芽の鱗葉が肥大したもので、内部は柔組織状態になる
5月に生長したダニがここから出て行く
 

ヤツデの花

2020-01-09 | 樹木 草花


花と言っても地味なことおびただしいがハエが何匹も集まって蜜を食べていたいた
葉は大きくて掌状に開いているのでヤツデ(八手)と言われる

海岸から丘陵の林内に生えるウコギ科の常緑低木 高さ1~3m
学名はファシア・ヤポニカで日本特産
葉は互生で枝先に集まって付く
葉身は20~40㎝と大きく掌状に深く7~9裂する

花芽は夏に出来て、11~12月に開花する
枝先に球形の散形花序を円錐状に付け、小さな白い花を沢山つける
花は雄しべが先に熟し花粉を出す この時期雌しべはまだ未熟 自家受粉を避けていると言われる
雄しべと花弁が落ちて、丸坊主の形で上に雌しべが伸びて熟す
いずれの時期でもハエが群がっているので蜜は出しているようだ

果実は液果
1cm以下の扁球型で4月頃に赤紫褐色から黒紫色に熟す

乾燥した葉を布袋に入れて鍋で煮だしてから、浴槽に袋ごと入れてヤツデ風呂に入るとリュウマチに効く
葉は厚いので水洗いしてから細かく刻み、気温の高い時期に日干しする

ニワトコヒゲナガアブラムシ

2020-01-08 | 虫類


ニワトコの冬芽にアブラムシが居た
ニワトコに居たのでニワトコヒゲナガアブラムシだろうと推測です

アブラムシは天敵に対してほとんど無防備で、多くが捕食されるが単性生殖と卵胎生の両方の繁殖能力があり、食われた分を補うだけの増殖能力がある。生態系では低次の消費者として自然を支えている

小さな虫なのにその生活環は結構複雑だ
例えば越冬形態は同じ種でも地域により異なり、厳しい環境では卵で越冬し、温暖な所では胎生雌虫と卵が混在して越冬し、さらに南の暖地では胎生雌虫で越冬する

ニワトコヒゲナガアブラムシ
出会ったのは無翅胎生雌虫で越冬している個体
3月下旬には有翅型が現れ他の植物に移動 分散が開始される
アブラムシは寄生植物を替える種が2~3割ほどいる
10月にはニワトコに戻りそこで両性世代が現れる

フユシャクガ♀

2020-01-07 | 虫類


この前フユシャクの雄に出会ったが今度はメスが居た

フユシャクはシャクガ科の蛾で冬に活動する種の総称
幼虫は尺取り虫と呼ばれる多くは緑色のイモムシ 成虫は11月から3月にかけて活動する
天敵の少ない冬の季節に活動することを選んだのだろうが、寒さはきつかろう

オスもメスも成虫は一切エサを摂らない
水分をとると凍結死する 危険の多い採取を避ける 繁殖行動のみに専念するなど言われている
エサ無しで1か月は生きるらしい

メスは翅が退化していて飛べない
寒い冬の最中、産卵をするメスは体が重く飛ぶのがオスより困難で、飛ぶ事をやめてフェロモンでオスを呼ぶことに徹した


ウミアイサ

2020-01-06 | 野鳥


今日は24節気の小寒 寒さが増してくるころ
寒の入りで節分までが「寒」

水辺にウミアイサが見られてラッキー
アイサは秋早く(秋沙)渡って来る鳥を意味するとか、「秋去り」から転じた つまりこの鳥が来ると秋が去り冬になるの意味など諸説ある

冬鳥
海岸近くの海上 河口 河川などに居るが、内陸の大きな湖沼に居ることもある
潜水して魚類を捕る 潜る前に顔だけを水中に入れて魚を探す行動をする

嘴には歯状突起が並んでいて、捕らえた魚は逃さない
雌雄共に嘴 虹彩 足は赤色
オスは頭部から頸上部まで黒く、緑色の光沢がある
頭頂方後頭にかけて長い冠羽がある
メスは頸上部から上が茶褐色
大きさは55cmと大型

イソヒヨドリ

2020-01-05 | 野鳥


海岸の岩場に住むヒヨドリに似た鳥、と言う意味の名前
ヒヨドリはヒヨドリ科でイソヒヨドリはヒタキ科の鳥で仲間ではない

留鳥又は漂鳥
海岸の岩場 河川 山間のダムなどに居る
川に沿って内陸部に漂行することもあり、市街地での繁殖例もある

繁殖期以外は1羽で生活する
昆虫類や甲殻類、トカゲ フナムシなど色々なものを採食する

雌雄とも独特の色模様
オスは青藍色の上面と、赤褐色の腹
メスは下面に褐色のうろこ状の斑
大きさは23cm

クイナ

2020-01-04 | 野鳥


クイナの名前はクイクイ鳴くから とかカエルや小魚を食べて鳴くので「食い鳴き」の意であるとか諸説ある

東北地方以北では夏鳥、それより南では冬鳥 
主に北海道と東北地方北で繁殖していて、冬は本州以南で越冬する

平地から低山の水辺の草地 アシ原 水田などに居る
割合警戒心が強くアシ原などからなかなか出て来ない
昆虫類 甲殻類 軟体動物 魚類などの他植物の種子も食べる

雌雄同色
やや長く冬は下が赤い嘴 腹から脇の白と黒の横斑
額から尾羽迄までの上面が茶褐色で、黒い縦斑がある
大きさは29cm

ルリビタキ

2020-01-03 | 野鳥


幸せの青い鳥ルリビタキ
ルリビタキ オオルリ コルリの青い鳥は、室町時代から「るりてう」(瑠璃鳥)としてひとまとめだったが江戸中期にそれぞれ区別されるようになった
この3種はルリ3鳥と言われ、人気が高く、中ではルリビタキが一番見やすい
鳥の名前では青色はルリ、緑色を青と言う場合が多い

留鳥(漂鳥)
繁殖期には主に亜高山帯の林、冬には低山や平地の林や公園などに姿を見せる
冬には雌雄夫々縄張りを持ち、その中を動き回って樹上や地上で昆虫類や木の実などを採食する

オスはルリ青色の上面 橙黄色の脇
メスは上面はオリーブ褐色で橙黄色の脇と、青みがかった尾羽
大きさは14cm

ウソ

2020-01-02 | 野鳥


ウソの名前は 鳴き声がフィッフィッと口笛をのような声なので、口笛を吹く意味の「うそぶく」が語源

年が明けると各地の天満宮では「鷽替え」という神事が行われる
昨年一年間に付いた嘘や災いを木彫りの鷽を替えることで清算し、神前で天神様の誠心に取り替えて、幸運を頂くという神事
福岡太宰天満宮では1月7日、東京亀戸天神では1月25に行われる

ウソは留鳥(漂鳥)または冬鳥
本州中部以北の亜高山帯の針葉樹林で繁殖していて、冬には各地の低山や平地の落葉広葉樹林に居る
小群れで行動し、昆虫やクモ類 木の実や葉 花芽などを食べる
ソメイヨシノの花芽が大好きなようで、春先には被害もある

頭の上が黒い
オスは頬から喉にかけて紅色部があり体は灰色
メスは頬からの体下面は淡い灰褐色
大きさは16cm