中国国内で消費されるエネルギーの７０％は
石炭に依存しており、2012年には約35億トンの
石炭が消費された。
また、大気汚染の源であり、人体への有毒性を
備えた微小粒子状物質のPM2.5の半分は、石炭
燃焼による排ガスに由来するとされる。
清華大学などの研究報告では、石炭1トン当りの
一般価格は約500元（約9400円）だが、採掘や
燃焼による環境破壊や大気汚染による健康被害
などの代償が、価格の1/2を超える260元（約4900
円）に達するとしている。
35億トンの消費では、実に9100億元（約17.1兆円）
にも達する巨額の代償を支払うことになる。
2012年にはPM2.5が原因となった疾病による死者が
約67万人に上るとされ、肺ガンによる死者数が
36万人と報告されている。
政府は、2022年の冬季五輪の北京招致に備えて
2017年までに総額8081億元（約15兆円）を大気
汚染改善対策に投入すると発表している。
APECブルーのような小手先対策でなく、エネルギー
源の抜本見直しなど構造的な改革が必要だ。
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