■北京五輪の開催まで1年を切ったと思ったら、日本は全国的に殺人的な猛暑に襲われ、北朝鮮やチャイナ南部は水没騒ぎが起こりました。開催地の北京に関しては、何を今更!と起こりたくなるような「大気汚染」の深刻さを指摘する声があちこちから上がりましたなあ。既に、専門家からは「新記録は期待できない」と太鼓判を捺されるわ、「選手の健康を考慮して北京入りはぎりぎりのタイミングで……」などと、とても世界的なスポーツの祭典とも思えない発言が飛び出したようです。
■オリンピック委員会などという、設立以来、怪しげな人物達が集まって変な事ばかりやっている出来の悪い秘密結社みたいな組織が決めた開催地ですからなあ。ゲロだかロゲだか知りませんが、今の会長は全会長の筋金入りのファシストだったというスゴイ経歴を持っているサマランチという男の指名を受けた現会長でさえ、北京の環境に関しては弱気な発言が出る始末です。一体、どんな権威を持っているのかも分からない委員達が、視察と調査の名目で世界中を大名旅行して歩くのは有名な話で、どす黒い賄賂の噂は絶えた事も有りません。北京開催を決めた時に、誰がいくら貰ったのか……。
2007年8月15日、北京市政府は危険物の取り扱いに関する規定を発表し、来年のオリンピックが終わるまで、毒物・劇物に関連する企業の新規設立を認めない方針を明らかにした。具体的には、500万キュリー未満の小規模施設あるいは静態分割照射による工業用照射施設の新規設立を認めない。停止や閉鎖に伴い放射性物質を貯蔵または搬出できない企業に対しては、市の環境保全局が経費を拠出し支援する。危険物の違法な製造や使用を行った企業に対しては操業停止命令を出す。危険物の紛失盗難などが発生した企業には営業許可を取り消す。……爆発物の輸送は武装監視の下で行い、毒物・劇物の輸送車にはGPS追跡装置を取り付けるなどの態勢を年内に整える、としている。
8月16日 Record China
■ウイグル自治区の隣がアフガニスタンですし、国民党や共産党の革命騒動が起こる前、清王朝を崩壊に追い込んだのは四川省を中心にしたイスラム教徒の回族が起こした大反乱だったのは歴史的事実ですからなあ。東トルキスタン独立の夢は、まだ完全に根絶やしになっていないとも言われていますから、ウイグル自治区が鳴動する切っ掛けにしようと、誰かが北京五輪をテロでめちゃくちゃにしてやろう、などと考えていないとも限りません。勿論、複数の省に散らばっているチベット人達の中にも、ウイグルに負けないぞ!或いは、ウイグルに続け!などと考えている人も居ないとも限りません。
■それにしましても、「放射性物質」「爆発物」が紛失する可能性を公に認めるような通達が出る事自体が驚きですなあ。「汚い爆弾」を製造するまでもなく、放射性物質を市内でばら撒かれたら、即座に大会は中止となりますし、ミュンヘン五輪は武装したパレスチナ・ゲリラに急襲されてドイツの威信が大いに傷付いた事が有りましたし、アトランタ五輪では開催直前に爆弾テロが置きました。しかし、大会の開催中に大規模な無差別テロが起こった事は無いのですから、ミュンヘンの「黒い9月」事件よりも深刻な騒ぎが起こって、北京五輪がその件で歴史に刻まれる事など、北京政府は絶対に認めないところです。
■水・空気・食料、それら全てに危険がいっぱいの北京五輪なのですから、その上に爆弾やら放射性物質まで登場したら、開催地を決めた連中の責任問題にもなるでしょうなあ。ところで、五輪の公式マスコットというのを記憶している人はどれほど居るのでしょう?こればかりは、ディズニーやら日本のアニメからパクるわけには行かないので、チャイナ・オリジナルで勝負しなければならないという苦しい事情が有ったのは、同情すべきことだったかも?そのために、世界中の人々にはまったく共感を呼ばず、大々的なキャンペーンを打っても「何だそれ?」と怪訝な顔をされるばかりです。世界に冠たる文字の国!絵画の秀作も数知れず!世界最古の文明!それに加えて人権重視の「56(55)民族融和策」も混ぜ込むと、インパクトが期待できる一体でも、男女一組のカップルでもなく、道教の呪術性が表面化して5体のマスコットが考案されました。
■少々詳しく詮索しますと、単なる道教の陰陽五行説ではなくて仏教(密教)から「五大説」の要素も取り込んでいることが分かります。それなりの人達が智慧を絞った痕跡が窺えますなあ。ご苦労様でした。でも、凝り過ぎで独りよがりになってしまったようです。日本は八百万(やおよろず)の神ですし、欧米のキリスト教は「三位一体」で、ユダヤ・イスラム教は唯一神ですからなあ。残念でした。別に欧米文化に気を使わなくても良いのだ!と力んでみてもダメです。マスコットを総称して「福娃」と言うのだそうですが、これを広報用に英訳したらちょっとした騒動が起きたようです。
■北京五輪組織委員会から、「福娃(フーワー)」の国際名「 friendlies(フレンドリース)」を、原名の福娃の音をとった「Fuwa」に変更すると発表したのは、「Friendlies」は friend lies(友達はウソツキ) に見えるぞ!と誰かが言い出したからだそうです。福娃の「幸福をもたらす子供」というニュアンスを意訳して、急速にレベル・アップしている英語力を見せ付けようと、「友好的な」という英語形容詞を名詞化して「フレンドリーズ」と命名したまでは良かったのですが……。昨年11月にこのマスコットキャラクターが発表されて以来、約300種以上のマスコット商品が販売され、その利潤は3億ドル(約350億円)だそうですが、これは「本物」の売り上げなのでしょうなあ。
■何でも、蘭州大学資源環境学部の博士達から英語名が「おかしい」との指摘が出て、ネット上でも次々と「そのまま読むと、友達がウソをつくという意味になる」とか「友達がいない(Friendless)という音に聞こえる」などの異論が続いたのだそうです。ちょっと被害妄想気味とも思えますが……。少し、この有名になれないマスコットについて考えてみましょう。
■オリンピック委員会などという、設立以来、怪しげな人物達が集まって変な事ばかりやっている出来の悪い秘密結社みたいな組織が決めた開催地ですからなあ。ゲロだかロゲだか知りませんが、今の会長は全会長の筋金入りのファシストだったというスゴイ経歴を持っているサマランチという男の指名を受けた現会長でさえ、北京の環境に関しては弱気な発言が出る始末です。一体、どんな権威を持っているのかも分からない委員達が、視察と調査の名目で世界中を大名旅行して歩くのは有名な話で、どす黒い賄賂の噂は絶えた事も有りません。北京開催を決めた時に、誰がいくら貰ったのか……。
2007年8月15日、北京市政府は危険物の取り扱いに関する規定を発表し、来年のオリンピックが終わるまで、毒物・劇物に関連する企業の新規設立を認めない方針を明らかにした。具体的には、500万キュリー未満の小規模施設あるいは静態分割照射による工業用照射施設の新規設立を認めない。停止や閉鎖に伴い放射性物質を貯蔵または搬出できない企業に対しては、市の環境保全局が経費を拠出し支援する。危険物の違法な製造や使用を行った企業に対しては操業停止命令を出す。危険物の紛失盗難などが発生した企業には営業許可を取り消す。……爆発物の輸送は武装監視の下で行い、毒物・劇物の輸送車にはGPS追跡装置を取り付けるなどの態勢を年内に整える、としている。
8月16日 Record China
■ウイグル自治区の隣がアフガニスタンですし、国民党や共産党の革命騒動が起こる前、清王朝を崩壊に追い込んだのは四川省を中心にしたイスラム教徒の回族が起こした大反乱だったのは歴史的事実ですからなあ。東トルキスタン独立の夢は、まだ完全に根絶やしになっていないとも言われていますから、ウイグル自治区が鳴動する切っ掛けにしようと、誰かが北京五輪をテロでめちゃくちゃにしてやろう、などと考えていないとも限りません。勿論、複数の省に散らばっているチベット人達の中にも、ウイグルに負けないぞ!或いは、ウイグルに続け!などと考えている人も居ないとも限りません。
■それにしましても、「放射性物質」「爆発物」が紛失する可能性を公に認めるような通達が出る事自体が驚きですなあ。「汚い爆弾」を製造するまでもなく、放射性物質を市内でばら撒かれたら、即座に大会は中止となりますし、ミュンヘン五輪は武装したパレスチナ・ゲリラに急襲されてドイツの威信が大いに傷付いた事が有りましたし、アトランタ五輪では開催直前に爆弾テロが置きました。しかし、大会の開催中に大規模な無差別テロが起こった事は無いのですから、ミュンヘンの「黒い9月」事件よりも深刻な騒ぎが起こって、北京五輪がその件で歴史に刻まれる事など、北京政府は絶対に認めないところです。
■水・空気・食料、それら全てに危険がいっぱいの北京五輪なのですから、その上に爆弾やら放射性物質まで登場したら、開催地を決めた連中の責任問題にもなるでしょうなあ。ところで、五輪の公式マスコットというのを記憶している人はどれほど居るのでしょう?こればかりは、ディズニーやら日本のアニメからパクるわけには行かないので、チャイナ・オリジナルで勝負しなければならないという苦しい事情が有ったのは、同情すべきことだったかも?そのために、世界中の人々にはまったく共感を呼ばず、大々的なキャンペーンを打っても「何だそれ?」と怪訝な顔をされるばかりです。世界に冠たる文字の国!絵画の秀作も数知れず!世界最古の文明!それに加えて人権重視の「56(55)民族融和策」も混ぜ込むと、インパクトが期待できる一体でも、男女一組のカップルでもなく、道教の呪術性が表面化して5体のマスコットが考案されました。
■少々詳しく詮索しますと、単なる道教の陰陽五行説ではなくて仏教(密教)から「五大説」の要素も取り込んでいることが分かります。それなりの人達が智慧を絞った痕跡が窺えますなあ。ご苦労様でした。でも、凝り過ぎで独りよがりになってしまったようです。日本は八百万(やおよろず)の神ですし、欧米のキリスト教は「三位一体」で、ユダヤ・イスラム教は唯一神ですからなあ。残念でした。別に欧米文化に気を使わなくても良いのだ!と力んでみてもダメです。マスコットを総称して「福娃」と言うのだそうですが、これを広報用に英訳したらちょっとした騒動が起きたようです。
■北京五輪組織委員会から、「福娃(フーワー)」の国際名「 friendlies(フレンドリース)」を、原名の福娃の音をとった「Fuwa」に変更すると発表したのは、「Friendlies」は friend lies(友達はウソツキ) に見えるぞ!と誰かが言い出したからだそうです。福娃の「幸福をもたらす子供」というニュアンスを意訳して、急速にレベル・アップしている英語力を見せ付けようと、「友好的な」という英語形容詞を名詞化して「フレンドリーズ」と命名したまでは良かったのですが……。昨年11月にこのマスコットキャラクターが発表されて以来、約300種以上のマスコット商品が販売され、その利潤は3億ドル(約350億円)だそうですが、これは「本物」の売り上げなのでしょうなあ。
■何でも、蘭州大学資源環境学部の博士達から英語名が「おかしい」との指摘が出て、ネット上でも次々と「そのまま読むと、友達がウソをつくという意味になる」とか「友達がいない(Friendless)という音に聞こえる」などの異論が続いたのだそうです。ちょっと被害妄想気味とも思えますが……。少し、この有名になれないマスコットについて考えてみましょう。