酒かすの食し方、必要は発明の母。

2008年02月15日 | 料理
信州佐久の年取り魚は鮭である。新巻鮭を酒かすで煮るのである。そんなことから、暮になると酒屋さんから「酒かす」が届くのだ。昨今、食生活も変わってきているから、「実家へのお歳暮は新巻鮭」という風習を遠慮してか察してか、我が家へは、「鮭」よりも「酒」が届く。

 困ったのは、酒かすの処遇である。年取りの夜以外出番がなくなったので、冷蔵庫にどーんと居座っている。もうこれきっしゃないと昨年はずっと粕汁にして終わらせた。今年もそろそろと作り始めたが、どうも歓迎されない雰囲気だ。夫曰く「朝食べたら、飲酒運転になりそう」・・・・うむうむこれは決定打だ。父母もしっこくてと遠慮がち。

 どういうわけか、物がきちんと終わっていかないと、せいせいした気分にならない私としては、まことに面白くない。・・・・そしたら思いついたの。
正月読んだ、森見登美彦著「きつねのはなし」の中にあったぞー、たしか。
酒かす、もちろん板かすなのだけど、これをストーブで焼いて食べてる描写があったはず。とってもおいしいって話だったぞ。いいじゃん試して見れば。

 やってみたのよ、これ。ロースターで5~6分少し焦げ目が付く程度に焼くの。
とってもおいしいとは言えないけど・・・・まあいけるか。間違っても下戸はやめといたほうがいいみたい。しっかり酔えそう。
必要は発明の母だ。でも売れ行きは2日めには落ちたなー。でも夫と2人で当分はがんばるぞー。在庫一掃整理だ。
味はまんざらではありませんよ。・・・・のん兵衛ならぜったい大丈夫。

 佐久のぴんころ地蔵で「ぴんころ御膳」がテレビで紹介されていた。汁物は当然のように粕汁だった。佐久は酒処だから地産地消からも納得だ。
「ぴんころ御膳」どちらでいただけるの、と夫に聞いてみたが、これから市内の飲食店に普及のよし。話題性があればいいんだから、早くいただきたいものだ。
                         依田美恵子
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする