餃子から見た自給率40%の現実・・・・その2

2008年02月05日 | 日々のこと
 中国餃子から始まった、中国産の食糧品不買運動はどんな結果を残すのだろうか。
日曜日スーパーの冷凍食品売り場は確かな変化が見られた。中国製が除かれた後は、その他残ったものは3割、4割の値引である。・・・・恐ろしい。

 昔々の学生時代の経済学の授業で記憶に残っている一つに、「不買運動はしてはならない」というのがあった。時にその頃「おしゃもじを持つ主婦連」なるものが存在していて、電化製品がその対象になっていたのからかもしれない。
その当時は、不買運動は廻りまわってあなたに影響を及ぼしますよという程度の認識であったが。

 今や不買運動なんていうレベルでなく、かたちを変えて多くの企業の存在をも危うくしていることからも経済への影響が大なのがわかる。

 スーパーで産地を確認しながらの買い物をしての夕食だつたけど、農家の我が家でさえ、自給率から言えばため息ものだ。

 米余りと言われながら、外食産業の中には中国米に国産米をブレンドして使っているところもあるという。たしかにワンコインで食べられるなんていうファミレスがあるのだから、米のみならずすべての物の安さの魅力には勝てないということなのだろう。

 今回の餃子騒動は、確実に外国に食を任せている現状に警告をもたらした。
国の政策の中に食糧は安く調達できればそれでいいという考えがあったはずである。安全ということ抜きにすれば、今まではそれでよかったかもしれない。
 しかしあまり知られていないことかもしれないが、中国が食糧の輸出抑制策をうちだしているのである。当面は関税というかたちだろうが、いずれ自国優先になろう。

 これだけ国内の農業が衰退している今、「どうすればいいのよ」というのが実感だ。あたりを見回しても農業を支えているのは、70代80代だ。
 ただし田畑は一杯余っている。毎日時間の使い道に悩んでいる方がいるならば、自分や家族の食の確保も良いんじゃないかと思うけれど。

 カロリーベースで39%の自給率というのは、米余りの米も計算してのことだから、私たちの食糧の8割近くは、舶来品ということになる。この現実をしっかり受け止めなければなるまい。
                          依田 美恵子
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