早起き三文隊

台風一過の朝、午前6時集合の新定院（静岡市清水区北矢部）に向かって歩いていると、向こうの通りを塾長らしき人影が横切った。歩き方、背恰好からして塾長に間違いない。
こちらから大声で「塾長！！」と声を掛けると足が停まった。やっぱり塾長だ。

15分前集合は、年寄りの鉄則なのか。それに乗っかっている自分も中年から初老に成りつつあるのか。苦笑いをする。

新定院に着くと本堂は開け放たれ、清々しい気分だ。
ここから港までのウォーキングをするには丁度良い曇天だ。

芥川龍之介が歩いたと思われる道を散策しながら「不二見橋」（富士見橋）を渡る。



不二見橋から見た港橋。
巴川は碧色らしい。



清水区役所横を通ると、最早「Ｖ」とは見えないエスパルスの旗が絡まっている。
応援していても力尽きた感じがある。
テレビ中継がある時は、殆ど負けている。テレビで試合を見ていると、来年もあるさと思いたくなる。



飲み屋が多い街に入ると、妙にウキウキしてしまう。
此処に「ロンドン」が有ったと言っては歌い出す。「愉快なロンドン♪」

最終目的地「海水浴場跡」に着く。
昨日の台風の影響で水上バスは欠航。
船には乗れなかったが、最終的な時間測定が出来た。
後は当日を待つ、お楽しみはこれからだ。

帰宅後、自分で作ったモーニングセットを食べて、ホッとする。
清水の街はモーニングセットが見付けにくい街なのだ。
おにぎりやは、やってますけど…。

蕎麦

新しいノートパソコンを買いたいと思いながら早二年。
今度の支払で余裕があったら買おうと決め、それまでに食洗機が壊れない事を祈りつつ日々を送っていたら新機種が出た。（あ～～、また最初から選定し直し）
意気地が無く、日々を過ごす。

現場仕事が続くと、外食が増え、同僚と食事に行くのだが相手に気を使って自分の食べたい物が食べられない。まあ、蕎麦男（蕎麦の好きな男）だから、毎日蕎麦でも飽きないのだが、相手の事を思うとそうは行かない。

やっとストレスの溜まる昼食から解放され、近所の蕎麦屋にイソイソと出掛ける。
ところが、メニューに鴨セイロが無いので、また悩んでしまう。
店に行く道すがら何を食べようか考えて見るのだけど、決めないまま店に入ると毎回「小政」（蕎麦と弁当）にしてしまうので、それだけは避けたいと思った。

切り札の無いトランプゲーム見たいで、結局「天丼蕎麦セット」になった。

そんなにそばが好きならセイロ2枚でも良さそうなんだけど、蕎麦だけってのも味気なく思うのだった。



いつもの看板娘も健在でホッとしながら蕎麦を待っていると、テーブルに置いてある花に気がついた。看板娘のサポートにもう一人若い婦人がホールを手伝っており、その方のお陰だろうかと思う。
前からあったかなあと思いながら、今日は周りに気を使う余裕があるらしいなどと自己分析をする。やっぱり余裕がある。

天丼を食べながら、ここの天汁は甘めだった事に気が付く。

山梨

山梨県河口湖町で、愚息の空手の試合があるので、家族を連れていく事にした。今月に入って色々忙しかったので、家族サービスの積りなのだ。

出発予定時刻を30分位過ぎ、仕方なく高速道路を利用すると、由比の辺りで富士山が正面に見えた。いつも見慣れた富士のだが、河口湖側から見る富士は全く違う山に見える事を後で気が付く。



試合会場近くの山道に車が停まっている。
それが妙に多い。何故だろうかと思いつつ走っていると、腰籠を付けた人を発見。
間違いなくキノコ採りだ。しかも赤松が多いって事は「マツタケ」だ。

誰の口に入るのか、興味も無いが…。


この先にメロディーロードが有ると愚息が言うので、動画モードで録画して見た。




微かに聞こえるのだけれど、何とも中途半端な長さだ。
眠気覚ましの音楽には丁度良い長さとも思えなくもない。

帰りに反対車線を走ると同じ仕掛けがあって、歌の終わりが聞けるのだった。
一日かかって一曲完成する仕組みに、ややホッとする。

お気付きとは思いますが、正面に見える山は「富士山」です。



愚息の試合はと言うと、型の試合だけなので迫力に欠ける物でしたが、一回戦突破後二回戦敗退。力を入れ過ぎてグラついた所が減点対象となった様でした。
でも、最高師範大石大悟の前で演武するのは緊張しただろうなあと思う。
一週間前に、道場に大石氏が現れ、一対一で方の指導を受け、大分やる気になっていただけに、ちょっと残念な結果ではある。

まだまだ、鍛錬が足りないのは勿論だけど、この先中学生になり、学校の部活動と重なる中で、空手の稽古もどうなるか不透明なのだ。

お天王さん道中

静岡市清水区美濃輪町稲荷神社境内にある津島稲荷のお天王さん道中が行われた。
愚息の最後の年って事もあって、家人は組長の様に町内を回り、子供達を掻き集めて来た。
事前連絡をしておくとお菓子が貰えるので、人数だけは連絡を入れたいらしかった。
結局6人参加に扱ぎつけたのだが、当日二人キャンセル。結局4人か。

美濃輪稲荷神社に行くと、子供達は友達同士で境内を掛け周り、楽しそうに遊んでいる。
これから長い道のりを思うと、体力を温存して置いたらと思うけれど、子供には要らぬ心配らしい。



美濃輪稲荷神社の屋根復旧工事も進みのし瓦や鬼瓦の役瓦が乗り、形になって来てホッとする。町内の寄付も掲載されていた。個人名は別途と書いてあるけれど、序口みたいに小さな文字なんだろうなあと思うと却って恥ずかしくなる。



各町内毎、順番に一つの神輿を練り上げ、気分を盛り上げるのだが、参加人数が少なく、二つの町内を合わせて担いだりする。
我町内の子供会が無くなって仕舞ったけれど、来年度の復活を目指すには、今年しかチャンスがない。年間行事を知っているのは、我が家が最後の子供会会員なのだから、ここで復活できないと多分復活できないと思う。

傍で見ていた長老の話を小耳にはさむと、年々参加する子供が減っていると言う。
祭の終わりに「宝探し」とお菓子、昼食のカレーだけでは子供を集められなくなっている様だ。でも、大人たちにはビールも振舞われたそうで、そっちの方が楽しそうだ。



次郎長通り商店街の1車線を塞いで練りが行く。
自動車にとっては全く迷惑な話で、駐車中の車を避けるには、完全に道路を塞ぎ、自動車を止める。自治会の交通係が総出でそれに当たってくれて、助かる。
でも、この交通係も高齢の方ばかりで、世代交代が心配になる。

落花生

高校2年の夏休み友人の電気工事屋でアルバイトをした事がある。将来電気工事に携わろうと思っていたので社会勉強のつもりだった。
その日の仕事が終わり、反省と今後の予定を話している時に塩茹での落花生が出て来た。友人の父親が茹でたものらしかった。
殻付きの落花生は乾燥している物しか知らなかったので、茹でた落花生には違和感があった。

普段ならそんな打ち合わせに出る事も無く帰宅していたのだがその日は給料日だったので、支払いを待っていたのだった。塩茹での落花生を勧められ初めて手に取ってみると殻は柔らかく、いつもと違う感触に驚いた事を思い出す。
殻を開け中の豆を見ると白い薄皮を被り、とても美味しそうには見えなかった。その皮を取るのかそのまま食べるのかも分からず、かと言って聞けず、仕方なくそのまま食べてみると、しょっぱくてとても美味しいとは思えなかった。
ただ友人の父親は旨そうに食べていた。

今年落花生を蒔いてみようと思ったのも、その味が本当はどうだったのか確かめてみたかったのかも知れない。
じゃあ生の落花生を買えば良いじゃんと思いがちだけど、そうじゃない。買って来た落花生で良いなら、塩茹でした落花生を買ってくればいい事に成るし、自分で茹でてナンボのもんじゃと思う。



先日の朝市で生の落花生を売っているのを見て収穫を決意した。
恐る恐る抜いて見ると落花生がある。出来てる。出てくる。素晴らしい。
この猛暑の夏に、よくぞ実ってくれた。

プランターで作った割には良く実ったものだ。
1本植えたプランターと２本植えたプランター、3本植えたプランターと掘り返してみると、
大きくて立派な落花生は1本のプランターだった。やっぱりね。

まだ小さな落花生があり、もっと植えて置いたら食べられる位になたのかと思ったけれど、大きく実った落花生には根が出ている物もあり、収穫時期が少し遅かったのかとも思う。
俄か農家は、手探りだ。



早速塩茹でにする。
どの位煮たらいいのか分からず、10分程度煮て味見をすると生だった。
もうしばらく置いて食べてみてもまだ生だった。
ただ、小さい落花生は茹であがって来た。
大きさにバラつきがあると、調理もやり難い。

そう言えば、煮た後にその儘冷まして、塩水に漬けておくと聞いた様な気がして、
一昼夜置いて見る。

塩加減も良く、旨く出来た。自分で作った物で美味しくなかった事が無い。